Sun Directory Services 3.1 管理ガイド

識別名エディタの使用方法

識別名は、o=XYZ, c=US のように、相対識別名をコンマで区切って並べたものです。管理コンソールに識別名を指定する場合は、フィールドに識別名を直接入力したり、識別名エディタで識別名を作成したりできます。

識別名での正規表現

識別名を正規表現で指定すると特定のエントリの集合を指定できます。これは、アクセス制御の構成などでは便利ですが、名前付きコンテキストの指定には不便です。管理コンソールでは、どの識別名にも正規表現を入力できますが、ワイルドカード文字は適切なときだけ使用してください。正規表現については、regex(1F) のマニュアルページを参照してください。

エントリの識別名として正規表現を指定できます。たとえば、dn="cn=Joe Smith, ou=.*, o=XYZ, c=US" という正規表現では、XYZ Corporation 全体における Joe Smith という人たちのエントリを指定します。

さらに、識別名に基づく正規表現を使って、識別名を値に持つ属性に対し一連の値を設定できます。たとえば、正規表現 member="dn=.*" を使用すれば、識別名にメンバー属性の値を持つ人に配布リストエントリの書き込みアクセス権を与えることができます。

識別名エディタで識別名を作成するには

  1. 識別名を入力するフィールドの右にある「設定... (Set...)」ボタンをクリックして、識別名エディタを起動します。

    「識別名エディタ (Distinguished Name Editor)」ダイアログボックスが表示されます。

    図 4-5 「識別名エディタ (Distinguished Name Editor)」ダイアログボックス

    Graphic

  2. 「前 (Previous)」と「次 (Next)」ボタンを使って、相対識別名を追加する位置にカーソルを移動するか、置き換えたい相対識別名を強調表示します。

    2 つの相対識別名の間にカーソルがあると、ダイアログボックスには「相対識別名を追加 (Add RDN)」ボタンが表示されます。相対識別名を強調表示すると、このボタンは「相対識別名を置換 (Replace RDN)」になります。

  3. 相対識別名の「名前付き属性 (Naming Attributes)」を選択し、「相対識別名の値 (RDN Value)」フィールドに値を入力します。

  4. 「相対識別名を追加 (Add RDN)」か「相対識別名を置換 (Replace RDN)」ボタンをクリックします。

  5. 「了解 (OK)」をクリックして新しい識別名を保存してから「取消し (Cancel)」をクリックして、「識別名エディタ (Distinguished Name Editor)」ダイアログボックスを閉じます。

識別名エディタで識別名を変更するには

  1. 変更する識別名が表示されているフィールドの右にある「設定... (Set...)」ボタンをクリックして、識別名エディタを起動します。

    「識別名エディタ (Distinguished Name Editor)」ダイアログボックスが表示されます。

  2. 「前 (Previous)」と「次 (Next)」ボタンを使って、相対識別名を挿入したい位置にカーソルを移動するか、置き換えたい既存の相対識別名を選択します。

  3. 相対識別名の「名前付き属性 (Naming Attributes)」を選択し、「相対識別名の値 (RDN Value)」フィールドに値を入力します。

  4. 「相対識別名を変更 (Modify RDN)」ボタンをクリックします。

  5. 「了解 (OK)」をクリックして新しい識別名を保存してから「取消し (Cancel)」をクリックして、「識別名エディタ (Distinguished Name Editor)」ダイアログボックスを閉じます。