Sun Directory Services には、次の 2 つの SNMP エージェントがあります。
最初の SNMP エージェント dsnmpserv は、次の標準で定義された管理情報ベース (MIB) をサポートします。
Network Services Monitoring MIB (RFC 1565)
X.500 Directory Monitoring MIB (RFC 1567)
これらの MIB は、すべてのメッセージングとディレクトリのアプリケーションに適用されるメッセージおよびディレクトリ管理 (MADMAN) 標準の一部です。
2 つ目の SNMP エージェント dsnmprad は、次のドラフト標準で定義された MIB をサポートします。
RADIUS Authentication Server MIB (draft-ietf-radius-auth-servmib-01.txt)
RADIUS Accounting Server MIB (draft-ietf-radius-acc-servmib-01.txt)
それぞれのエージェントによってどのような情報が収集されるかについては、「ディレクトリサーバーの統計情報」と 「RADIUS サーバーの統計情報」を参照してください。
SolarisTM 2.6 マシンでは、インストールプロセスでこれらの SNMP エージェントが自動的に起動されます。Solaris 2.6 オペレーティング環境にはマスター SNMP エージェント snmpdx が含まれていて、これが UDP ポート 161 上で、そのマシンにインストールされている他のすべての SNMP エージェントに対して SNMP トラフィックを中継するからです。
エージェントを個別に起動または停止するには、次の手順を実行します。
ディレクトリサーバーの SNMP エージェント dsnmpserv を起動するには、スーパーユーザー (root) として次のように入力します。
# /etc/init.d/init.dsnmpserv start
RADIUS サーバーの SNMP エージェント dsnmprad を起動するには、スーパーユーザー (root) として次のように入力します。
# /opt/SUNWconn/ldap/sbin/init.dsnmprad start
ディレクトリサーバーの SNMP エージェント dsnmpserv を停止するには、スーパーユーザー (root) として次のように入力します。
# /etc/init.d/init.dsnmpserv stop
RADIUS サーバーの SNMP エージェント dsnmprad を停止するには、スーパーユーザー (root) として次のように入力します。
# /opt/SUNWconn/ldap/sbin/init.dsnmprad stop
Sun Directory Services を Solaris 2.6 マシンにインストールすると、dsnmpserv と dsnmprad エージェントの構成情報が Solaris のマスターエージェント snmpdx の構成に追加され、すべての SNMP エージェントが起動されます。デフォルトでは、Sun Directory Services はイベントをローカルホストに報告します。エージェントが使用する UDP ポートは、マスターエージェントによって動的に割り当てられます。
どちらのエージェントの場合も、SNMP エージェントがイベントを報告する先のホストを構成できます。それには、dsnmpcfg コマンドを次のように入力します (スーパーユーザー (root) としてログインしていなければなりません)。
# /opt/SUNWconn/ldap/sbin/dsnmpcfg configure
それぞれのエージェントがイベントを報告するマシンのホスト名を指定します。この構成を行なっているときにこれらのエージェントが動作している場合は、これらのエージェントを再起動して、変更を有効にします。