Sun Directory Services 3.1 管理ガイド

SNMP によるディレクトリサービスの監視

Sun Directory Services には、次の 2 つの SNMP エージェントがあります。

最初の SNMP エージェント dsnmpserv は、次の標準で定義された管理情報ベース (MIB) をサポートします。

これらの MIB は、すべてのメッセージングとディレクトリのアプリケーションに適用されるメッセージおよびディレクトリ管理 (MADMAN) 標準の一部です。

2 つ目の SNMP エージェント dsnmprad は、次のドラフト標準で定義された MIB をサポートします。

それぞれのエージェントによってどのような情報が収集されるかについては、「ディレクトリサーバーの統計情報」「RADIUS サーバーの統計情報」を参照してください。

SolarisTM 2.6 マシンでは、インストールプロセスでこれらの SNMP エージェントが自動的に起動されます。Solaris 2.6 オペレーティング環境にはマスター SNMP エージェント snmpdx が含まれていて、これが UDP ポート 161 上で、そのマシンにインストールされている他のすべての SNMP エージェントに対して SNMP トラフィックを中継するからです。

SNMP エージェントの起動と停止

エージェントを個別に起動または停止するには、次の手順を実行します。

ディレクトリサーバーの SNMP エージェント dsnmpserv を起動するには、スーパーユーザー (root) として次のように入力します。

# /etc/init.d/init.dsnmpserv start

RADIUS サーバーの SNMP エージェント dsnmprad を起動するには、スーパーユーザー (root) として次のように入力します。

# /opt/SUNWconn/ldap/sbin/init.dsnmprad start

ディレクトリサーバーの SNMP エージェント dsnmpserv を停止するには、スーパーユーザー (root) として次のように入力します。

# /etc/init.d/init.dsnmpserv stop

RADIUS サーバーの SNMP エージェント dsnmprad を停止するには、スーパーユーザー (root) として次のように入力します。

# /opt/SUNWconn/ldap/sbin/init.dsnmprad stop

SNMP エージェントの構成

Sun Directory Services を Solaris 2.6 マシンにインストールすると、dsnmpservdsnmprad エージェントの構成情報が Solaris のマスターエージェント snmpdx の構成に追加され、すべての SNMP エージェントが起動されます。デフォルトでは、Sun Directory Services はイベントをローカルホストに報告します。エージェントが使用する UDP ポートは、マスターエージェントによって動的に割り当てられます。

どちらのエージェントの場合も、SNMP エージェントがイベントを報告する先のホストを構成できます。それには、dsnmpcfg コマンドを次のように入力します (スーパーユーザー (root) としてログインしていなければなりません)。

# /opt/SUNWconn/ldap/sbin/dsnmpcfg configure

それぞれのエージェントがイベントを報告するマシンのホスト名を指定します。この構成を行なっているときにこれらのエージェントが動作している場合は、これらのエージェントを再起動して、変更を有効にします。