第 4 章 TAS の一般的な問題

TAS を構成するときには、ネットワークに関連する以下の問題点に注意してください。TAS 5.2 に関する問題についての最新情報は URL、http://www.syntax.com/support/guest/docs/tedoc.htm にアクセスしてください。

Windows 98 認証エラー

Windows 98 を使用している場合は、TAS サーバーで共用ボリュームを参照しようとしたり、TAS ボリュームに接続しようとすると、認証エラーが表示されます。このエラーは、Windows 98 と TAS ではセキュリティ方式が異なるために発生します。

Windows 98 は、デフォルトではセキュリティ保護された認証と暗号化パスワードを使用します。これに対して TAS はデフォルトでは、暗号化されていないプレーンテキストのパスワードを使用します。

この認証に関する問題を解決するには、Windows 98 のデフォルトの認証方式を変更してプレーンテキストのパスワードを受け入れるようにする方法と、TAS でセキュリティ保護された認証を有効にする方法の 2 つがあります。Windows 98 でプレーンテキストのパスワードを有効にするには、以下の手順に従ってください。TAS 内でセキュリティ保護された認証を有効にするには、『TAS Admininstration Guide』の「トラブルシューティング」の章の、「エラーメッセージを伴わない問題の解決方法」の節を参照してください。

プレーンテキストのパスワードは、暗号化パスワードに比べてセキュリティレベルがかなり低くなります。クライアントとサーバー間でパスワードをやりとりするとき、プレーンテキストのパスワードは、ネットワーク監視プログラムを使って誰でも表示できるからです。高度なセキュリティレベルが必要な場合は、TAS のセキュリティ保護された認証を有効にするようにしてください。

Windows 98 のデフォルトの認証を、プレーンテキストのパスワードを使うパスワード認証プロトコル (PAP) に変更するには、以下の手順に従います。

1. Windows 98 CD を PC の CD-ROM ドライブに挿入します。

2. 「スタート」メニューを開いて、「ファイル名を指定して実行」をクリックします。

3. 「ファイル名を指定して実行」ダイアログボックスに drive:¥tools¥mtsutil と入力します。ここで、drive は CD-ROM ドライブのドライブ名です。

4. 「OK」をクリックします。

5. 表示される項目リストの中で、Ptxt_on.inf ファイルを右クリックして、「インストール」をクリックします。

6. インストールが完了したら、PC を再起動します。これで、Windows 98 でプレーンテキストのパスワードが有効になりました。

パスワード

tnpasswd ユーティリティーは、TAS 暗号化パスワードを変更してから、UNIX パスワードの変更を試みます。UNIX パスワードを変更できない場合は、tnpasswd を使用してパスワードを再同期できません。TAS パスワードと UNIX パスワードの同期をとるには、UNIX パスワードプログラムを実行して、TAS パスワードの変更に使用するのと同じパスワードを指定します。

Windows クライアント

ネットワークに Windows NT および Windows 95 クライアントが含まれる場合は、作成するすべての LM-NT-OS/2 ファイルサービスについて、初期設定ウィザードの中で Use Client Specified File Time Stamps 属性をオンに設定するか、UNIX コマンド行からの構成時に clienttime 属性をオンに設定します(『TotalNET Advanced Server 5.2 の管理』を参照してください。このマニュアルには、TNAS の TotalAdmin メニューフレームの中の Documentation をクリックすればアクセスできます)。このように設定すると、接続されたファイルサービスのアイコンを正しく表示できます。

LM-NT-OS/2 サービス

Windows NT 3.51 からの LM-NT-OS/2 ファイルサービスの共有とプリンタの列挙法は、Service Pack 5 以降があるときのみ動作します。

文書

読み込み速度の遅いブラウザの場合は、当初、HTML 文書のテキストが選択表示されることがあります。これを訂正するには、ブラウザの Refresh ボタンか Reload ボタンをクリックします。Internet Explorer 3.0 を使用している場合は、一部のリンクが動作せず、Refresh ボタンか Reload ボタンをクリックしないと、文書全体を読み込めないことがあります。

大文字/小文字保存リンク (case-preserving-link) 属性

TAS 5.0 および 5.1 の大文字/小文字保存リンク属性 (case-preserving-link) 属性は TAS 5.2 では使用されなくなりました。この属性をオンに設定している場合は、tnconvert は、ボリュームの古い構成の中のファイル名の大文字/小文字属性の値を無視し、値を新しい構成の中に保存するように設定します。

ログインなし (no-login) 属性

TAS 5.2 は、ファイルサービスのログインなし (no-login) 属性をサポートしません。tnconvert コマンドは、新しい構成の中のログイン制御属性でこれを置換します。この方法で、no-login <list of user names> の書式は login-control deny <list of user names> に変更されます。

TNAS への接続と文書へのアクセス

TAS の初期設定と管理のための手順を含む文書にアクセスするには、TotalNET Administration Suite (TNAS) にアクセスする必要があります。TNAS は TotalNET を管理、構成するための、タスク指向のグラフィックインタフェースで、TotalNET プロダクトの管理、ライセンス、およびシステム管理を行います。TNAS および TAS HTML 文書には、テーブル、フォーム、Java、および JavaScript をサポートするウェブブラウザからアクセスします。サポートされるウェブブラウザは、Netscape Navigator 3.0 以降と Microsoft Internet Explorer 3.0.1 以降です。

この文書は URL、http://www.syntax.com/support/guest/docs/tedoc.htm でもアクセスできます。

接続手順

TNAS に接続するには、以下の手順に従います。

1. 適切なウェブブラウザを使用して、以下の URL を入力して TNAS に接続します。host 変数は TAS が常駐している UNIX サーバーの名前を、nnnn は TNAS ポート番号 (デフォルト値は 7777) を表しています。選択したポート番号を割り当てるには、『TotalNET Advanced Server 5.2 の管理』の第 2 章の TNAS ポート番号の変更手順に従います。このマニュアルには、TNAS の TotalAdmin メニューフレームの中の Documentation をクリックすればアクセスできます。

   http://host:nnnn
   

   TotalNET Advanced Server バージョン 5.2 画面が表示され、TNAS アイコンと TAS アイコンが表示されるのでステータスをチェックできます。

   

2. 画面の中心または TNAS アイコンをクリックします。

   

   TNAS ログインウィンドウが表示されます。

   

3. スーパーユーザーパスワードを使用して、スーパーユーザーとしてログインします。

   以下の画面が表示されます。

   

4. 球体の TAS アイコンをクリックします。

   

   TotalAdmin メニューフレームが表示されます。

   

5. TAS 5.2 にアップグレードしたのではなく、TAS 5.2 をインストールした場合は、Initial Setup をクリックして TAS の初期設定を開始します。初期設定や他の TAS 構成および管理タスクの実行手順については、Documentation をクリックします。

   TAS の設定と構成に TNAS グラフィックインタフェースを使用し続けるには、TAS Administration Manual をクリックして、第 3 章の「Initial Setup Steps」の手順に従います。UNIX コマンド行を使用するには、Reference Manual をクリックして、第 2 章の「Initial Setup Steps」の手順に従うか、TAS コマンドのマニュアルページを使用します。