Sun Visual WorkShop C++ の概要

第 3 章 編集とブラウズ

編集、ブラウズの操作が簡単でなければ、プログラムの開発や保守の能率も上がりません。その点、Sun WorkShop エディタとソースブラウザは、どちらも優れた操作性を備えているため、大規模なプログラムを取り扱う場合でも作業能率を維持することができます。

使いやすいエディタの選択

Sun Visual WorkShop C++ では、XEmacs、Emacs (Mule)、vi の 3 つのエディタのうち、開発者がふだん使用しているものを選択することができます。使い慣れたエディタを選択すれば、ソースコードの記述や編集も簡単です。また、エディタウィンドウのリンクから、エラーやソースを表示、参照するなど、他の 統合開発ツールとタスク情報を共有して、さまざまな開発機能を利用することができます。

ソースブラウザ

ソースブラウザは、ソフトウェアシステムの開発と保守を支援するツールです。このツールを使ってコードをブラウズし、プログラムをよく理解しておけば、大規模なシステムを開発・保守する場合や、新しい開発チームに加わってコードの拡張、保守、移植などの作業を行う場合の生産性がぐっと向上します。ソースブラウザは、特に大規模なプログラムで力を発揮してくれます。

ソースブラウザでは、「ブラウズするとおりに表示される (What you see is what you browse)」という方針が採用されています。したがって、ソースブラウザで検索に使用するコードを編集することになります。

パターン検索

正規表現や単純なテキスト文字列の検索には、ソースブラウザのパターン検索モードを使用します。パターン検索では、標準の grep 構文を使って、ソースコードから検索文字列に一致する行を探します。

問い合わせによる検索

ソースブラウズモードを使用するときは、「問い合わせ」を発行します。ソースブラウザは、問い合わせに指定された記号、文字列、検索パターンをすべて検索し、検索の結果と一致項目の前後のソースコードを表示します。

ローカルファイルまたはネットワークファイルの検索

ソースブラウザでは、ローカルのソースファイルやネットワーク上のソースファイルを検索し、表示することができます。このため、大規模な分散型開発プロジェクトでも、ソースコードに大域的な変更を加えたり、問題のある個所を特定することができます。

複数言語プログラムの検索

複数の言語が含まれているプログラムを表示する場合、個々のソースファイルがどの言語で書かれているかは自動的に判別されます。言語が変わっても、ブラウザの操作方法は変わりません。

自在なブラウズ

ソースブラウザは、Sun WorkShop の「構築」ウィンドウからでも、コマンド行環境でも使用できます。ただし、コマンド行環境で使用できるのは、ソースブラウズモードだけです。

ソースブラウザから Sun WorkShop エディタを開いて、ソースコードを編集することもできます。

静的解析によるソースコードの検査

ソースブラウザでは、ソースコードを系統立てて検査することができます。次の方法で、ソフトウェアの部分部分についてより理解を深めることができます。