C コンパイルシステムに含まれる標準ヘッダーファイルをインクルードするには、次の書式を使用します。
#include <stdio.h>
山括弧(<>)を使用するとプリプロセッサはシステム内の標準の場所、通常は /usr/include ディレクトリにあるヘッダーファイルを検索します。
ユーザーが自分のディレクトリに格納したヘッダーファイルの場合は、次のように書式が異なります。
#include "header.h"
二重引用符 ("") を使用すると、プリプロセッサはまず、この #include 行を含むファイルが格納されているディレクトリの中で header.h を検索します。
ヘッダーファイルがインクルードされたソースファイルと同じディレクトリにない場合は、cc コマンドで -I オプションを使用して、ヘッダーファイルが格納されているディレクトリのパスを指定してください。たとえば次のように、ソースファイル mycode.c の中で stdio.h と header.h をインクルードしたとします。
#include <stdio.h> #include "header.h"
この header.h が ../defs ディレクトリに格納されている場合は、次のコマンドを実行します。
% cc -I../defs mycode.c
この場合、プリプロセッサが header.h を検索する順序は、最初が mycode.c を含むディレクトリ、次が ../defs ディレクトリ、最後が標準の場所となります。stdio.h については最初が ../defs、次が標準の場所となります。相違点は、現ディレクトリを検索するのは名前を二重引用符で囲んだヘッダーファイルを検索する場合だけです。
-I オプションは 1 つの cc コマンド行の中で複数回指定することができます。指定したディレクトリをプリプロセッサが検索する順序は、コマンド行での指定順序と同じです。 cc のコマンド行では複数のオプションを指定できます。
% cc -o prog -I../defs mycode.c