動的 (共有) ライブラリの構築方法は、コマンド行に -xar の代わりに -G を指定することを除けば、静的 (アーカイブ) ライブラリの場合と同じです。
ld は直接使用しないでください。静的ライブラリの場合と同じように、CC コマンドを使用すると、必要なすべてのテンプレートインスタンスがテンプレートレポジトリからライブラリに組み込まれます (テンプレートを使用している場合)。さらに、CC コンパイラは、大域変数がライブラリに定義されている場合、動的ライブラリが正しく構築されていないと大域変数を初期化しません。すべての静的コンストラクタとデストラクタはそれぞれ .init と .fini セクションから呼び出されます。アプリケーションにリンクされている動的ライブラリのすべての静的コンストラクタは、main() の実行より「前に」呼び出されます。CC -G コマンドを使用して動的ライブラリを構築しないと、例外が機能しないことがあります。
動的 (共有) ライブラリを構築するには、CC の -Kpic や -KPIC オプションで各オブジェクトをコンパイルして、再配置可能なオブジェクトファイルを作成する必要があります。次に、これらの再配置可能オブジェクトファイルから動的ライブラリを構築します。原因不明のリンクエラーがいくつも出る場合は、-Kpic や -KPIC でコンパイルしていないオブジェクトがある可能性があります。
ソースファイル lsrc1.cc と lsrc2.cc から作成するオブジェクトファイルから C++ 動的ライブラリ libgoo.so.1 を構築するには、次のようにします。
demo% CC -G -o libfoo.so.1 -h libfoo.so.1 -Kpic lsrc1.cc lsrc2.cc
-G オプションは動的ライブラリの構築を指定し、-o オプションはライブラリのファイル名を指定します。-h オプションは、共有ライブラリの名前を指定しています。-Kpic オプションは、オブジェクトファイルが位置に依存しないことを指定しています。