C++ ユーザーズガイド

-xnolib

デフォルトのシステムライブラリとのリンクを無効にします。

通常 (このオプションを指定しない場合)、C++ コンパイラは、C++ プログラムをサポートするためにいくつかのシステムライブラリとリンクします。このオプションを指定すると、デフォルトのシステムサポートライブラリとリンクするための -llib オプションが ld に渡されません。

通常、コンパイラは、次のライブラリにこの順序でリンクします。

-compat=4 の場合:

-lC -lC_mtstubs -lm -lw -lcx -lc

-compat=5 の場合:

-lCstd -lCrun -lC_mtstubs -lm -lw -lcx -lc

-l オプションの順序は重要です。-lm-lw-lcx オプションは -lc より前になければなりません。


注 -

-mt コンパイラオプションを指定すると、-1C_mtstubs ではなく、-lthread が渡されます。


C アプリケーションのバイナリインタフェースを満たす最小限のコンパイルを行う場合、つまり、C サポートだけが必要な C++ プログラムの場合は、次のように指定します。


demo% CC -xnolib test.cc -lc

SPARC V8 システムのシングルスレッドアプリケーションに libm を静的にリンクするには、次のように指定します。


demo% CC -xnolib -Bstatic -lm -Bdynamic -lC_mtstubs -lw -lcx -lc

libmlibw を静的にリンクし、他のライブラリを動的にリンクするには、次のように指定します。


demo% CC -xnolib -Bstatic -lm -lw -Bdynamic -lcx -lc

相互の関連性

-xnolib を指定する場合は、必要なすべてのシステムサポートライブラリを手動で一定の順序にリンクする必要があります。システムサポートライブラリは最後にリンクしなければなりません。

-xnolib を指定すると、-library は無視されます。

警告

このリリースのライブラリは安定していないため、リリースごとに変更される可能性があります。

-lcx は 64 ビットコンパイルモードにはありません。

関連項目

-library-staticlib-l