『C++ ユーザーズガイド』には、標準ヘッダーの実装方法とともに、その方法が採用された理由が詳細にわたって説明されています。C または C++ 標準のヘッダーをインクルードした場合、コンパイラは実際には指定された名前の後に .SUNWCCh が付いた名前を持つファイルを検索します。たとえば、<string> であれば <string.SUNWCCh>、<string.h> であれば <string.h.SUNWCCh> を検索します。コンパイラの include ディレクトリには、この両方の名前が含まれており、2 つの名前のどちらも同じファイルを示します。たとえば、include/CC ディレクトリには、string と string.SUNWCCh の両方が含まれており、これらの名前は同じファイル (<string> をインクルードしたときにアクセスされるファイル) を示します。
エラーメッセージとデバッグ情報には、.SUNWCCh という接尾頭辞は追加されません。たとえば、<string> をインクルードした場合、エラーメッセージとデバッグ情報には、string とだけ示されます。接尾頭辞なしの名前に関するデフォルトのメークファイル規則で問題が起きるのを避けるため、ファイル依存情報には、string.SUNWCCh が使用されます。たとえば、Sun OS の find コマンドを使用して、単にヘッダーファイルだけ探す場合は、.SUNWCCh 接頭辞で検索するようにしてください。