C++ 移行ガイド

テンプレートレポジトリ (テンプレートの格納場所)

サンの C++ テンプレートは、テンプレートインスタンス用のレポジトリ (格納場所) を使用します。C++ 4.2 では、このレポジトリは、Templates.DB というディレクトリに置かれていました。Sun C++ 5.0 では、デフォルトでは、このディレクトリは SunWS_cacheSunWs_config です。SunWS_cashe には作業ファイルが含まれています。SunWS_config には、構成ファイル、特にテンプレートオプションファイル (SunWS_config/CC_tmp1_opt) が含まれています (『C++ ユーザーズガイド』を参照)。

何らかの理由でレポジトリ用のディレクトリの名前を指定したメークファイルがある場合は、手動で修正する必要があります。また、レポジトリの内部構造は変更されているため、Templates.DB の内容にアクセスするメークファイルを使用することはできなくなっています。

おそらく標準的な C++ プログラムは、従来と比べてテンプレートを頻繁に使用します。そのため、複数のプログラムやプロジェクトでディレクトリを共有する場合には注意が必要です。できれば最も簡単な構成にしてください。同じプログラムまたはライブラリに属するファイルは 1 つのディレクトリでコンパイルしなければなりません。これでテンプレートレポジトリは1つのプログラムに適用されます。同じディレクトリで別のプログラムをコンパイルする場合は、CCadmin -clean を使用して、レポジトリを事前に整理してください。詳細は、『C++ ユーザーズガイド』を参照してください。

複数のプログラムで同じディレクトリを共用すると、同じ名前に対して異なる定義が必要になる可能性があります。レポジトリを共有した場合、こうした状況に正しく対処することはできません。