クラスタが 3 ノード以上の構成の場合は、アップグレード計画を立てるときに、論理ホストの可用性を考慮してください。クラスタの構成によっては、アップグレード時に一部論理ホストが使用できなくなることがあります。以下では、アップデートの方針として、論理ホストの停止時間を抑える構成例を紹介します。
表 4-1 は、4 つの論理ホストが定義されている、4 ノードのクラスタを表しています。どの物理ホストが 4 つの論理ホストをマスターできるかも示しています。
この構成のアップグレードでは、論理ホストへのアクセスを失うことなく、クラスタからノード 1 と 3 を削除し、それらノードをアップグレードすることができます。ノード 1 と 3 のアップグレード後、ノード 2 と 4 を停止して、ノード 1 と 3 を起動する間に短時間のサービスの供給停止があります。ノード 2 と 4 のアップグレード中は、ノード 1 と 3 によって全論理ホストへのアクセスが可能になります。
表 4-1 4 つの論理ホストが定義されている、ノード 4 つのクラスタ
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論理ホスト 1 |
論理ホスト 2 |
論理ホスト 3 |
論理ホスト 4 |
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ノード 1 |
X |
X |
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ノード 2 |
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X |
X |
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ノード 3 |
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X |
X |
ノード 4 |
X |
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X |
N+1 構成では、ノードの 1 つがクラスタ内の他のすべてのノードのバックアップになります。表 4-2 は、3 つの論理ホストが定義されている、4 ノードの N+1 構成での論理ホストの配分を表しています。この構成では、まずノード 4 をアップグレードします。ノード 4 をアップグレードすると、ノード 1、2、3 のアップグレード中、ノード 4 がすべてのサービスを供給できるようになります。
表 4-2 3 つの論理ホストが定義された、3 ノードのクラスタ
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論理ホスト 1 |
論理ホスト 2 |
論理ホスト 3 |
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ノード 1 |
X |
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ノード 2 |
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X |
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ノード 3 |
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X |
ノード 4 |
X |
X |
X |