この節では、Sun Cluster Manager (SCM) を使用する方法について説明します。
SCM は、多数ある Sun Cluster のコマンド行監視機能を 1 つのインタフェースで提供します。SCM は 2 つの部分、SCM サーバーソフトウェアと SCM GUI (グラフィカルユーザーインタフェース) から構成されます。SCM サーバーは各クラスタノード上で動作します。SCM GUI は JDKTM (Java Development Kit) 1.1 準拠ブラウザ (HotJavaTM など) で動作します。HotJava ブラウザは任意のマシン (クラスタノードを含む) 上で動作できます。SCM GUI は、次の情報について報告します。
SCM 監視アラーム
各クラスタノード上の syslog メッセージ
クラスタのリソース (並列データサービス、論理ホスト、登録されている HA サービス、クラスタノード、ボリュームマネージャの種類などを含む)
SCM についての詳細は、パッチ 107388-01 の README を参照してください。
次の手順では、システム構成ごとに、HotJava ブラウザで SCM を実行するために必要な作業について説明します。
Solaris 2.6 または Solaris 7 のオペレーティング環境に付属の HotJava ブラウザを使用する場合は、HotJava ブラウザに関する問題が発生する可能性があります。詳細は、「HotJava ブラウザによる SCM の実行」を参照してください。これ以降のバージョンの HotJava ブラウザを使用する場合は、使用するソフトウェアによって必要となる手順を参照してください。
次のソフトウェアに関して正しいバージョンを使用しているかどうかを確認する必要があります。
HotJava ブラウザを実行するシステム上の JDK パッケージ SUNWjvrt と SUNWjvjit のバージョンが 1.1.6 以降であること
HotJava のバージョンが 1.1.4 以降であること
Solaris 2.6 オペレーティング環境では、JDK 1.1.6 以降と HotJava 1.1.4 以降をインストールしていなければなりません。Solaris 7 オペレーティング環境では、HotJava 1.1.4 以降をインストールしていなければなりません。
どのように環境を構成するかを決定する必要があります。
クラスタノードで HotJava ブラウザを実行し、SCM を実行する
この場合、HotJava を実行しているノードに障害が発生したときは、別のノードで HotJava を再起動しなければなりません。
各クラスタノードに Web サーバーをインストールし、SCM を実行する
この場合、Lost Connection ダイアログが表示されたときは、適切なノードの URL を HotJava ブラウザに入力する必要があります。
どちらを選択したかによって、適切な手順を参照してください。
クラスタ内のサーバーのコンソールプロンプトに、次のように入力します。
# java -version java version "1.1.6" |
1.1.6 より前のバージョンが表示された場合は、次の URL の指示に従い、JDK バージョン 1.1.6 以降のソフトウェアをダウンロードしてください。
http://www.sun.com/solaris/java
HotJava ブラウザを実行するマシンの HotJava を実行し、「ヘルプ」メニューから「HotJava について ...」を選択します。
1.1.4 より前のバージョンが表示された場合、あるいは HotJava ブラウザがない場合は、次の URL の指示に従い、HotJava バージョン 1.1.4 以降のソフトウェアをダウンロードしてください。
http://java.sun.com/products/hotjava/index.html
クラスタノードで HotJava ブラウザを実行します。
X Window ワークステーションで上記 HotJava ブラウザを遠隔表示します。
HotJava ブラウザにおいて、アプレットのセキュリティに関するプリファレンスを設定します。
「編集」メニューの「ユーザ設定」から「アプレットのセキュリティ ...」を選択します。
「署名のないアプレットのデフォルト設定」として「中セキュリティ」をクリックします。
SCM でクラスタを監視する準備ができたら、適切な URL を入力します。
file:/opt/SUNWcluster/scmgr/index.html |
リモート表示したワークステーションにおいて、ブラウザを起動したクラスタノード上のファイルやポートなどにアクセスするためのアクセス権をたずねるダイアログボックスが表示されます。「OK」をクリックします。
HotJava がアプレットをダウンロードして実行するまでにはある程度の時間がかかります。この間、状態情報は表示されません。
メニューの移動、機能、参照についての詳細は、オンラインヘルプを参照してください。
クラスタノードに Web サーバーをインストールし、SCM を実行するには、次のようにします。
すべてのクラスタノードに Web サーバーをインストールします。
Sun Cluster HA for Netscape HTTP サービスと HTTP サーバーを SCM 上で実行している場合は、HTTP サーバーが異なるポートと通信するように構成する必要があります。このように構成しないと、2 つの間でポートの衝突が発生します。
Web サーバーの構成手順に従い、クライアントが SCM の index.html ファイルにアクセス可能であることを確認します。
SCM 用のクライアントアプレットは、/opt/SUNWcluster/scmgr ディレクトリの index.html ファイルにあります。たとえば、HTTP サーバーのドキュメントルートディレクトリに移動し、/opt/SUNWcluster/scmgr ディレクトリへのリンクを作成します。
ワークステーションで HotJava ブラウザを起動します。
HotJava ブラウザにおいて、アプレットのセキュリティに関するプリファレンスを設定します。
SCM でクラスタを監視する準備ができたら、適切な URL を入力します。
たとえば、Web サーバーのドキュメントルートディレクトリから /opt/SUNWcluster/scmgr ディレクトリへのリンクを作成している場合は、次の URL を入力します。
http://clusternode/scmgr/index.html |
ブラウザを起動したクラスタノード上のファイルやポートなどにアクセスするためのアクセス権をたずねるダイアログボックスが表示されます。「OK」をクリックします。
HotJava がアプレットをダウンロードして実行するまでには時間がかかる場合があります。この間、状態情報は表示されません。
メニューの移動、機能、参照についての詳細は、オンラインヘルプを参照してください。
SCM には、メニューの移動、機能、および参照についてのオンラインヘルプがあります。
SCM からヘルプウィンドウを表示するには、「ヘルプ」メニューから「ヘルプの内容」を選択します。
あるいは、フォルダの上にあるツールバー上のヘルプアイコン (疑問符のアイコン) をクリックします。
必要であれば、次の URL を入力し、オンラインヘルプを別のブラウザで実行できます。
file:/opt/SUNWcluster/scmgr/help/locale/en/main.howtotopics.html |
たとえば、Web サーバーのドキュメントルートディレクトリから /opt/SUNWcluster/scmgr ディレクトリへのリンクを作成している場合は、次の URL を入力します。
http://clusternode/scmgr/help/locale/en/main.howtotopics.html |
オンラインヘルプを終了するには、その HotJava ブラウザを閉じます。もう一度オンラインヘルプを選択すると、新しいブラウザが開き、ヘルプが読み込まれます。