この節では、CVM で表示される可能性のあるエラーメッセージについて説明します。各メッセージの説明と、推奨される対処方法を示します。
これらのメッセージには、コンソールに表示されるものもありますが、vxclust によって返されるものもあります。
error in cluster processing |
クラスタの現在の状態に適さない操作 (スレーブから共有ディスクグループをインポートまたはデポートしようとした場合など) が原因と考えられます。また、vxclust からの予期されないコマンドシーケンスが原因の場合もあります。
現在の環境で操作が実行可能かどうかを確認してください。
cannot find disk on slave node |
スレーブノードが共有ディスクを検出できません。このメッセージと共に次の syslog メッセージが表示されます。
vxvm:vxconfigd cannot find disk disk |
両方のノードで同じ共有ディスクの集合がオンラインであることを確認してください。
マスターとスレーブの両方でコマンド vxdisk list を使用してディスクを検証し、「shared」フラグ付きのディスクの同じ集合が両方のノードで見えることを確認してください。そうでない場合には、ディスクへの接続を検査してください。
disk in use by another cluster |
他のクラスタの ID を持つディスクを含むディスクグループをインポートしようとしました。
ディスクグループが他のクラスタによってインポートされていない場合は、-C (クリアインポート) フラグを使用してインポートを再試行してください。
vxclust not there |
クラスタへの結合を試みている間にエラーが発生し、vxclust が失敗しました。結合中に他のノードで故障が発生したか、vxclust の障害が原因と考えられます。
結合を再試行してください。他のノードで表示されるエラーメッセージで問題点が判明する可能性があります。
unable to add portal for cluster |
vxconfigd が他のノード上の vxconfigd との通信を確立できませんでした。このエラーは、システム資源 (メモリーやファイル記述子など) が不足しつつあるシステムで発生する可能性があります。
システムの資源が不足している兆候がなければ、vxconfigd を停止してから再起動し、操作を再試行してください。
vol recovery in progress |
障害が発生したノードが、クラスタに再結合を試みましたが、その DRL マップがまだ回復マップにマージされていません。
マージ処理が完了してから再結合をやり直してください。
cannot assign minor # |
スレーブが結合を試みましたが、そのスレーブ上の既存のボリュームが、マスター上の共有ボリュームと同じマイナー番号を持っています。
このメッセージとともに、次のコンソールメッセージが表示されます。
WARNING vxvm:vxconfigd minor number ### diskgroup group in use |
結合を再試行する前に、vxdg reminor diskgroup ### (vxdg(1M) のマニュアルページを参照) を使用して、マスター上のディスクグループまたはスレーブ上の重複するディスクグループに、新しいマイナー番号の範囲を選択してください。ディスクグループ内にオープンボリュームがある場合は、そのディスクグループがデポートされ明示的に更新されるか、またはシステム再起動によって更新されて初めて、reminor の結果が有効になります。
master sent no data |
スレーブ結合プロトコルの実行中に、データを伴わないメッセージが受信されました。このメッセージが表示されるのは、プログラミングエラーの場合だけと考えられます。
ご購入先にお問い合わせください。
join in progress |
クラスタの再構成中に共有ディスクグループをインポートまたはデポートしようとしました。
後で再試行してください。
join not allowed now |
マスターの準備が整っていないとき、スレーブがクラスタに結合しようとしました。スレーブは自動的に再試行します。再試行が成功すれば、次のメッセージが表示されます。
vxclust: slave join complete |
最終的に結合が完了すれば、何もする必要はありません。それ以外の場合は、マスター上でクラスタモニターを調べてください。
Disk reserved by other host |
他のホストによってコントローラが予約されているディスクをオンライン状態にしようとした場合に、このエラーが発生します。
何もする必要はありません。ノードがクラスタに結合すると、クラスタマネージャはディスクを解放し、ボリュームマネージャはディスクをオンライン状態にします。
vxvm:vxconfigd: group group exists |
スレーブがクラスタに結合しようとしましたが、そのスレーブの個人用ディスクグループと同じ名前の共有ディスクグループが、クラスタ内にすでに存在しています。
vxdg newname を使用して、マスター上の共有ディスクグループまたはスレーブ上の個人用ディスクグループの名前を変更してください。
WARNING: vxvm:vxio: Plex plex detached from volume volume NOTICE: vol_kmsg_send_wait_callback: got error 22 NOTICE: commit: NOTE: Reason found for abort: code=6 |
これらのメッセージは、スレーブ上でプレックスの切り離し操作が行われるときに表示される場合があります。
これらのメッセージは情報を提供するものであり、ユーザーによる措置は必要ありません。
WARNING: vxvm:vxio: read error on Plex plex of shared volume volume offset 10 ¥ length 1 WARNING: vxvm:vxio: Plex plex detached from volume volume NOTICE: commit: NOTE: Reason found for abort: code=2 NOTICE: ktcvm_check: sent to slave node: node=1 mid=196 |
これらのメッセージは、マスター上でプレックスの切り離し操作が行われるときに表示される場合があります。
これらのメッセージは情報を提供するものであり、ユーザーによる措置は必要ありません。