システム管理者は、特定のノードでクラスタマネージャの停止作業を実行することにより、そのノードでクラスタを停止できます。この結果、クラスタアプリケーションが停止された後でクラスタ構成要素が終了します。CVM では「クリーンノードシャットダウン」がサポートされています。これは、共有ボリュームへのすべてのアクセスを終了した時点で、ノードがクラスタから切り離される機能です。ホストは引き続き動作しますが、ホスト上のクラスタアプリケーションは実行不可能になります。
CVM は各ボリュームに関する全体的な状態情報を管理します。その結果、ノードに障害が発生したとき、CVM はどのボリュームの回復が必要かを正確に判断できます。クリーンシャットダウン以外の不正な手段や障害によってノードがクラスタから切り離された場合、CVM はどのボリュームに未完の書き込みがあるかを判断し、マスターはそれらのボリュームを再同期します。それらのボリュームのいずれかに対してダーティーリージョンログ (DRL) がアクティブな場合は、それが使用されます。
「クリーンノードシャットダウン」は、すべてのクラスタアプリケーションを停止させる作業の後、またはその作業と組み合わせて使用する必要があります。クラスタアプリケーションの特性とその停止方法によっては、停止作業が正常に終了するまでに長い時間 (数分から数時間) を要する場合があります。たとえば、多くのアプリケーションに「ドレイニング」という概念がありますが、これは新しい処理を受け付けず、進行中の処理を完了してから終了するものです。たとえば、実行に長時間を要するトランザクションがアクティブの場合、このプロセスに長い時間がかかることがあります。
CVM 停止作業が呼び出されると、停止対象のノード上のすべての共有ディスクグループ内のすべてのボリュームを検査し、停止作業を続行するかエラーを返します。
共有ディスクグループのすべてのボリュームが閉じられている場合は、CVM はそれらのボリュームをアプリケーションで使用不可能にします。すべてのノードにおいて、切り離されるノードでこれらのボリュームが閉じられていることが認識されているため、再同期は行われません。
共有ディスクグループのいずれかのボリュームが開いている場合は、CVM 停止作業はエラーを返します。停止作業が成功するまで繰り返し再試行される場合があります。この動作は、そのクラスタアプリケーションがアクティブでないことを検証するためのサービスなので、タイムアウト検査はありません。
停止作業が成功しノードがクラスタから切り離されると、そのノードは再びクラスタに結合するまで共有ボリュームをアクセスできません。
停止作業には長い時間がかかる場合があるので、停止作業の進行中に他の再構成が発生する可能性があります。一般に、再構成が完了するまで停止作業は一時停止されます。ただし、停止作業がかなりの段階まで進行している場合は、停止作業が先に完了する場合があります。