この節では、既存の Solstice HA 1.3、Sun Cluster 2.0、Sun Cluster 2.1、Sun Cluster 2.2 のいずれかの構成を Sun Cluster 2.2 にアップグレードする手順を説明します。この章で説明するアップグレード方法では、既存のクラスタ構成とデータが維持されます。アップグレード時、システムは大体においてオンラインで使用可能であり、サービスの中断は極力抑えられます。
Solstice HA 1.3 を Sun Cluster 2.2 にアップグレードする場合
Solstice DiskSuite を使用する構成の場合のみ。Solaris 7 にアップグレードする場合は、Solstice DiskSuite 4.2 にアップグレードする必要があります。Solaris 8 にアップグレードする場合は、Solstice DiskSuite 4.2.1 にアップグレードする必要があります。
Sun Cluster 2.0 または 2.1 を Sun Cluster 2.2 にアップグレードする場合
「Sun Cluster 2.0 または 2.1 から Sun Cluster 2.2 へのアップグレード」の計画情報と手順に進みます。
ボリュームマネージャが VxVM の場合は、VERITAS Volume Manager バージョン 3.0.4 以降にアップグレードする必要があります。ボリュームマネージャのどのバージョンがサポートされているかについては、サービスプロバイダから最新情報を入手してください。
Solaris 2.6 か 7 で動作する前のバージョンの Sun Cluster 2.2 を Solaris 8 で動作する最新バージョンの Sun Cluster 2.2 にアップグレードする場合
「Solaris 2.6 または Solaris 7 で動作する Sun Cluster 2.2 から Solaris 8 で動作する Sun Cluster 2.2 へのアップグレード」 の計画と手順に進みます。
ボリュームマネージャが Solstice DiskSuite 4.2 で、かつ Solaris 8 にアップグレードする場合は、Solstice DiskSuite 4.2.1 にアップグレードする必要があります。
Sun Cluster 2.2 は、Solstice DiskSuite から VERITAS Volume Manager への変換をサポートしていません。
ディスクやサービスの追加などの構成変更も行う場合は、まずソフトウェアのアップグレードを行い、その後、『Sun Cluster 2.2 のシステム管理』で説明している手順に従って構成変更を行なってください。
アップグレードを開始する前に、使用するすべてのアプリケーションのバージョンが使用する Solaris オペレーティング環境のバージョンと互換性があることを確認してください。
Solaris ソフトウェアをアップグレードするには、Solaris オペレーティング環境をインストールできるように、構成内のすべての Sun Cluster サーバーのルートディスク上のルート (/) および /usr パーティションサイズの増加が必要になることがあります。
かならず全体ディストリビューション Solaris ソフトウェアパッケージをインストールしてください。詳細は、Solaris のシステム管理マニュアルを参照してください。
Solaris 2.6 と Solaris 8 では、DNS の動作が異なります。これは、デフォルトの bind バージョンがそれぞれのオペレーティング環境で異なるためです。そのため、一部の DNS 構成ファイルを変更する必要があります。詳細と手順については、DNS のマニュアルを参照してください。