Sun Cluster HA for Informix を構成するための主な作業は、次のとおりです。
/var/opt/informix/inftab ファイルを更新する
Informix データサービスを起動する
障害監視におけるユーザーとパスワードの使用を許可する
Informix データベースを停止する
Sun Cluster ソフトウェアとクラスタデーモンのインストールを確認する
Sun Cluster を起動する
hareg(1M) コマンドにより Informix データサービスを起動する
Sun Cluster HA for Informix による Informix の制御を開始する
Informix データベースの運用を開始する
Sun Cluster HA for Informix を構成する詳細な手順は、次のとおりです。
$ONCONFIG の情報に基づいて、/var/opt/informix/inftab ファイルを更新します。
Sun Cluster HA for Informix を実行するすべてのノード上の /var/opt/informix/inftab ファイルに、データベースに関連付けられているすべての $ONCONFIG ファイル用のエントリを含める必要があります。フェイルオーバーが成功するには、Sun Cluster HA for Informix を実行するすべてのノード上で、このファイルを最新に保つ必要があります。データベースサーバーを追加あるいは削除した場合は、手動でファイルを更新してください。
/var/opt/informix/inftab ファイル内のエントリの形式は、次のとおりです。
$ONCONFIG:$INFORMIXDIR |
$ONCONFIG は、ONCONFIG ファイルの名前です。$INFORMIXDIR は、Informix のインストールディレクトリへのパスです。たとえば、inftab ファイルの内容は次のようになります。
onconfig.node1:/export/home/informix |
Informix データサービスを起動します。
ユーザー informix としてログインして、oninit コマンドを実行してください。oninit コマンドは、ROOTPATH 変数の指定に従って $ONCONFIG ファイルで割り当てられた raw ディスクまたは UFS ファイル空間をフォーマットします。
# oninit -iy |
/etc/hosts.equiv または ‾informix/.rhosts ファイルに、他のクラスタノードからのデータベースへのアクセス権を informix ユーザーに付与するエントリを作成します。
hostname informix |
hostname は他のクラスタノードの名前、informix はユーザー名です。
障害監視におけるユーザーとパスワードの使用を許可します。
dbaccess dbname コマンドを実行して、適切な dbaccess 画面に次の行を追加してください。
# dbaccess dbname - ... grant connect to root; grant resource to root; grant dba root; grant select on sysprofile to root; |
データベース名 (dbname) によって、HA の障害モニターが検証するデータベースを特定します。dbname が sysmaster と定義されていない場合は、dbaccess dbname コマンドを使用して、適切な dbaccess 画面に次の行を追加します。
create synonym sysprofile for sysmaster:informix_owner.sysprofile; |
Informix データベースを停止します。
ユーザー informix で、onmode コマンドを使用して、Informix データベースを停止してください。
# onmode -ky |
Sun Cluster HA for Informix を実行するすべてのノードに Sun Cluster がインストールされ、動作していることを確認します。
スーパーユーザーで hastat コマンドを使用して、構成を確認してください。
# hastat |
クラスタノードがまだ起動していない場合は、起動してください。最初のノードは、scadmin startcluster コマンドを使用して起動する必要があります。最初のノードを起動したら、scadmin startnode コマンドを使用して、他のすべてのノードを起動します。クラスタの起動についての詳細は、scadmin(1M) のマニュアルページを参照してください。
hareg(1M) コマンドを使用して、Informix データサービスを登録して起動します。
1 つのホスト上でだけ hareg(1M) コマンドを実行してください。
Informix データサービスをまだ登録していない場合は、hareg(1M) コマンドを使用して、登録してください。論理ホスト上でだけデータサービスを登録するには、-h オプションを使用して、論理ホスト名を指定します。
# hareg -s -r informix [-h logicalhost] |
クラスタをすでに起動している場合は、次の hareg(1M) コマンドを使用して、Informix データサービスを起動します。
# hareg -y informix |
次のコマンドを使用して、Informix を Sun Cluster HA for Informix の制御下に置きます。
次のコマンドを実行して、インスタンスが Sun Cluster によって監視されるようにしてください。
# hainformix insert $ONCONFIG logicalhost 60 10 120 300 ¥ dbname $INFORMIXSERVER |
このコマンド行に含まれている要素の意味は、次のとおりです。
hainformix insert - コマンドとサブコマンド
$ONCONFIG - Informix の構成ファイル名
logicalhost - $ONCONFIG にサービスを提供する論理ホスト (物理ホストではない)
60 10 120 300 - 検証サイクル時間 60 秒、接続検証サイクル数 10 回、検証タイムアウト 120 秒、再起動遅延時間 300 秒を指定したパラメータ
dbname - NSun Cluster 2.2 が監視するデータベース名
$INFORMIXSERVER - Informix サーバー名
hainformix(1M) のオプションについての詳細は、hainformix(1M) のマニュアルページを参照してください。
Sun Cluster HA for Informix データベースの運用を開始します。
hainformix(1M) コマンドを実行することによって、Sun Cluster HA for Informix データベースの運用を開始してください。
# hainformix start $ONCONFIG |
Informix OnLine サーバーが起動していない状態で、この手順が実行された場合は、Sun Cluster によって Informix OnLine サーバーが自動的に起動されます。