Sun Cluster 2.2 のシステム管理

端末集配信装置の障害追跡

この節では、端末集配信装置に関連する障害追跡方法について説明します。さらに、『Sun Cluster 2.2 Hardware Site Preparation, Planning, and Installation Guide』の第 5 章を参照してください。

ポート構成のアクセスエラー

telnet(1) を使用して端末集配信装置にアクセスしようとした時に、connect: Connection refused というメッセージが表示された場合は、以下の原因が考えられます。

ポート構成のアクセスエラーを修正するには

  1. 端末集配信装置に対してポートを指定せずに telnet を実行し、続いて対話形式でポートを指定します。


    # telnet terminal-concentrator-name
    Trying ip_address ..
    Connected to 192.9.200.1
    Escape character is "^]".
    [you may have to enter a RETURN to see the following prompts]
     
    Rotaries Defined:
          cli                              -
     
    Enter Annex port name or number: 2
    

    次のメッセージが表示される場合、ポートは使用中です。


    Port(s) busy, do you wish to wait? (y/n) [y]:

    次のメッセージが表示される場合、ポートの構成が正しくありません。


    Port 2
    Error: Permission denied.

    ポートが使用中の場合、「端末集配信装置の接続のリセット」で説明されている作業方法に従って端末集配信装置の接続をリセットしてください。ポートが不正に構成されている場合は、次の作業を行なってください。

    1. コマンド行インタプリタ (cli) を選択し、端末集配信装置のスーパーユーザーになります。


      Enter Annex port name or number: cli
       
      Annex Command Line Interpreter   *   Copyright 1991 Xylogics, Inc.
       
      annex: su
      Password:
    2. 端末集配信装置のスーパーユーザーとして、ポートモードをリセットします。


      annex# admin
      Annex administration MICRO-XL-UX R7.0.1, 8 ports
      admin: port 2
      admin: set port mode slave
      	You may need to reset the appropriate port, Annex subsystem or
      	reboot the Annex for changes to take effect.
      admin: reset 2 
      admin:

      以上の操作で、ポートは正しく構成されます。

      端末集配信装置の管理コマンドの詳細は、『Sun Terminal Concentrator General Reference Guide』を参照してください。

端末集配信装置の接続に対する断続的な割り込み

ルーターを介して行われる端末集配信装置の接続は、断続的な割り込みを受ける場合があります。そのため、断続的に接続が行われたり、接続が停止したりします。接続が停止している場合、新しい端末集配信装置の接続を試みるとタイムアウトします。端末集配信装置は、再起動の兆候は示しません。その後、必要な経路が再確立されても、結果的に消滅するだけです。この問題の原因は、端末集配信装置のルーティングテーブルのオーバーフローとネットワーク接続の失敗です。

このことは、端末集配信装置と同じネットワーク上に存在するホストから確立された接続には問題となりません。

この問題を解決するには、端末集配信装置内にデフォルトの経路を確立し、routed 機能を無効にします。デフォルト経路の消滅を防ぐには、routed 機能を無効にする必要があります。次の作業は、この方法を示しています。詳細は、端末集配信装置のマニュアルを参照してください。

端末集配信装置の EEPROM ファイルシステム内に、config.annex ファイルが作成されています。このファイルを使用して、デフォルトの経路が使用されるように定義します。このファイルを使用すると、ポート番号の代わりに使用することができる記号名を定義することもできます。routed 機能を無効にするには、端末集配信装置の set コマンドを使用してください。

デフォルトの経路を確立するには

  1. 端末集配信装置に対して、shelltool(1) 接続を開きます。


    # telnet terminal-concentrator-name
    Trying 192.9.200.2 ...
    Connected to xx-tc.
    Escape character is '^]'.
     
     
    Rotaries Defined:
        cli                              -
     
    Enter Annex port name or number: cli
     
     
    Annex Command Line Interpreter   *   Copyright 1991 Xylogics, Inc.
  2. su コマンドと管理パスワードを入力します。

    デフォルトのパスワードは、端末集配信装置の IP アドレスです。


    annex: su
    Password: administrative-password
    
  3. config.annex ファイルを編集します。


    annex# edit config.annex
    
  4. IP アドレスは、実際に使用するデフォルトルーターのものに置き換えてください。


    Ctrl-W:save and exit Ctrl-X: exit Ctrl-F:page down Ctrl-B:page up
    %gateway
    net default gateway 192.9.200.2 metric 1 active ^W
    
  5. ローカル routed を無効にします。


    annex# admin set annex routed n
       You may need to reset the appropriate port, Annex subsystem or
       reboot the Annex for changes to take effect.
    annex#
  6. 端末集配信装置を再起動します。


    annex# boot
    

    端末集配信装置の再起動には数分かかります。この間、Sun Cluster ノードコンソールにはアクセスできません。