Sun Cluster HA for SAP の障害検証は、セントラルインスタンス (メッセージサーバー、エンキューサーバー、ディスパッチャ) が使用できるかどうかを監視します。この検証は、重要な SAP プロセスの存在を検査することにより、ローカルノードだけを検査します。また、SAP ユーティリティ lgtst を使用して、SAP メッセージサーバーがアクセス可能であるかも調べます。
問題が検出されると (プロセスの停止が早すぎる場合や lgtst がエラーを報告する場合など)、障害検証はまずローカルノード上で、hadsconfig(1M) を使用して構成可能な回数だけ SAP の再起動を試みます。ユーザーが構成してある再起動回数がなくなると、このインスタンスがフェイルオーバーを許可するように構成されている場合 (hadsconfig(1M) でも構成可能)、障害検証は hactl(1M) を呼び出してスイッチオーバーを開始します。セントラルインスタンスはスイッチオーバーが発生する前に停止し、スイッチオーバーが終了した後に遠隔ノード上で再起動します。