iPlanet Application Server

リリース 6.0 Service Pack 1 Revision B

リリース ノート

更新日 2000 年 10 月 9 日


目次


新しい機能

配置ツール

Service Pack 1 では、まったく新しい配置ツールが開発されました。このツールには次の機能が備わっています。

配置ツールの起動

以前の deployGUI.bat (NT) および deployGUI.sh (Solaris) は、それぞれ deploytool.bat (NT) と deploytool.sh (Solaris) に置き換わりました。

コマンド ライン インターフェイスの使用

deploycmd コマンド ライン インターフェイスから配置ツールを起動することができます。インターフェイスのスクリプトは <ias インストール ディレクトリ>\ias\bin\deploycmd にあります。

コマンド ラインのシンタックスは次のとおりです。

deploycmd -<オプション> [引数...]

以下にオプションを示します。

特定のオプションのヘルプを取得するには、コマンド ラインに「deploycmd -help [-」と入力します。

例 : 「deploycmd -help -deploy」と入力すると、deploy オプションのコマンドの説明 (コマンド リストと使用方法) が表示されます。

アプリケーションの使用方法と配置方法の詳細は、配置ツールのオンライン ヘルプを参照してください。

第三者製の JDBC ドライバのサポート

標準の J2EE JNDI ベースのデータソース アクセス、iPlanet Application Server 接続のプール、およびトランザクション管理機能と第三者製の JDBC ドライバを併用することができます。

Type 2 JDBC ドライバのサポートの詳細は、このリリース ノートのシステム必要条件の節を参照してください。

第三者製の JDBC ドライバのインストールの詳細は、iPlanet Application Server Installation Guide V6.0 SP1 を参照してください。

アプリケーションの登録の削除

アプリケーションの登録を削除し、必要に応じて詳細出力を指定するには、次のように入力します。

j2eeappreg -remove [-verbose] ear-file

J2EE アプリケーション EAR ファイルの登録を削除するには、J2eeappreg -remove を実行するときに、ias/JAR/ ディレクトリに配置した EAR ファイルを指定する必要があります。この EAR ファイルはサーバ インスタンスに配置した最新のファイルであることを表します。

現在、-remove オプションは iPlanet Application Server レジストリからのアプリケーションの登録の削除のみを行います。この機能はファイル システムの配置領域 (デフォルトでは <ias install>/ias/APPS/) から JSP やクラスなどのアプリケーション ファイルを削除しません。アプリケーションを完全に削除するには、アプリケーション ファイルも削除します。

制御コマンド スクリプトの改善 (Solaris のみ)

現在、iascontrol スクリプトはコマンド ライン インターフェイスによる iPlanet Application Server インスタンスの起動、停止、および削除をサポートしています。

拡張された KIVAes.sh スクリプトのスーパーセットを使用できます。KIVAes.sh の代わりに iascontrol を使ってください。

  1. Admininstration ツール (ksvradmin) を使ってローカル サーバを登録します。
  2. ローカル サーバを登録しない場合は、iascontrol を実行するたびに、ホスト、ポート、名前、およびパスワードを指定する必要があります。

iascontrol は iPlanet Application Server インスタンスを最初から起動したり、停止したり、強制終了したりすることができます。

ローカル装置上の登録サーバの場合は、「iascontrol start | stop | kill 」と入力します。

start: KAS およびすべてのエンジンを起動します。
stop: すべてのエンジンを停止しますが、KAS の実行は停止しません。
kill: すべてのサーバ プロセスをただちに削除します (ローカルホストのみ)。Kill は以前の KIVAes.sh stop コマンドと同じです。

iascontrol を使ってリモート iPlanet Application Server インスタンスを起動または停止する手順は次のとおりです。

iascontrol コマンド

期待する効果 コマンド
エンジンのシャットダウン (管理サーバを除く) iascontrol stop
すべてのエンジンのシャットダウンと管理サーバの停止 (KAS) iascontrol stop
iascontrol kill
強制終了によってすべての iAS プロセスを停止する iascontrol kill
エンジンと管理サーバの起動 (KAS) iascontrol start

インストーラの改善

インストール処理は次の機能の追加によって改善されました。

詳細は iPlanet Application Server Installation Guide V6.0 SP1 を参照してください。

サンプル アプリケーションの改善

iAS 6.0 のリリースの後に配布されたサンプル アプリケーションは改善され、この Service Pack 1 版に収められています。改善に関する詳細は、http://<Web サーバのホスト>/ias-samples/index.html または <iAS インストール パス>/ias/ias-samples/index.html にあるサンプル アプリケーション ランチパッドの README 節を参照してください。

iPlanet Application Server の複数のインスタンス

この Service Pack 1 版では、1 台の Solaris 装置への複数のインスタンスのインストールがサポートされています。詳細は iPlanet Application Server Installation Guide V6.0 SP1 を参照してください。

第三者製の CMP の統合

『iPlanet Application Server 6.0 プログラマーズ ガイド』で説明されているように、iPlanet Application Server 6.0 版の一部として、iPlanet には簡単な単一マッピングを継続して管理できる参照機能があります。参照は配置ツールによって生成されたマッピング情報を使います。ユーザは配置ツールによって生成されたマッピング情報ファイルを手作業で変更して、追加機能にアクセスすることもできます。たとえば、カスタム化可能な検索機能は配置ツールによってサポートされませんが、手作業でマッピング情報ファイルに追加することができます。配置ツールによって生成されたマッピング情報ファイルを手作業で変更する手順については「判明している問題点」の節を参照してください。

iPlanet Application Server 6.0 が出荷されたので、THOUGHT 社は、自社既存の CocoBase O/R マッピングと iPlanet Application Server の組み込み可能な CMP フレームワークとの統合を行いました。CocoBase は高機能の生成ツール、カスタマイズ可能な実装、パフォーマンス O/R 実行エンジン、およびさまざまなデータベース プラットフォームのサポートを提供します。THOUGHT 社の Web サイトについては http://www.thoughtinc.com/ を参照してください。


システム必要条件

ハードウェアおよびソフトウェア必要条件

装置 条件
コンピュータ/オペレーティング システム Solaris 2.6 または Solaris 8 を実行する Sun UltraSPARC
Windows NT 4.0 SP 5
メモリ 1 CPU あたり 256 MB 以上。512 MB を推奨。
空きディスク容量 総ディスク容量
  • 200 MB (NT)
  • 400 MB (Solaris)
  • NetDynamics と iPlanet Application Server 6.0 をインストールした場合は 800 MB (Solaris) 必要です。

CD-ROM ドライブ

その他のソフトウェア 次の Web サーバをサポートします。
  • iPlanet Web Server 4.1 Enterprise Edition
  • Microsoft Internet Information Server 4.0 (NT のみ)

次のいずれかの Web ブラウザを使います。

  • Netscape Communicator 4.5 以降
  • Microsoft Internet Explorer 4.0 (NT のみ) または 4.0 以降

データベース接続ソフトウェア (次の表を参照)

データベース必要条件

既存の iPlanet Application Server Type 2 JDBC ドライバのサポート (DAE2 および ネイティブ クライアント ライブラリ)

データベース クライアント データベース サーバ
Oracle 8.1.6 Oracle 8.0.5、8i (8.1.5 および 8.1.6)1、7.3.4
Sybase 11.1.1 Sybase 11.9.2、12
DB2 5.2 DB2 5.2、6.1
ODBC 3.51 Microsoft SQL Server 7
Informix 2.4 Informix Server 9.x
1 これは 8.1.6 サーバ環境での 8.1.5 機能のためのサポートです。

新しい第三者製の JDBC ドライバのサポート1

ドライバ プラットフォーム
Oracle8i 8.1.6.0.1: Type 4 Solaris と NT
Oracle8i 8.1.6.0.1: Type 2 Solaris と NT
Merant (Intersolv) SequeLink Java Edition すべての OS プラットフォームは
SequeLink によってサポートされている上記の RDBMS プラットフォームをサポートしています。
Sybase jConnect for JDBC v5.0 Type 4 (Oracle での使用のみ) Solaris と NT
DB2 v6.1 NT のみ
MSFT SQL Server へのアクセス Merant から使用可能

1 JDBC ドライバー・マネージャをサポートしている上記以外のドライバーは、稼動すると思われますが、テストされていません。それらのドライバーは、ローカルなトランザクションのみをサポートします。

インストール、設定、さらにネイティブおよび第三者製の JDBC ドライバの間の切り替えの詳細については、iPlanet Application Server Installation Guide V6.0 SP1 を参照してください。

これらのドライバをインストールする前に各メーカのマニュアルを参照してください。

パッチ必要条件

iPlanet Application Server 6.0 は SPARC 用 Solaris Production JDK 1.2.2_05a をバンドルしています。アプリケーション サーバを正しく操作するには、次に示す Solaris のパッチをシステムに適用する必要があります。

パッチ ID パッチの説明
105490-07 Linker パッチ
105568-14 Libthread パッチ
105210-25 LibC パッチ
106040-13 X Input & Output Method パッチ
105633-30 OpenWindows 3.6: Xsun パッチ
106409-01 漢字 TrueType フォントの修正
108091-01 SunOS 5.6: ISO8859-01 ロケールでの重大なエラーによって ssJDK1.2.1_03 が失敗する。
105181-17 カーネルの更新 (ソケットのクローズ/ハング)
105669-09 CDE 1.2: libDTSvc パッチ (dtmail)
105284-31 Motif 1.2.7: ランタイム ライブラリ パッチ

これらのパッチは iPlanet Application Server 6.0 Service Pack 1 の配布にはバンドルされていません。パッチは http://www.sun.com/software/solaris/java/download.html からダウンロードすることができます。

J2SE (Java 2 Standard Edition (1.2.2_05a)) で Solaris SPARC Platform Edition リンクを選択します。ダウンロード ページにアクセスするには、登録またはログインが必要です。

Solaris 8 にはパッチは不要ですが、Solaris libthread バグ (4326537) に対処するには /usr/lib/lwp から libthread.so を使います。これによってユーザ レベルのスレッドの代わりに Bound Solaris スレッドを使った効果、つまりパフォーマンスに影響を及ぼすことなく安定性を向上させるという効果を得ることができます。

Solaris JDK に指定できる引数を kjs シェル スクリプトの JAVA_ARGS シェル変数によって設定することができます。

JVM フラグ (特に -Xms および -Xmx フラグ) を使った設定値によって、各 kjs エンジンによって使われる開始および最大ヒープ サイズを指定します。これはシステムでの使用可能なメモリの容量と、Java オブジェクト ヒープ用に確保できる容量によって判断します。これらの値には、同じサーバ上で実行している他のアプリケーションの使用メモリに影響を及ぼすことのない可能な限り最大のサイズを設定します。デフォルトの開始ヒープ サイズは 8MB です。この設定値はデータセットが大きいと自動的に増加します。大きなヒープ サイズで開始すると、設定値の増加時の頻繁に起こる不要な蓄積を避けることができます。

ヒープの増加サイズの上限を定めるには、-Xmx フラグを使います。JDK マニュアルにはすべてのフラグの詳細が記載されています。

Solaris 2.8 プラットフォームで JDK 1.2 を実行する場合、パッチは不要です。

アプリケーションの互換性

あらかじめ登録されているすべての J2EE アプリケーションは、変更しなくてもこの Service Pack 1 版で動作します。次のことを考慮してください。


はじめに

iPlanet Application Server 6.0 Service Pack 1 は 2 枚 の CD で配布されます。CD-ROM ドライブに CD を挿入し、セットアップ プログラムを実行してアップグレードを開始します。

iPlanet Application Server 6.0 のアップグレード

iPlanet Application Server をインストールする前に Web サーバのインストールまたはアップグレードを行い、Web サーバ インスタンスに注目します (Solaris のインストール時に必要です)。

アプリケーション サーバのインストールのアップグレードの詳細は、iPlanet Application Server Installation Guide V6.0 SP1 を参照してください。

サイレント インストール機能の使用

サイレント インストールを使うと、何度もインストール プログラムを実行しなくても複数の Solaris 装置にアプリケーション サーバをインストールすることができます。

サイレント インストールを使って複数の Solaris 装置にインストールする手順は次のとおりです。

  1. 最初の装置で setup -k コマンドを実行します。
  2. インストール プログラムを実行します。

    install.inf ファイルが <インストール ディレクトリ>/setup ディレクトリに作成されます。userinput.log ログ ファイルも <インストール ディレクトリ>/ias ディレクトリに作成されます。このファイルにはインストール手順で入力したすべての入力値が含まれています。

  3. インストール処理が終了したら、install.inf および userinput.log をコピーして、これらのファイルを 2 番目のシステムの /tmp ディレクトリに追加します。
  4. install.inf および userinput.log のコピーを次のように変更します。

    • install.inf: アプリケーション サーバのサイレント インストールを行う装置の装置名と IP アドレスを入力して、次に示すキーの値を変更します。
      • FullMachineName
      • ConfigDirectoryLdapURL
      • UserDirectoryLdapURL
      • ServerIdentifier
      • ServerIpAddres s
    • userinput.log: アプリケーション サーバのサイレント インストールを行う装置の装置名と IP アドレスを入力して、次に示すキーを変更します。
      • LDAP_Hostname
      • LDAP_ServerIdentifier
      • LocalHostName
      • NSRootDir
      • CLUSTERNAME
      • nsinst
      • LocalIPAddress

  5. ディレクトリ マネージャのパスワードを入力して LDAP_RootDNPwd の値を入力します。
  6. 2 番目のシステムで setup -s -f <絶対パス>/install.inf コマンドを実行して、サイレント インストールを始めます。

    これによって最初のシステムと同じセットアップでインストールが実行されます。

iPlanet Application Server Java 実行時環境の設定値の変更

iPlanet Application Server 6.0 Service Pack 1 は、インストール処理時に自動的にインストールされる統合 Java 2 実行時環境をサポートしています。

Java 実行時の CLASSPATH の設定

第三者製のヘルパー クラスが必要な iPlanet Application Server か、または J2EE 配置モジュールの一部として組み立てされていないフレームワークに Java アプリケーションを配置する前に、アプリケーション サーバが使う CLASSPATH によってクラスを使うことができるかどうかを確認してください。

Solaris の場合

サーバを起動する前に、アプリケーションでの必要に応じて CLASSPATH 環境変数を設定します。

Window NT の場合

アプリケーション サーバの操作に特有の Java 実行時関連のプロパティは、Windows NT レジストリのマイ コンピュータ \HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\iPlanet\Application Server\6.0\Java にあります。

レジストリ変数 JavaArgs のフラグを設定して Java 実行時に引数を設定します。CLASSPATH は配置されたアプリケーションを含む必要なすべてのクラスと .jar ファイルを取り込むためのプリセットです。

Java 実行時のネイティブ ライブラリ パスの設定

JNI およびネイティブ ライブラリをアプリケーション サーバに配置された Java アプリケーションから使う前に、サーバの Java 実行時環境のネイティブ ライブラリを取り込む必要があります。

Solaris の場合

LD_LIBRARY_PATH を設定する

Windows NT の場合

LibPath はアプリケーション サーバが必要とするすべてのネイティブ DLL を示すように設定されます。ネイティブ コードの DLL を使用する J2EE アプリケーションは必要に応じて LibPath に追加することができます。

Just in Time (JIT) コンパイラの無効化

Solaris の場合

-Djava.compiler=NONE

Windows NT の場合

JIT コンパイラをオフにするには (たとえば、デバッグ時に例外スタックのトレース内のライン番号を得る場合)、レジストリの JavaArgs 変数に -Xint を追加します。

-DJAVA.COMPILER=NONE

Java Message Service (JMS) の実行

iPlanet Application Server での JMS の使用方法の詳細については、『iPlanet Application Server Java Programmer's Guide』の付録 A を参照してください。

Solaris での JMS の有効化

  1. <iAS インストール ディレクトリ>/jms/bin に移動します。
  2. シェルツールでコマンドを入力して jmssetup を実行します。
  3. jmsreg を実行します。
これにより、JMS サービスを使うことができます。

Windows NT での JMS の有効化

  1. iPlanet コンソールから iPlanet Application Server をシャットダウンします。
  2. jms/setup ディレクトリに移動します。
  3. jmssetup コマンドを実行して、コネクションのプールを有効にします。
  4. 選択した JMS プロバイダの iAS の CLASSPATH を設定します。

    プロバイダのインストール場所を指定する必要があります。

    • IBM MQ JMS: setjmscp mq c:\mqseries (mqseries を MQ シリーズ インストールの最上位ディレクトリの名前に置き換えます。)
    • Sun JMQ: setjmscp jmq c:\jmq1.1\lib (c:\jmq1.1\lib を JMQ lib ディレクトリの場所に置き換えます。)

    注 : setjmscp.bat パスネームにスペースを入れないでください。

iPlanet Application Server の CLASSPATH を、選択した JMS プロバイダ用に設定します。CLASSPATH および LibPath の値はセットアップ ディレクトリ内の jmscp.txt ファイルにコピーされます。

これらの値を iPlanet Application Server レジストリの設定値に追加する手順は次のとおりです。

  1. ノートパッドを使って jmscp.txt ファイルを開きます。
  2. CLASSPATH の値を選択し、CTRL+C を押して Windows クリップボードにコピーします。
  3. regedit プログラムを起動します。
  4. キー \Software\iPlanet\Application Server\6.0\Java\ に移動します。
  5. 値 CLASSPATH を選択して、[編集] メニューの [値の変更] をプルダウンします。
  6. End キーを使って挿入位置を入力値の最後に移動します。
  7. CTRL+V を押してクリップボードの jms classpath を [値の変更] ダイアログに貼り付けます。
  8. [OK] を選択します。
  9. LibPath エントリを jmscp.txt に指定する場合は、LibPath を選択してクリップボードにコピーします。
  10. regedit で値 LibPath を選択して、[編集] メニューの [値の変更] をプルダウンします。
  11. End キーを使って挿入位置を入力値の最後に移動します。
  12. CTRL+V を押して jms LibPath エントリをダイアログに貼り付けます。
  13. [OK] を選択します。
  14. iPlanet Application Server を再起動します。

Java Message Service サンプル アプリケーション

新しい JMS サンプル アプリケーションは、<iAS インストール パス>/ias/ias-samples/index.html から入手することができます。Web サーバ プラグインをインストールする場合、インストール場所は http://<Web サーバのホスト>ias-samples/index.html となります。

このサンプルは iPlanet Application Server 6.0 版で配布された JMS サンプルと置き換わります。これには NT での JMQ および MQSeries の両方の手順が含まれています。

J2EE モジュールおよびアプリケーションの組み立てと登録

iPlanet Application Server へのアプリケーションの配置は、さまざまなツールを使って行うことができます。アプリケーションを運用環境と開発環境のどちらに配置するかによって適切なツールが決まります。

基礎となっている登録コマンド ライン インターフェイス

deploycmd は主な配置コマンド ライン インターフェイスですが、ローカル アプリケーション サーバ インスタンスであっても配置の登録部分を効率よく実行するコマンドがいくつかあります。j2eeappregwebappreg、および ejbreg コマンドはそれぞれ EAR、WAR、および EJB JAR モジュールを登録します (転送は行いません)。j2eeappreg は運用配置と開発配置の両方でサポートされていますが、webappregejbreg は開発配置のみにサポートされています。すべての場合において、deploycmd を使って EAR、WAR、および EJB JAR ファイルを iPlanet Application Server に登録することを強くお勧めします。

新しい j2eeappreg 登録削除機能 (-remove) は deploycmd によってのみ使用できます。次のリリースでは、登録削除または「配置削除」機能が配置ツールに追加される予定です。

サンプル アプリケーションの構築機能

サンプル アプリケーションは、以下の作業を行うコマンド ライン ツールを紹介する手順と構築スクリプトを持っています。

これらのスクリプトは、J2EE 配置記述子の未使用構造体のデモと、コマンド ライン構築ツールを使った J2EE アプリケーションのリビルドの方法のデモを行います。ユーザの開発環境では、これらのコマンド ライン構築ツールの強化を随時行うことができます。ただし、コマンド ライン構築ツールは J2EE アプリケーションのリビルドには便利ですが、配置ツールの方が J2EE のアセンブリ、変更、および開発作業に適しています。


判明している問題点と制限事項

解決された問題点

iPlanet Application Server 6.0 Service Pack 1 版では次に示す問題点が解決されています。

コア サーバ

ID 要約
384401 複数の Servlet の場合に認証方法が失敗しない。
386862 KIVAes.sh スクリプトが正常に終了する。
387913 NAS4.0 SP2、NAS プラグインにカスタム ヘッダの問題はない。
389033 デフォルトのプール サイズを Servlet の XML 記述子に追加する必要はない。
390701 Servlet のスティッキー性のデフォルト値はスティッキーでない。
392006 コンテキストおよびセキュリティ ロールのリファレンスの説明が XML に記述されている。
398585 Web サーバの再起動をする必要はない。
398590 application.xml コンテキスト ルートが正常に機能する。
399764 I18N を有効にしても、JSP 以外のファイルの JSP 取り込みは失敗しない。
400544 認証 Servlet のスティッキー性 : アプリケーションが正常に機能する。
401078 分散 Servlet セッションの更新が失われない (dsync-backed)。
402264 iAS および iASAT のロケールが異なっても iASAT は正常に動作する。
408701 iAS 移行ガイドの情報が不足している。
419571 iAS が、com.netscape または com.kivasoft としてパッケージされた J2EE アプリケーションをホスティングすることができる。
430070 クラスタ : Kill Primary、Backup kxs がクラッシュしない。
453650 com.netscape.server.nas.BaseLogic.setTemplate() がブラウザに DataSet データを表示する。
512409 JMS およびクラスタ サンプル : Web サーバの docroot によってアクセスできる HTML ファイルがある。
なし iWS CD には NT、Solaris、および HP-UX が含まれているが、iAS は NT と Solaris プラットフォームしかサポートしていない。

iPlanet Lightweight CMP 配置ツール

ID 要約
392549 配置ツール : 手作業での配置のロールを定義できる。
509101 EAR ファイルの登録を使う場合、Web アプリケーション名ではなく J2EE アプリケーション名に基づいたディレクトリ名の下で Web コンテンツ (JSP、HTML、画像など) は抽出されない。この問題のために、EAR ファイルに複数の WAR モジュールを含めることと、各 WAR モジュールの下で適切な方法によって Web コンテンツを処理することが難しくなった。
512495 EJB リンクが web.xml になくても配置ツールのベリファイアは失敗しない。
513815 EJB の記述子を開いた後、データベースのカラム名が配置ツールの iPlanet Lightweight CMP タブに現れる。カラム名は CMP XML ファイルに存在するが、GUI には現れない。

サンプル アプリケーション

ID 要約
397618 新しいユーザを Pet Store サンプルに追加できる。
397620 サイン イン/サイン アウト ステータスの信頼度が高まる。
512533 Pet Store は IIS サーバをサポートしていない。
512802 Bank サンプル : 生成された HREF の URL がダイナミックに引用符で囲まれる。
515694 グローバル トランザクションが有効でないと、トランザクションを管理するコンテナが完全にサポートされない。
なし Pet Store: PetStore を使って注文すると、Oracle 以外の RDBMS 問題が発生し、「Server 500」というエラー メッセージが表示される。
解決方法 : OrderDAO クラスは OrderEJB を実装するためのデータベース特有のクラスに依存します。OrderDAO クラスは、正しい OrderDAO 実装クラスを使うために、dbConnection.getMetaData().getDatabaseProductName() の呼び出しに使用されるデータベースの名前をチェックします。jConnect 5.2 を使うと、文字列 "Sybase SQL Server" が返されますが、OrderDAO コードは startsWith("Oracle")、equals("SQL Server")、および equals("DBMS:cloudscape") しかチェックしません。この問題を修正するには、startsWith("Sybase") のチェックを別に追加し、startsWith("Sybase") が True のときに、既存の実装クラスである OrderDAOSybase をインスタンス化します。

判明している問題点

次に示す問題点は今回のリリースで対処され、解決方法が示されています。

管理ツール

ID 要約
495501 管理ツール : 第三者製の JDBC ドライバの設定が制限されている。
解決方法 : kregedit を使ってすべての第三者製の JDBC ドライバを設定します。

コア サーバ

ID 要約
445289 Application Server で設定できる第三者ドライバの数は最大 3 つである。
解決方法 : 第三者製のドライバを 3 つ以上設定する場合は、 インストール後の設定ツールを使うことによって設定できます。
468309 サーバ ID がデフォルトに設定されていないとインストーラが失敗する。
解決方法 : iPlanet Application Server と共に iPlanet Directory Server をインストールするときに、ディレクトリ サーバ インスタンス名をデフォルトの設定である "hostname" のままにします。
481221 第三者製のドライバで Rowset を使っているときに接続できない。
解決方法 : JNDI 検索からの RowSet の検索は実装されていません。RowSet オブジェクトを直接構築し、URL を設定して基本となる接続を行います。
500941 データ モデルによって配置されたアプリケーションがリモート ホスト上で正常に動作しない。
解決方法 : ORACLE_HOME および TNS_ADMIN をシステム変数に追加して装置を再起動します。
506541 IIOP を使って EJB にアクセスすると問題が生じる。
解決方法 : この問題を避けるには、HTTP や XML を使ってクライアントと EJB の間で通信します。インタフェースから EJB に順に Servlet や JSP と対話するには、HTTP を使います。
509761、512803 Web コンテナ : HREF をダイナミックに生成し、URL が引用符で囲まれていない JSP は URL を書き換えられない。
解決方法 : 常に URL を引用符で囲みます。
510802 テキスト フィールドが小さすぎる。
解決方法 : Solaris 2.6 および NT のテキスト フィールドは通常のサイズになっています。Solaris 7 および 8 のテキスト フィールドは小さすぎますが、管理ツールのウィンドウのサイズを変更するとフィールドが大きくなってデータを入力できるようになります。この問題は次のリリースで修正される予定です。
511896 iPlanet Application Server 6.0 SP1 による nab25.jar のパッケージング
解決方法 : NAS 2.1 および iPlanet Application Builder から移行してアプリケーションを作成する場合、ias/lib/java/nab25.jar にある nab25.jar ファイルを iPlanet Applicaiton Server のクラスパスに追加します。この操作を実行しない場合は、com/netscape/server/nas/BaseLogic クラスが見つからないことを示す NoClassDefFoundError 例外を参照してください。
512452 RMI/IIOP クライアントのホストおよびポートのコマンド ライン設定値を設定する必要がある。
解決方法 : クライアントを実行しているときに、次に示すプロパティを Java に渡す必要があります。
-Dorg.omg.CORBA.ORBInitialHost=<CXS Host> -Dorg.omg.CORBA.ORBInitialPort=<CXS IIOP Port>
例 : java -Dorg.omg.CORBA.ORBInitialHost=pico -Dorg.omg.CORBA.ORBInitialPort=9010 com.netscape.tests.RC.unit.metadata.RemoteClient pico
516590 EJB でのネームスペースが一致しない。
解決方法 : アセンブラはネームスペースの不一致を避けるために EJB の EJB ネームフィールドに Java 指向パッケージ名を使います。例えば、"BankService" を使うのではなく、"com.iplanet.ias.bank.ejbs.BankService" または類似した名前を使います。Application Server Registry のビーンのエントリは修飾子の付いた名前で、他のベンダーまたはアプリケーションからのビーンと衝突する可能性はありません。
516628 WAR モジュールと EJB JAR モジュールに同じファイル名を使うと問題が生じる。
解決方法 : Application Server の 6.0 SP1 リリースでは WAR モジュールと EJB JAR モジュールでの同じファイル名の使用をサポートしていません。
516631 EJB JAR と WAR モジュール名の名前が一致しない。
解決方法 : ファイル名の最初の部分 (.jar および .war 拡張子を除く) で識別される EJB JAR および WAR モジュールの名前は、アプリケーション サーバに配置するときに固有である必要があります。ejb-jar.xml ファイルの <ejb-name> 部分にあるモジュール ファイル名、EAR ファイル名、および EJB 名にパッケージに類似した命名方法を使います。このパッケージに類似した命名方法を使って名前の不一致が起こらないようにします。この命名方法の利点は iPlanet Application Server だけでなく、J2EE アプリケーション サーバにも当てはまります。
516639 NT システムでのアンインストールは、2 ステップのプロセスとして実行すると成功する。
解決方法 : 次の手順でアンインストールを実行します。
  1. アンインストールするコンポーネントのウィンドウで Application Server 6.0 および Administration サービスのチェックボックスのみがオンになっていることを確認し、これらをアンインストールします。
    ノート : Application Server を完全にアンインストールするには、Directory Server を起動して実行しておく必要があります。Directory Server が実行中でないと、アンインストール プログラムがこの Directory Server にアクセスしている間にタイムアウトとなります。
  2. アンインストール プログラムを再度実行して (Windows の [プログラム] グループからは実行できませんが、ドライブ内にまだ存在しています)、Directory Suite および Netscape Server Family Core Components を削除します。
  3. システムを再起動し、Application Server のインストール ディレクトリ構造を削除します。
なし Solaris UK のリソースの読み込み
解決方法 : すべてのロケールを LC_* vars=C に設定することによって、この問題を回避します。
なし アンインストールに 40 分以上かかる。
解決方法 : NT システムについては、前述の解決方法で示しているアンインストールの手順に従います。Solaris でのアンインストールに問題はありません。

データベースのサポート

ID 要約
369014 このリリースでは、escapeSyntax が Oracle データベースにしかサポートされていない。
384721 Solaris と NT では、Oracle ストアド プロシージャ サイズから LONG 型を取得できない。
387419 第三者製の JDBC ドライバでは、行を重複して挿入すると例外がスローされる。
解決方法 : NT では Sybase JConnect 5.2 を使うため行は重複して挿入されません。
402289
413008
JDBC getMetaData() がサポートされていない。
412428 Solaris の Informix の場合に preparedStatement.setByte が失敗する。
412888 Informix および Sybase ではコンパイル済みステートメントのテキスト データタイプがサポートされていない。
421259 Solaris での DB2 jdbcMultipleSP の問題
解決方法 : executeUpdate() を使って INSERT を呼び出すときに、ストアド プロシージャ CaluInt2 は '1'の代わりに '0' を返します。
427569 Informix の getMetaData() のために KJS がクラッシュする場合がある。
428609 DB2 jdbcSimpleCallStmt2
解決方法 : Solaris では、ネイティブの JDBC ドライバを使うと getDate(2) を持つストアド プロシージャ SPDate によって不正な日付値が返されます。この問題はサービス パック 2 で修正される予定です。
428729 DB2 jdbcSimpleCallStmt3 の問題
解決方法 : Solaris では、ネイティブの JDBC ドライバを使うと getTimestamp(2) を持つストアド プロシージャ SPTimestamp によって不正なタイムスタンプ値が返されます。この問題はサービス パック 2 で修正される予定です。
432809 Informix の場合 RIGHT OUTER JOIN が正しく動作しない。
解決方法 : Solaris にはこれをサポートするコードがありません。この問題は将来のリリースで対処します。
441410 Oracle 8.1.6 データベース コネクションの不具合
解決方法 : NTでは、サービスから iPlanet Application Server を起動すると、「指定されたすべてのドライバとのデータ コネクションの作成に失敗しました」という意味のエラーが表示されます。前のバージョンの Oracle クライアントがインストールされていないかチェックし、されている場合はホーム ディレクトリの名前を変更して問題を解決してください。
463691 DB2 jdbcPrepLong
解決方法 : Solaris と NT の両方で、executeQuery() を呼び出す setLong() は不正な値を返します。これはサービス パック 2 で修正されます。
487562 Solaris ではデータ値がテーブルに挿入されない。
解決方法 : int/double/date 値を文字列カラムに挿入するとエラーがスローされず、データベースに値が挿入されません。この機能は将来のリリースで修正される予定です。
なし J2EE アプリケーション EAR ファイルの登録削除が正しく動作していないように見える。
解決方法 : J2EE Application EAR ファイルの登録を削除するには、J2eeappreg -remove を実行するときに ias/JAR/ ディレクトリに配置した EAR ファイルを指定する必要があります。この EAR ファイルはサーバ インスタンスに配置した最新のファイルであることを表します。
なし 呼び出し可能な getString() ステートメントを使うと正しい文字列を返すが、ネイティブ ドライバを使っていると不正な文字列長が表示される。

配置ツール

ID 要約
457769 Solaris で、リッチ クライアント機能のテストのときに java.rmi.RemoteException:CORBA OBJ_ADAPTER が変更される。
解決方法 : この問題を回避するには、アンダースコアで始まるメソッドを記述しないようにします。
486741 ステートフル セッション ビーンのフェールオーバーの実装
解決方法 : タイマーのスレッドとステート保存を非同期にしないようにします。
511901 配置ツール : 第三者製のデータソース登録機能を文書化する必要がある。
512690 配置ツール : モジュールに独立クラスを挿入しない場合は、[編集プリファレンス] ダイアログのクラス パス フィールドを編集して、挿入要素に依存性がある jar/ フォルダを含めることができます。iAS の実行時にアプリケーションが必要とするクラスをすべて利用可能な状態にしておくことはユーザの責任です。
512808 iPlanet Application Server レジストリを含めるために共通のディレクトリ サーバを共有している同じクラスタ内の複数のアプリケーション サーバ インスタンスに配置する場合、レジストリの同じ領域に対して同時削除や同時追加を行ったために登録エラーが発生する可能性がある。
解決方法 : アプリケーションをアプリケーション サーバ インスタンスにシーケンシャルに配置します。次のバージョンの配置ツールに、同じクラスタのアプリケーション サーバへのシーケンシャルな配置ができる新しい機能が追加される予定です。
513266 [プリファレンス] ダイアログで設定したホーム ディレクトリが失われる。
解決方法 : この問題は新しいアーカイブを作成しているときにユーザが別のディレクトリを選択すると発生します。これは次のリリースで修正される予定です。
513618 EAR ファイルを変更するときにコンテキスト ルートを編集できない。
解決方法 : 新しく生成された EAR ファイルを保存して閉じます。EAR ファイルを再び開いてコンテキスト ルートを変更します。
513979 EjbJar をリッチ クライアントに配置しているときに XXX-RmiCorba.jar が作成されない。
解決方法 : EAR ファイルを作成し EjbJar を EAR に追加して、リッチ クライアントの配置に必要な XXX-RmiCorba.jar を生成します。CMP ビーンに 1 つ以上のプライマリ キーを指定する必要があります。
なし ドラッグ アンド ドロップがコンポーネント ビューに実装されていない。
解決方法 : ファイル ビューを使ってドラッグ アンド ドロップします。
なし EAR 記述子エディタではなく、WAR 記述子エディタにコンテキスト ルートが現れる。
これは次のリリースで EAR 記述子エディタに移行される予定です。
なし クラスが見つからないという例外が発生する。
解決方法 : ユーザ プリファレンスのクラスを追加します。依存クラスは設定しません。
なし EAR ファイルを編集しているときに、WAR モジュールのコンテキスト ルートが WebApp 記述子に現れる。
解決方法 : WAR レベルでコンテキスト ルートを修正して、EAR ファイルを保存します。

J2EE

ID 要約
461449 Solaris で、convert2jsp11 ユーティリティが重複情報を変換済み JSP ファイルに入れてしまう。
解決方法 : この問題を回避するには、+ init( ) 関数が JSP ファイルに既に存在しているかどうかを調べます。
404585 JSP リザルト キャッシュ : Solaris で、positiveCachingWithOR.jsp が正しく機能しない。
解決方法 : OR キャッシュ基準による JSP キャッシュは正しく機能していません。キャッシュは URL に ?y=10 が指定されている場合のみ発生します。ただし、?x=24(チェッカ) が指定されているとキャッシュは発生しません。この問題は SP2 で対処する予定です。

iPlanet Lightweight CMP 配置ツール

ID 要約
513914 配置ツールは GUI によるカスタム化可能な検索機能の仕様をサポートしていないので、CMP エンティティ ビーンのカスタム化可能な検索機能情報を、配置ツールの GUI を使わないで手作業で追加しなければならない。
解決方法 : 詳細は『J2EE Developer's Guide』の Product EJB の例を参照してください (ias/ias-samples/j2eeguide/docs/index.html)。解決方法は、配置ツールでの組み立て後の EJB JAR ファイルの拡張に基づいています。JAR を拡張したら、カスタム化可能な検索機能情報を追加して手作業で CMP XML ファイルを変更します。
513918 配置ツールが CMP エンティティ ビーン変数およびデータベース カラムの順番の変更をサポートしていないので、結果の CMP XML により、CMP エンジンが不正なデータを間違ったデータベース カラムに挿入する。
解決方法 : 詳細は『J2EE Developer's Guide』の Product EJB の例を参照してください (ias/ias-samples/j2eeguide/docs/index.html)。EJB JAR ファイルを拡張した後で、CMP XML ファイルの allFiles 節を変更し、データベースのカラムの順番に基づいてフィールドを順序付けてください。


マニュアルの誤り

『移行ガイド』の「C++ アプリケーションおよびエクステンション」の節には、Tuxedo または CICS に類似しているレガシー システムのエクステンションに、NAS2.1 Universal Call Interface (UCI) プログラミング モデルのサポートを残す予定であると記載されています。これは誤りであり、NAS2.1 UCI プログラミングは iAS6.0 ではサポートされておらず、将来のリリースでもサポートされる予定はありません。

『移行ガイド』のセッション共有に関するさまざまな節では、NAS の appName と iAS 配置ツールの範囲値は同じ値です。共有したセッションを得るには、範囲値を NAS の appName と同じ値に設定する必要があります。

『Java プログラマーズ ガイド』には、jms_setup および jms_reg コマンドが誤って記載されています。これらはそれぞれ jmssetupjmsreg となります。これらは iPlanet Application Server インストールの jms/bin ディレクトリにあります。

『Java プログラマーズ ガイド』の第 5 章のセッション ビーン フェールオーバーに関する節に、タイマー スレッドはステート保存と非同期であると誤って記載されています。タイマー スレッドはステート保存と非同期ではありません。


問題点の報告

オンラインおよび電話での テクニカル サポートについては、http://iplanet.com/support/online/ を参照してください。


詳細事項

『インストール ガイド』および更新された『リリース ノート』を含むすべての iPlanet Application Server のマニュアルについては http://docs.iplanet.com/docs/manuals/ias.html を参照してください。

Copyright (C) 2000 Sun Microsystems, Inc. Some preexisting portions copyright (C) 2000 Netscape Communications Corp. All rights reserved.

iPlanet Application Server 6.0 SP1revB 日本語版 

補足リリースノート

 
 
 

更新日: 2001年2月28日



0. 本ドキュメントについて

本ドキュメント、「日本語版補足リリースノート」は、iAS 6.0 SP1revB 日本語版付属リリースノートに記載
されていない注意事項を記述します。付属リリースノートと併せて、ご一読ください。


1. iAS 6.0 SP1revB付属ドキュメントについて

iAS 6.0 SP1revB付属の日本語ドキュメントは、リリースノート以外は、iAS 6.0(SPなし)付属ドキュメントを
ベースに作成されており、iAS 6.0 SP1revBでの変更・新規追加部分が記載されていません。
以下の項目についてご注意ください。

1) リリースノート

リリースノートからの以下の参照情報(リンク)は、iAS 6.0 SP1revB付属日本語ドキュメントには含まれて
おりません。iAS 6.0 SP1ドキュメント参照してください。(http://docs.iplanet.com/docs/manuals/ias.html#sp1)
- サードパーティ製JDBCドライバのサポート
- インストーラの改善
- iPlanet Application Server の複数インスタンス
- iPlanet Applicatoin Server 6.0のアップグレード

2) インストールガイド

iAS 6.0 SP1revB日本語版では、付属マニュアルの記述に加え、以下の機能が追加されています。

2-1. eZsetup

iAS 6.0 SP1revBでは、評価用途のために、iASを容易インストール可能なEZインストールオプションが
追加されました。詳しくは、以下のURLのドキュメントを参照してください。
NT:http://docs.iplanet.com/docs/manuals/ias/60/sp1/install/instnt.htm#15307
Solaris:http://docs.iplanet.com/docs/manuals/ias/60/sp1/install/instsol.htm#14336

2-2. 3rd パーティ製JDBCドライバサポート

iAS 6.0 SP1revBより、3rdパーティ製JDBCドライバのサポートが可能になりました。以下のURL
ドキュメントを参照してください。

http://docs.iplanet.com/docs/manuals/ias/60/sp1/install/config.htm#19790

2-3. 複数インスタンスのインストール

iAS 6.0 SP1revBより、1物理サーバ内での複数iAS インスタンスのインストールが正式サポート
となりました。以下のURLドキュメントを参照してください。

http://docs.iplanet.com/docs/manuals/ias/60/sp1/install/instsol.htm#14381
http://docs.iplanet.com/docs/manuals/ias/60/sp1/install/config.htm#21516

2-4. その他

iAS 6.0 SP1英語版ドキュメントとiAS 6.0 SP1revB日本語版付属の日本語インストールマニュアルとの間
で、以下の差異が存在します。
- 英語版ドキュメントでは、NT, Solaris毎にインストール手順が記述されています。
- 英語版ドキュメントでは、アップグレードの手順が記述されています。
  (iAS 6.0 SP1日本語以前に、iAS 6.0日本語版はリリースされておりません。)

3) 管理者ガイド

iAS 6.0 SP1revB日本語版リリースノート記載されていますが、iAS 6.0からiAS6.0 SP1revBにおいて
配置ツールが、全く新しい配置ツールに変更されました。このため、iAS 6.0SP1revB付属日本語ドキュメント
「管理者ガイド-第2部 アプリケーションの配置とアップグレード」の記述は無効です。

新規配置ツールの使用方法は、deploytool(iAS配置ツール ias/bin ディレクトリ) を起動後オンライン
ヘルプを参照してください。チュートリアルを含めdeploytoolの使用方法が記載されています。


2. 既知の障害等について

1) iAS管理ツールのプロセスモニタが動かない。
<現象>
iAS管理ツール、モニタ機能において、オプションを選択し、存在しないディレクトリを含んだデータ出力先
ファイル名を指定した場合、プロセスモニタが動作しない。
<回答、回避策>
存在するディレクトリを含むデータ出力用ファイル名を指定してください。

2) NAB 4.0からiAS 6.0にアプリケーションを配置できない。
<現象>
NAB 4.0から直接iAS 6.0に作成したアプリケーションを配置できない。
<回答、回避策>
NAB 4.0からiAS 6.0へのアプリケーションの配置はサポートされていません。
「iPlanet Application Server ユーザ ガイド」付録 CApplication Server6.0 への配置 において

”Application Builder 4.0、3.0、または 2.x のインストールされたコピーをまだ保持している場合は、
これらのツールによるApplication Server 6.0 へのアプリケーションの配置がサポートされており、
すべての必要なクラスファイルが自動的に配置されます。”

と記述されておりますが、正しくは次の記述となります。

”Application Builder 4.0、3.0、または 2.x のインストールされたコピーをまだ保持している場合は、
「iPlanet Application Server 移行ガイド」に記述された手順に従い、これらのツールにより作成された
アプリケーションのApplication Server 6.0 への配置がサポートされています。iAS6.0の配置のために
前バージョンのApplication Builderを使用することはできません。iAS6.0への配置が可能な、iAB 6.0に
Application Builderをアップグレードする必要があります。”

3) オンラインヘルプの文字セットが正しくない。
<現象>
CD-ROMに添付されているドキュメント「IAS60SP1REVB_JA-DOCS.ZIP」の
iasdocs/index.html を一部のブラウザで開くと文字化けする場合がある。
<回答、回避策>
iaddocs/index.htmlのキャラクターセットの指定に誤りがあります。
index.htmlの下記の5,6行目を削除してください。
<meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=iso-8859-1">
<meta http-equiv="content-type" content="text/html; charset=ISO-8859-1">

4) Solaris 8で、cxsプロセスを追加できない。
<現象>
Solaris 8 日本語環境にインストールした後、iAS管理ツールよりcxs プロセスを追加したがcxsプロセスが正しく
動作しない。
<回答、回避策>
Solaris 8 日本語環境では、cxsプロセスのデフォルトIIOPポート(#9010)が、日本語入力サーバ(htt)により既に
使用されています。デフォルトIIOPポート番号を、使用されていないポート番号に変更し、cxsプロセスを追加して
ください。

5) JDBC:日付、時刻、タイムスタンプのリテラルの構文が正常に動作しない
<現象>
iAS Type2 ORACLE JDBCドライバを使用した場合、日付、時刻、タイムスタンプのリテラルの構文が
正常に動作しない。
-------------------------------------------------
 prepareStatement("insert into d_test values ('string', {d ? })");
-------------------------------------------------
<回答、回避策>
prepareStatement()を使う場合、ExtendSQLをパラメータ化しないよう
コーディングレベルにて対処下さい。
  ------------------------------------------------
  con = ds.getConnection();

  /* pstmt = con.prepareStatement("insert into d_test values ({ts ? })"); */
  Statement stmt = con.createStatement();

  java.util.Date d = new java.util.Date();
  java.text.SimpleDateFormat formatter = new java.text.SimpleDateFormat("yyyy-MM-dd HH:mm:ss.S");
  String dateStr = formatter.format(d);

  /* pstmt.setString(1, dateStr); */
  String qe = "insert into d_test values ({ts '" + dataStr + "'})");

  /* int rs = pstmt.executeUpdate(); */
  int rs = st.executeUpdate(qe);
  ------------------------------------------------

6) iAB からWAR形式でのアプリケーションの配置ができない。
<現象>
iAS 6.0 SP1revB リリースノートには、モジュールレベル(WARまたはEJB JAR)または
EARレベルのアプリケーションの配置登録が行えるとの記述があるが、iABからモジュール
レベルのアプリケーションの配置登録ができない。
<回答、回避策>
iAB 6.0 ではモジュールレベルでのアプリケーションの配置登録はサポートされていません。
iAS配置ツールを利用して、EARファイルからWARファイルを抽出し、配置登録作業を行って
ください。

7) RDBMSタグライブラリの日付及び時刻フォーマットについて
<現象>
「iAB 6.0 ユーザガイド」第6章 日付/時刻フォーマット文字 表 6-11 日付/時刻フォーマット文字 に
従いRDBMSタグを使用すると、java.lang.IllegalArgumentExceptionが発生し正しく実行できない。
<回答、回避策>
「iAB 6.0 ユーザガイド」の本記述は誤りです。以下のURLのjava.test.SimpleDateFormatクラスの
時刻フォーマット構文を参照し、使用してください。
http://java.sun.com/products/jdk/1.2/ja/docs/ja/api/java/text/SimpleDateFormat.html

8) NAB 4.0で作成したEJBをiAS/iAB 6.0へ正しく移行できない。
<現象>
NAB4.0で作成したEJBをiAS/iAB6.0へ正しく移行が行えない。
<回答、回避策>
移行更新手順の記述に誤りがあります。
下記手順によりNAB4.0からのEJBをiAS/iAB6.0へ移行してください。
1. convertProps2Xmlコマンドによりプロパティファイルをxmlファイルに変換する。
 # convertProps2Xml Session1Bean.properties Session1Bean.xml
 Session1Bean.xml, ias-Session1Bean.xml ファイルが作成される。
2. Step 1で作成したSession1Bean.xmlをejb-jar.xmlに ias-Session1Bean.xmlをias-ejb-jar.xmlに
 rename する。
 # mv Session1Bean.xml ejb-jar.xml
 # mv ias-Session1Bean.xml ias-ejb-jar.xml
3. DeploymentToolにより新たにEJB JAR Moduleを作成し(Session1Bean.jar)、
 ISession1.class, ISession1Home.class, Session1Bean.class をInsertする。
4. Closeにより、スタブ、スケルトンを作成する。
5. Step 3, 4 で作成したJAR ファイルを展開する。
 # jar xvf Session1Bean.jar
 META-INF, package名のディレクトリ(package1)が作成される。
6. Step 2で作成したxml ファイルでMETA-INF内のファイルを置き換える。
7. 再度、JARファイルを作成する。
 # jar cvMf Session1Bean.jar META-INF package1

またNAS4.0からiAS6.0用にEJBをConvertした場合、スタブ、スケルトンの再作成が必要となります。
下記の方法によって、スタブ、スケルトンを再作成してください。
1. Deploymentツールによって、上記の手順で移行したjarファイルを開く。
2. すべてのスタブ、スケルトンを削除する。
3. Saveを行い、スタブ、スケルトンを再作成する。

9) iAB 6.0 結果ウィザードによって生成されたサーブレットがJSPにリンクされてない。
<現象>
ユーザガイドの「結果ウィザードの使用」には、「空のJavaServer Pages」「JSPにリンクされた汎用Servlet」
が生成されるとあるが、サーブレットからのリンクが作成されない。
<回答、回避策>
ユーザガイドの記述に誤りがあります。
ServletからJSPへのリンクはiAB 6.0以降、結果ウィザードにより自動で生成 されなくなりました。
手作業によるソースコードの修正で対応下さい。