iPlanet Messaging Server リリースノート

バージョン 5.0 パッチ 3 - 日本語版

更新日 : 2001 年 5 月 2 日

このリリースノートには、iPlanet Messaging Server バージョン 5.0 パッチ 3 がリリースされた時点での重要な情報が記載されており、機能や改良点、インストールに関する情報、既知の問題、およびその他の最新情報が含まれています。この文書は、iPlanet Messaging Server をインストールする前にお読みください

このリリースノートのオンラインファイルには、iPlanet 関連マニュアルの Web サイト http://docs.iplanet.com/docs/ からアクセスできます。ソフトウェアをインストールおよび設定する前はもちろん、その後も定期的にこのサイトへアクセスして、最新のリリースノートやマニュアルを参照してください。

このリリースノートには、以下の項目があります。


iPlanet Messaging Server 5.0

iPlanet Messaging Server 5.0 は、オープンインターネット標準を使用する様々な規模の企業やメッセージングホストの電子メールに関するニーズに応え、パワフルで柔軟性に富んだソリューションを提供します。

iPlanet Messaging Server 5.0 は、Netscape Messaging Server と Sun Internet Messaging Server のそれぞれの強みを結集した製品です。iPlanet Messaging Server には、両製品の最も堅牢でパフォーマンスの高いコンポーネントが盛り込まれています。たとえば、メッセージストア、LDAP ディレクトリ、および管理コンソールは Netscape Messaging Server から受け継いだものであり、メッセージ転送エージェント (MTA) および Delegated Administrator コマンドラインインターフェースは Sun Internet Mail Server から受け継いだものです。

iPlanet Messaging Server 5.0 は統合された製品であるため、Netscape Messaging Server や Sun Internet Messaging Server とは異なる手順が多数存在します。詳細については、http://docs.iplanet.com/docs/の iPlanet Messaging Server 5.0 のマニュアルを参照してください。

iPlanet Messaging Server 5.0 には、以下の機能が搭載されています。


iPlanet Messaging Server 5.0 パッチ 3 で修正されたバグ

iPlanet Messaging Server 5.0 パッチ 3 で修正されたバグは、以下のとおりです。
 
表 1 修正されたバグのリスト

バグ ID

内容

ステータス

399040 および 473989  標準ログインユーザに sendmail を使用するための適切な権限が与えられない。Messaging Server システムのファイルには、ログインユーザがアクセスできないものが多数ある。この副次的効果によって「権限を持たないユーザは sendmail を起動できない」ことが実現される。修正済み。 修正済み
512930  アドレス検索のサイズ制限が Messenger Express の最大制限値を超えても、エラーメッセージが表示されない。 修正済み
517606 および 531285 Solaris プラットフォームおよび Netscape ブラウザ上では、Messenger Express が日本語の文字を適切に処理しない。 修正済み
518738 および 529688 imsbackup コマンドを使用しても、Seen フラグおよび Deleted フラグが保存されない。 修正済み
518943  (コマンドラインインターフェースかユーザインターフェースかに関係なく) iPlanet Delegated Administrator for Messaging を使用してホストドメインを作成する場合、その OSI ツリーのドメインエントリに Postmaster のグループが作成されない。 修正済み
520535  送信 TCP/IP チャネルで dequeue_removerroute チャネルキーワードを使用して、エンベロープの受取人アドレスからソース経路を削除することが可能になった。この機能は、mailhost 属性を使用して NMS システムやソースルートをサポートしないその他のシステムにメッセージを配信するサイトでは、特に便利である。 新機能
522279  iPlanet Delegated Administrator for Messaging で設定した Vacation 自動返信設定が、Messenger Express および管理コンソールでは同じように表示されないことがある。 修正済み
522725  iPlanet Delegated Administrator for Messaging の Messaging Server 管理に関する質問の画面で、誤ったデフォルト値が表示される。 修正済み
523155  iPlanet Delegated Administrator for Messaging へログインするときに不正なユーザ ID を入力すると、誤ったエラーメッセージが表示される。 修正済み
524012  英語以外の環境では、iPlanet Delegated Administrator for Messaging のメールフィルタが機能しない。 修正済み
524120 および 532713 iPlanet Delegated Administrator for Messaging の複数バイトロケールで、複数バイト文字を使用してユーザ情報を変更できない。 修正済み
524630  iPlanet Delegated Administrator for Messaging でユーザを作成するときに、メールホストとして空の値が受け入れられる。 修正済み
524780  iPlanet Delegated Administrator for Messaging で、自動返信規則が有効期限外の日付を受け入れる。 修正済み
525060  imrestore -n がメッセージングデータに対して機能しない。 修正済み
525222  サーバに siroe.com などのドメインが存在する場合、Delegated Administrator で同じドメイン組織名を持つ新規ドメイン (siroe.net など) を作成できない。 修正済み
526891  iPlanet Delegated Administrator for Messaging で既存のファミリグループに新規ファミリメンバーを追加すると、ファミリグループにはすでに最大数のユーザが含まれているため、新規メンバーを作成してファミリグループに追加できないという旨のエラーメッセージが表示される。 修正済み
527029  iPlanet Delegated Administrator for Messaging で、file 値を使用してメールリストの maildeliveryoption 属性を変更すると、エラーメッセージが表示される。 修正済み
527443  Messenger Express で、リバースプロキシが誤った URL に接続する。 修正済み
527450  vcard に「%」が含まれていると、Messenger Express がクラッシュする。 修正済み
527572 および 524629 サブドメイン、ユーザアカウント、メールリストのいずれかに制限値を設定しようとすると、エラーが発生することがある。 修正済み
529076  英語以外の環境では、個人用アドレス帳の検索機能が 8 ビット文字を含む検索結果を返せない。また、エラーメッセージが対応する言語ではなく英語で表示される。 修正済み
530777  ジョブコントローラから 30 秒以上新しいメッセージを受信しなかった場合、ims_master はスレッドの処理が完了するのを待って終了する。メッセージがすべての受取人に配信されるのに 5 分以上かかり、その間に新しいメッセージが配信されなかった場合、ims_master が終了するため、メールボックスがロックされたままになることがある。 修正済み
531005  英語以外の環境で、メールフォルダの名前を変更するときに誤って空白文字を使用すると、対応する言語ではなく英語でエラーメッセージが表示される。エラーメッセージを対応する言語に翻訳することで修正された。 修正済み
531124  Solaris プラットフォーム上の Netscape Communicator 4.7 ブラウザで、日本語ロケールの新規アドレスが文字化けする。 修正済み
531807  管理コンソールの [設定] タブで [ポートで HTTP サービスを有効化] のチェックマークをオフにしても、ユーザが HTTP サービスにログインできる。 修正済み
531881  Internet Explorer 5.x ブラウザを使用している場合、中国語、台湾語、韓国語、または日本語を選択して新規ユーザを作成すると、Messenger Express で認証エラーが発生する。 修正済み
531886  管理コンソールの言語選択用のプルダウンメニューに、韓国語、中国語、および台湾語がない。[サイト言語]、[新規ユーザ用グリーティングフォーム]、[自動応答の件名行]、[内部差出人に返信]、[外部差出人に返信] のプルダウンメニューに新しい言語設定が含まれるように修正された。 修正済み
531890  iPlanet Delegated Administrator に追加の言語設定が必要。特に、新規ユーザの作成、新規メールリストの作成、および管理ドメイン下の [メール] メニューの表示。次の言語を追加することによって修正された : アフリカーンス語、カタロニア語、中国語、デンマーク語、オランダ語、英語、フィンランド語、フランス語、ガリシア語、ドイツ語、アイスランド語、アイルランド語、イタリア語、日本語、韓国語、ノルウェー語、ポルトガル語、スペイン語、スウェーデン語、および台湾語。 修正済み
532212 および 535100 iPlanet Delegated Administrator で、下線 (_) やドット (.) を含む電子メールアドレスを作成できない。たとえば、「user.doe@siroe.com」や「user_doe@siroe.com」のような形式は有効なアドレスとして認識されない。 修正済み
532766  MTA が、20 文字以上の UID を含むメッセージを受信したときにキューキャッシュを更新しない。 修正済み
533281  日本語の自動返信メッセージが壊れている。 修正済み
533282  日本語ロケールで、Messenger Express の配達証明書によって誤ってエンコードされた件名行が返される。Internet Explorer 5.x ブラウザでは、件名行が文字化けする。 修正済み
533799  自動返信メッセージを設定したユーザとは異なるドメインにいるユーザから電子メールを受信した場合、自動返信機能がコアダンプする。 修正済み
534792  タイミング調整が必要なさまざまな状況で、アドレスがすでに使用されているという旨のエラーメッセージが表示され、MTA ディスパッチャが起動しない。 修正済み
534972  自動返信機能で、[差出人] フィールドに電子メールアドレスではなく UID を使用される。 修正済み
535025  メッセージ ストアの有効期限ルールが機能しない。 修正済み
535067  外部からの侵入者が、特定の書式の無効なユーザ名を使用して POP または IMAP サーバをクラッシュさせることができる。このようなサービス妨害を未然に防ぐには、iPlanet Messaging Server 5.0 パッチ 3 へのアップグレードを強くお勧めします。 修正済み

 


インストールに関する情報

この節には、製品をインストールする際に知っておくべき重要な情報が記載されています。インストールに関連する詳細な情報および手順については、『iPlanet Messaging Server インストールガイド』を参照してください。

ハードウェアの必要条件

iPlanet Messaging Server に最低限必要なハードウェアは以下のとおりです。

ソフトウェアの必要条件

Messenger Express を使用するには、Messaging Server に JavaScript 対応のブラウザが必要です。パフォーマンスを最適化するため、以下のブラウザの使用をお勧めします。

サポート対象プラットフォーム

iPlanet Messaging Server は、以下のプラットフォーム上で動作します。 Solaris 2.6 および Solaris 8 用の推奨パッチのリスト : http://access1.sun.com/patch.public/

製品階層および依存関係

Messaging Server 5.0 には以下のものが必要です。 これらの製品は、すべて Messaging Server CD およびアーカイブファイルに含まれています。Enterprise Server は、iPlanet Delegated Administrator を使用するために必要です。

Enterprise Server および Messenger Express は、ともにデフォルトポートとしてポート 80 を使用します。衝突を避けるために、どちらか一方または両方のサーバに異なるポート番号を割り当ててください。また、sendmail および SMTP は、ともにデフォルトポートとしてポート 25 を使用します。Messaging Server をインストールする前に、sendmail を停止することをお勧めします。


ヒント インストール時に、指定したポート番号および各ポート番号を使用するコンポーネントをすべてメモしておくことをお勧めします。

Messaging Server に付属の Directory Server をインストールする代わりに、既存の Directory Server を使用することもできます。その場合は、Messaging Server をインストールする前に、既存の Directory Server に対してims_dssetup を実行する必要があります。Directory Server がない場合や、Messaging Server に付属の Directory Server をインストールする場合は、ims_dssetup を実行する必要はありません。

Enterprise Server と Delegated Administrator は同じマシンにインストールしなければなりませんが、Messaging Server は別のマシンにインストールすることもできます。Delegated Administrator をインストールするには Enterprise Server が必要なため、Delegated Administrator をインストールする前に Enterprise Server をインストールしてください。

Messaging Server をインストールしたら、次に Enterprise Server および Delegated Administrator をインストールします。Delegated Administrator をインストールする前に Messaging Server の準備を開始すると、Delegated Administrator のインストール時に障害が発生する可能性があります。

Messaging Server を Administration Server または Delegated Administrator と同じマシンにインストールするかどうかに関らず、最初に Messaging Server をインストールし、次に Enterprise Server、その次に Delegated Administrator をインストールすることをお勧めします。
 


既知の問題と制限事項

以下の各項は、Messaging Server 5.0 パッチ 3 に関連する問題、制限事項、および考慮すべき事項です。

特定の状況下で、クライアントが Messenger Express サーバから認証を受けようとしたり、メッセージにアクセスしようとすると、Messenger Express サービスがクラッシュし、メッセージ ストアの破損につながることがあります。 この現象は、iPlanet Messaging Server 5.0 パッチ 3 をを使用するときにも発生する可能性があります。まだこの問題が発生していない場合でも、できるだけ早急にテクニカルサポートにお問い合わせの上、対応するパッチ (hotfix) mshttpd-50P3-sol26-538048.tar.gz を適用することをお勧めします (バグ ID: 538048)。

iPlanet Messaging Server のインストール

Messaging Server インストール時の問題として、以下の事項が判明しています。

Beta バージョンから RTM バージョンへのアップグレード

iPlanet Messaging Server 5.0 の Beta バージョンから RTM またはそれ以降のバージョンにアップグレードするには、以下のタスクを実行する必要があります。
  1. システムを終了します。
  2. msg-instance/store/mboxlist ディレクトリ内のファイルをすべて削除します。
  3. メッセージストアを起動します。
  4. start-msg store

  5. reconstruct コマンドを実行します。 このコマンドは、メールサーバのユーザとして実行してください。
  6. reconstruct -m

  7. 残りの Messaging Server サービスを起動します。
  8. start-msg

iPlanet Messaging Server

Messaging Server に関して、以下の問題が報告されています。

iPlanet Delegated Administrator for Messaging

iPlanet Delegated Administrator for Messaging については、以下の問題が報告されています。

iPlanet Messenger Express

iPlanet Messenger Express の問題として、以下の事項が判明しています。              1. ポップアップ警告メッセージでは、日本語のフォルダ名が表示されないことがあります。
             2. 電子メールヘッダフィールド [attachment] は翻訳されていません。


マニュアルの変更点

この節では、iPlanet Messaging Server 5.0 関連のマニュアルに含まれている誤りや変更について説明します。注意:この節で示されているマニュアルからの引用部分と実際のマニュアルとで、文章の表現が多少異なる場合があります。

iPlanet Delegated Administrator for Messaging

この項では、『iPlanet Delegated Administrator for Messaging インストールおよび管理ガイド』に含まれる誤りや変更について説明します。

インストールガイド

この項では、『iPlanet Messaging Server インストールガイド』に含まれる誤りや変更について説明します。

管理者ガイド

この項では、『iPlanet Messaging Server 管理者ガイド』に含まれる誤りや変更について説明します。

Messenger Express オンライン ヘルプ

この項では、Messenger Express オンラインヘルプ ユーティリティに含まれている誤りや変更について説明します。

移行ガイド

この項では、『iPlanet Messaging Server 移行ガイド』に含まれる誤りや変更について説明します。

リファレンスマニュアル

この項では、『iPlanet Messaging Server リファレンスマニュアル』に含まれている誤りや変更について説明します。

MTA SDK に関するマニュアル

iPlanet Messaging Server 5.0 パッケージには、MTA SDK に関するマニュアル (英語) が含まれていますが、これらのマニュアルは元々 Sun Messaging Server 3.5 用に作成されたものであり、iPlanet Messaging Server 5.0 に合わせて更新されていません。したがって、名前やパスなどの表記が適切でない場合もありますが、技術的な内容は iPlanet Messaging Server 5.0 に適用できます。
 


お問い合わせ先

iPlanet Messaging Server の使用にあたって問題が発生した場合は、以下の方法で iPlanet カスタマサポートにお問い合わせください。 できるだけ速やかに問題に対処するため、お問い合わせの際には以下の情報をご用意ください。


その他の情報について

以下の各リンクから、iPlanet に関する各種の情報を入手できます。
iPlanet Messaging Server の使用は、付属のライセンス契約の諸条件に基づいて許可されます。Copyright (c) 2001 Sun Microsystems, Inc. 既存の著作権の一部 : Copyright (c) 2001 Netscape Communications Corp. All rights reserved. Sun Microsystems、Sun のロゴ、Java、iPlanet、およびその他すべての Sun、Java、iPlanet を基盤とする商標およびロゴは、Sun Microsystems, Inc. の米国およびその他各国における商標または登録商標です。Netscape および Netscape N のロゴは Netscape Communications Corporation の米国およびその他各国における登録商標です。その他の Netscape のロゴ、製品名およびサービス名は、Netscape Communications Corporation の米国における商標であり、その他各国における登録商標または商標です。