iPlanet Messaging Server リリースノート
バージョン 5.1
更新日 : 2001 年 6 月 29 日
このリリースノートには、iPlanet Messaging Server 5.1 に関する重要な情報が記載されています。内容には、機能や改良点、インストールに関する注意事項、既知の問題、およびその他の最新情報が含まれています。この文書は、iPlanet Messaging Server をインストールする前にお読みください。
このリリースノートのオンラインファイルには、iPlanet 関連マニュアルの Web サイト http://docs.iplanet.com/docs/ からアクセスできます。ソフトウェアをインストールおよび設定する前はもちろん、そのあとも定期的にアクセスして、最新のリリースノートやマニュアルを参照してください。
このリリースノートには、以下の項目があります。
iPlanet Messaging Server の新機能
iPlanet Messaging Server は、オープンインターネット標準を使用する様々な規模の企業やメッセージングホストの、電子メールに関するニーズに応え、パワフルで柔軟性に富んだソリューションを提供します。
iPlanet Messaging Server は、Netscape Messaging Server と Sun Internet Messaging Server のそれぞれの強みを統合した製品です。iPlanet Messaging Server は、両製品の最も強力でパフォーマンスの高いコンポーネントから構成されています。たとえば、メッセージストア、LDAP ディレクトリ、および管理コンソールは Netscape Messaging Server から受け継いだものであり、メッセージ転送エージェント (MTA) および Delegated Administrator コマンドラインインターフェイスは Sun Internet Mail から受け継いだものです。
iPlanet Messaging Server は統合された製品であるため、Netscape Messaging Server や Sun Internet Messaging Server とは異なるプロセスや手順が多数存在します。詳細については、http://docs.iplanet.com/docs/ の iPlanet Messaging Server 5.1 のマニュアルを参照してください。
Messaging Server バージョン 5.0 および 5.1
Messaging Server 5.0 および 5.1 には、以下の機能が搭載されています。
- サービスクラスのサポート
- Calendar Server と Enterprise Server のプロビジョニングモデルの融合
- エンドユーザによるカスタマイズが可能な Delegated Administrator for Messaging and Collaboration
- 一元化されたメッセージング機能のサポート
- ユーザ、グループ、およびドメインのプロビジョニング (維持管理) を行うためのコマンドラインユーティリティ
- IMAP、POP、SMTP、および Messenger Express (Web メール) サービスのアクセス制御
- 受信メッセージをフィルタするためのサーバ側の規則
- ドメインごとの Postmaster のサポート
- 不特定多数宛て大量メール (UBE) 制御機能の拡張
- SMTP 認証および STARTTLS のサポート
- メーリングリストに関するダイナミックグループのサポート
- メールボックスの分割や並べ替え、個人用アドレス帳 (PAB)、フォルダへの保存などの、Messenger Express (Web メール) の機能拡張
- 顧客が各自の注文エントリシステムに統合できる、プロビジョニングインターフェイス
- Veritas Cluster Server および Sun Cluster の統合から得られた高可用性
- 拡張されたオンラインバックアップ・復元機能
- メッセージストアの信頼性の向上とメッセージストア回復ツールの機能改善
- Calendar Server、Messenger Express (Web メール)、およびユーザ管理サービスへのシングルサインオン
Messaging Server バージョン 5.1
Messaging Server 5.1 には、上記の機能に加え、以下の機能が新しく搭載されています。
- Sun Cluster 3.0 のサポートを含む、拡張された高可用性
- HP-UX および Microsoft Windows NT に対するプラットフォームサポート
- ヨーロッパ市場およびアジア市場に対して強化された国際化および地域対応機能
- Solaris 8 プラットフォーム用 SNMP モニタリング機能
- Netscape Messaging Server 4.15 および Sun Internet Mail Server (SIMS) 4.0 から Messaging Server 5.1 へ移行するためのツール
- iPlanet Messaging Server の『移行ガイド』、iPlanet Messaging Server の『プロビジョニングガイド』、および iPlanet Messaging Server の『Schema Reference Manual』を含む、改訂および拡充された一連の Messaging Server マニュアル
ハードウェアおよびソフトウェアの要件
ハードウェアの必要条件
iPlanet Messaging Server のインストールに必要なハードウェアの要件は、以下のとおりです。
- 製品バイナリおよび最小限のメッセージストアをサポートする、約 1 G バイトのディスク容量
- 128 M バイトの RAM
- ユーザのメールボックス (メッセージストア)、データベース、ログファイル、およびメッセージキューのディレクトリに十分な容量。 サイトのサイズによっては、これらのサイズが急激に増加する可能性があるため、適切な容量を割り当てるように注意してください
メモ |
Messaging Server の実際のパフォーマンスは、CPU のパワー、使用可能なメモリー、ディスク容量、ファイルシステムのパフォーマンス、使用パターン、ネットワークのバンド幅など、さまざまな要因によって左右されます。 たとえば、スループットはファイルシステムのパフォーマンスに直接関連しています。 サイズの割り当てやパフォーマンスについて疑問点がある場合は、iPlanet のご購入元にお問い合わせください。
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推奨されるクライアントソフトウェア
クライアントソフトウェアの要件は以下のとおりです。 Messenger Express を使用するには、Messaging Server に JavaScript 対応のブラウザが必要です。 パフォーマンスを最適化するため、以下のブラウザの使用をお勧めします。
- Netscape Navigator 4.7 またはそれ以降
- Internet Explorer 5.5 SP1 (Service Pack 1) またはそれ以降
サポート対象プラットフォーム
iPlanet Messaging Server は、以下のプラットフォーム上で動作します。
- 推奨されるパッチをインストールした、SPARC 版の Solaris 2.6 (詳細は、以降の「Solaris」を参照)
- 推奨されるパッチをインストールした、SPARC 版の Solaris 8 (詳細は、以降の「Solaris」を参照)
- 推奨されるパッチをインストールした HP-UX 11.0 (詳細は、以降の「HP-UX」を参照)
- Microsoft Windows NT 4.0 SP6a (詳細は、以降の「Microsoft Windows NT 4.0」を参照)
メモ |
Solaris 2.7 は、iPlanet Messaging Server のサポート対象プラットフォームではありません。
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Solaris
Solaris プラットフォームには、以下のパッチが必要です。
- SPARC 版 Solaris 2.6 : パッチ 105591-09 またはそれ以降のバージョン (C++ 用共有ライブラリパッチ)、106613-01 またはそれ以降のバージョン (文字セット変換)、および以下のリンクに一覧されている推奨パッチ
- SPARC 版 の Solaris 8 : 以下のリンクに一覧されている推奨パッチ
Solaris 2.6 および Solaris 8 の推奨パッチのリストへは、 http://access1.sun.com/ からアクセスできます。
さらに、Solaris ではローカルサブネット外のホストへの経路を設定する必要があります。 この操作を行うには、以下の内容を確認します。
- /etc/defaultrouter ファイルに、ゲートウェイシステムの IP アドレスが含まれていること (ただし、このアドレスは、ローカルサブネット上になければなりません)
- /etc/resolv.conf ファイルが存在し、到達可能な DNS サーバおよびドメインサフィックスのエントリが含まれていること
- /etc/nsswitch.conf ファイルの hosts: 行に dns キーワードが含まれていること
HP-UX
HP-UX 11.0 プラットフォームには、以下の OS バンドルおよびパッチが必要です。
- XSWGR1100 (HP-UX 11.0 General Release Patches、2000 年 9 月)
- XSWHWCR1100 (HP-UX 11.0 Hardware Enablement and Critical Patches)
- PHCO_21902 (df(1M) 累積パッチ)
- PHCO_22314 (libc 累積パッチ)
- PHCO_23499 (LVM コマンド累積パッチ)
HP-UX 11.00 の推奨パッチのリストへは、 http://us-support.external.hp.com/index.html/ からアクセスできます。
Microsoft Windows NT 4.0
Windows NT 4.0 SP6a (Service Pack 6a) がサポートされています。
製品階層および依存関係
iPlanet Messaging Server 5.1 には以下の製品が必要です。
- Netscape Administration Server 4.2
- Netscape Directory Server 4.13
- iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration
- iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration には、iPlanet Web Server Enterprise Edition 4.1 SP 7 が必要
上記の製品はすべて、Messaging Server CD に含まれています。また、 http://www.iplanet.com/downloads/download/ からダウンロードすることも可能です。
注意 |
ユーザやグループの準備を整えるために管理コンソールを使用しないでください。管理コンソールを使用すると、問題が発生する可能性があります。 代わりに、iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration を使用することをお勧めします。
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既知の問題および制限事項
この節では、iPlanet Messaging Server およびそのコンポーネントに関して、既知の問題、制限、およびその他の注意事項について説明します。 この節は、以下の項から構成されています。
インストールおよびアンインストール
Messaging Server のインストールおよびアンインストールに関する既知の問題や注意事項は以下のとおりです。
メモ |
iPlanet Messaging Server 5.1 の場合、インストーラによって起動されるのは Directory Server だけです。その他の iPlanet Server に含まれるサーバーは起動されません。
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- ユーザは、ims_dssetup によって提供されるデフォルト (o=internet) を受け入れなければならない (バグ ID: 393081)
- ユーザ/グループの Directory Server がレプリケートされたものである場合、Messaging Server をインストールできない (バグ ID: 397014)
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レプリケーション用に設定されている既存の Directory Server をユーザ/グループの Directory Server としてポイントすると、Messaging Server をインストールできません。 この問題を回避するには、レプリケーションを設定する前に Messaging Server をインストールします。
- Messaging Server をインストールする場合、空のディレクトリまたは新規作成したディレクトリを使用しなければならない (バグ ID: 398235、532227)
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Messaging Server は、空のディレクトリまたは新規のディレクトリにインストールする必要があります。 このディレクトリには、マウントポイントとして機能するサブディレクトリを含めることができません。 Messaging Server のインストールが完了したあと、任意にマウントポイントを作成できます。
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また、iPlanet Messaging Server をアンインストールしたあと、再インストールするときに同じサーバルートディレクトリを使用しようとすると、エラーが発生することがあります。 再インストールする際には、新しいサーバルートディレクトリを使用する必要があります。
- メッセージ転送エージェント (MTA) をリレーとしてインストールする場合に、メッセージストアをインストールしなければならない (バグ ID: 463670、513969)
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メッセージストアは、インストールしたあとで無効にできます。
- iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration をインストールする場合に、ユーザ、メールリスト、およびドメインのカウンタを有効にするには、Directory Server のカウンタプラグインを有効にしなければならない (バグ ID なし)
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詳細については、http://docs.iplanet.com/docs/manuals/messaging/ims50/daig/install.htm#28567 (英語) を参照してください。
- インストールが完了したにもかかわらず、インストールログにエラーメッセージが含まれている (バグ ID: 479541)
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インストールが完了しても、インストールログにエラーメッセージが記述されていることがあります。
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UNIX の場合、「サーバの管理を開始するには server-root に移動して、「start console」と入力してください」というメッセージが表示されたら、インストールは完了です。 server-root の部分には、Messaging Server のインストールディレクトリへの絶対パスが表示されます (例 : /usr/iplanet/server5)。
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Windows NT の場合、README ファイルの表示またはシステムの再起動について尋ねるプロンプトが表示されたら、インストールは完了です。
- Windows NT で、インストール中にサーバファイアウォールの画面が表示されると Enter キーを使用できない (バグ ID: 532472)
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Enter キーを使用する代わりに [次へ] ボタンをクリックします。
- 高速インストールを実行中に、インストールプログラムによって管理ポートがランダムに選択される (バグ ID: 535719)
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Messaging Server のインストール時には、インストールプログラムで指定した管理ポート番号をメモしておくことをお勧めします。 このポート番号は、管理コンソールを使用する際に必要となります。 高速インストールの場合は、管理ポート番号はユーザが指定するのではなく、インストールプログラムによってランダムに選択されます。 管理コンソールを起動すると、インストール時に選択した管理ポート番号を入力するよう求められます。ポート番号は server-root/admin-serv/config/adm.conf ファイルに記録されています。ポート番号が分からない場合は、このファイルを調べてください。
- Windows NT で、iPlanet Messaging Server コンポーネントのチェックボックスをオフにしておかないと、Messaging Multiplexor (MMP) コンポーネントだけのインストールに失敗する (バグ ID: 541598)
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MMP だけをインストールしたい場合は、以下の手順に従って MMP を選択する必要があります。そうしないと、インストールに失敗します。
- [インストールするコンポーネント] 画面で iPlanet Messaging Server コンポーネントのチェックボックスをオフにします。
- [変更] ボタンをクリックします。
- [インストールするサブコンポーネント] 画面で [iPlanet Messaging Multiplexor] を選択します。
- Windows NT で Messaging Server と Messaging Multiplexor (MMP) コンポーネントを同じマシンにインストールする場合、2 つのコンポーネントを同時にインストールしなければならない (バグ ID: 539955)
- ims.dssetup.pl スクリプトに、サーバルートインストールディレクトリ内にあるバージョンの Perl が必要である (バグ ID: 540235)
- Windows NT で、既存の構成ディレクトリを使用する場合、そのディレクトリからユーザ/グループディレクトリが決定される (バグ ID: 541837)
- UNIX で、カスタムインストールを実行中にカスタムメールストアを指定した場合、インストールのあと手作業でディレクトリを作成しなければならない (バグ ID: 542043)
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このディレクトリは、iPlanet Messaging Server のユーザおよびグループによって所有されており、かつ権限 750 が設定されていなければなりません。
- Sun Cluster 2.2 が、Messaging Server のあるファイルシステムのマウントポイントを適切に判別しない (バグ ID: 542421)
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iPlanet Messaging Server Sun Cluster 2.2 エージェントの制限により、Messaging Server は $LOGICAL_HOSTNAME 環境変数によって決定される既定のマウントポイントにインストールする必要があります。
- Sun Cluster 2.2 環境で、インストールプログラムが有効な ims_ha.inf ファイルを生成しない (バグ ID: 542415)
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Sun Cluster 2.2 クラスタノードにインストールすると、無効な ims_ha.inf ファイルが生成されます。 このファイルを手作業で編集し、< msg.InstanceName > という行を実際のインスタンス名に変更する必要があります。 たとえば、Messaging Server のインスタンス名が「mail」である場合は、この行を「mail」に変更します。
- Sun Cluster 2.2 および Veritas Cluster Server 1.1 環境で、iPlanet Messaging Server のアンインストールに失敗する (バグ ID: 542488)
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Sun Cluster 2.2 または Veritas Cluster Server 1.1 を使用している場合は、Messaging Server を手作業でアンインストールする必要があります。
注意 |
以下の手順を実行すると、メッセージストアを含めてすべてのコンポーネントがアンインストールされます。
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- サービスをすべて停止します。
- サーバルートディレクトリを削除します。
- /etc/msgregistry.inf ファイルの名前を変更します (削除ではなく、移動または名前を変更することをお勧めします)。
- アンインストール時に、/usr/lib/sendmail リンクがリストアされない (バグ ID: 532730)
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アンインストールプロセスを実行しても、sendmail プログラムはリストアされません。これは、インストール時にプログラムの名前が sendmail.bk に変更されたためです。 sendmail をリストアするには、インストールプログラムを実行した後に sendmail.bk ファイルの名前を sendmail に戻します。
- NT の iDA インストールプロセスにより、エンタープライズサーバの既存の context.properties が 1 行のエントリで置き換えられる
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この問題が原因で、不都合な効果が得られることはありません。iDA を使用する際、元の context.properties のエントリは使用されません (これらのエントリはすでにコメントアウトされています)。 ただし、元の context.properties を維持しておきたい場合には、iDA をインストールする前にバックアップコピーを作成しておくことをお勧めします。
移行
旧バージョンの Messaging Server から移行するにあたっての既知の問題、制限、および注意事項は以下のとおりです。
- Windows NT で、DLL ファイルのコピーが必要なコマンドが 2 つある (バグ ID: 542769)
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Windows NT で imsdirmig コマンドおよび imsdaaci コマンドを実行するには、libyasr.dll および nsldap32v40.dll を server-root\bin\msg\lib から、これらのコマンドが格納されている server-root\bin\msg\migrate\bin にコピーする必要があります。
- Windows NT で、imsdirmig -l オプションが機能しない (バグ ID: 543056)
- Netscape Messaging Server 4.x からディレクトリエントリを移行する場合に、LDAP フィルタを指定しなくてはならない (バグ ID: 543104)
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Netscape Messaging Server 4.x からディレクトリエントリを移行する場合には、既存の Netscape Messaging Server の Postmaster エントリを除外する LDAP フィルタを指定します (imsdirmig の引数として -F を使用)。 たとえば、-F "(!(cn=postmaster))" などのフィルタを使用します。
このフィルタによって、移行プロセスから Postmaster エントリが除外されます。 フィルタが指定されていない場合は、エラー発生後も処理を続行させる引数 -c が指定されていない限り、エラーが発生すると imsdirmig は Postmaster エントリの処理に失敗し、終了します。
- Sun Internet Mail Server から移行する場合に、準備用のデフォルトホストがリセットされない (バグ ID なし)
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iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration サポートを追加したあとでも、iPlanet Delegated Administrator のユーザインターフェイスに旧バージョンの Sun Internet Mail Server が表示されることがあります。 たとえば、ドメインメールのプロパティページで、ユーザを作成してそのユーザ用のメールサービスを有効にしようとすると、旧バージョンの Sun Internet Mail Server メールホストがリストに表示されます。 これは、Sun Internet Mail Server からの移行の際に、preferredMailHost ドメイン属性が保持されるためです。 この問題を解決するには、適切なメールサーバをポイントするようにこの属性値を変更します。
- Netscape Messaging Server 4.15 から iPlanet Messaging Server 5.1 に個人用アドレス帳 (PAB) を移行する場合、以下の手順を実行しなければならない (バグ ID: 540998)
- マルチスキーマサポートを有効にする際に、ns-schema.conf ファイル内の ns-pab-schema.conf をコメントアウトします。
- ims_dssetup ユーティリティを実行したあとに、PAB エントリを保持するディレクトリサーバで以下の属性のインデックスを生成し直す必要があります。
- memberOfPAB [index type pres,eq]
- memberOfPABGroup [index type pres,eq]
-
ims_dssetup ユーティリティの実行については、iPlanet Messaging Server の『移行ガイド』の第 3 章にある「シングルサーバ Netscape Messaging Server システムからの移行」の手順 3 を参照してください。
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上記の属性のインデックスを生成し直す方法については、http://docs.iplanet.com/docs/manuals/directory.html#dirserver41 の iPlanet Directory Server ドキュメントを参照してください。
- iPlanet Messaging Server をインストールしたあと、次のようにして PAB の移行を有効にする必要があります。
configutil -o local.service.pab.migrate415 -v on
-
サーバのインストール方法については、iPlanet Messaging Server の『移行ガイド』の第 3 章にある「シングルサーバ Netscape Messaging Server システムからの移行」節で「移行手順」の手順 7 を参照してください。
- iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration をインストールすると、マージされたスキーマサポートで問題が発生する (バグ ID: 540689)
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merged.oc.conf および merged.at.conf スキーマファイルを含む Directory Server に iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration をインストールすると、マージされたスキーマファイル内に重複および矛盾するオブジェクトクラス定義が生成されます。 その結果、ldapmodify を使用して、移行後の Sun Internet Mail Server のドメインエントリを変更しようとすると、オブジェクトクラス違反エラーが発行されます。
-
この問題を解決するには、以下に示す instanceroot/config/slapd.user_oc.conf ファイル内の余分なオブジェクトクラス (以下を参照) をコメントアウトする必要があります。
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inetdomain、inetdomainalias、inetdomainorg、inetdomainauthinfo、maildomain、inetuser、inetsubscriber、ipuser、userpresenceprofile、inetmailuser、inetlocalmailrecipient、 inetmailadministrator、inetmailgroup、
inetmailgroupmanagement、inetmanagedgroup、pabperson pabgroup、pab、inetadmin、msgvanitydomainuser、icscalendaruser、inetresource、icscalendarresource、icscalendardomain、icsadministrator
- iPlanet Messaging Server の『移行ガイド』に、Windows NT で Netscape Messaging Server から iPlanet Messaging Server 5.1 に移行するための手順が示されていない (バグ ID: 543447)
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以下に、Windows NT プラットフォームで移行を実行するための手順を示します。これは、iPlanet Messaging Server の『移行ガイド』の第 3 章にある「シングルサーバー Netscape Messaging Server システムからの移行」に記載されている手順をもとに、Windows NT プラットフォーム用に書き直したものです。
- (手順 1) SMTP サーバキュー内のメッセージがすべて処理され、キュー内にメッセージが残っていない状態にします。
-
この操作を行うには、SMTP ポート番号を変更して、SMTP サーバを再起動します。 その結果、サーバがキュー内のメッセージの処理を継続し、かつ標準の SMTP ポートでメッセージを受け付けなくなります。
-
InstanceRoot\configutil -o service.smtp.port -v 901
InstanceRoot \stop-msg smtp
InstanceRoot \start-msg smtp
-
キューが空になるまで待ちます。
- (手順 2) Netscape Messaging Server LDAP サーバに対して perl ims_dssetup.pl を実行します。ims_dssetup.pl によって、DS スキーマを更新するよう指示するプロンプトが表示されたら、スキーマの更新を選択します。
- (手順 3) マージされたスキーマファイル (merged.oc.conf および merged.at.conf) をディレクトリサーバに追加することによって、マルチスキーマサポート (SIMS/Netscape Messaging Server/iPlanet Messaging Server) を有効にします。iPlanet Messaging Server の『移行ガイド』の付録 B にある「複数スキーマのサポート」を参照してください。 また、上記の手順で追加したスキーマファイル (um50-common-schema.conf および ims50-schema.conf) 内の include ディレクティブを include キーワードの前に # を追加することによって、すべてコメントアウトする必要があります。
-
詳細については、iPlanet Messaging Server の『インストールガイド』を参照してください。
- (手順 4) Netscape Messenger Server だけをアンインストールし、ユーザのメールストアを保持するように選択します。 Directory Server はアンインストールしません。
- (手順 5) msg-instance ディレクトリ (ユーザのメールストアの場所) の名前を変更します (例 : mailstore)。
- (手順 6) Netscape Messaging Server のバニティドメインを iPlanet Messaging Server に実装し直します。
- (手順 7) iPlanet Messaging Server を Netscape Messaging Server と同じサーバディレクトリにインストールします。 Directory Server はインストールしません。 続いて表示されるインストールプロンプト、デフォルトの組織 DN [o=siroe.com,o=OldDirRoot] では、デフォルト値 (o=siroe.com,o=OldDirRoot) をそのまま使用します。
これは Netscape Messaging Server のユーザエントリがある場所ではありません。 エントリは、この時点では現在のネームスペースに保持されます。
- (手順 8) すべてのサーバプロセスを停止します。
InstanceRoot/stop-msg
- (手順 9) 既存の Netscape Messaging Server のディレクトリネームスペースを iPlanet Messaging Server のディレクトリネームスペースにマップまたは変更します。
-
iPlanet Messaging Server の『移行ガイド』の付録 B にある「iPlanet Messaging Server での既存のディレクトリ情報ツリーの使用」を参照してください。
- (手順 10) デフォルトの組織ツリーを設定します。
-
configutil を使用して、local.ugldapdeforgdn を o=sesta.com:
InstanceRoot/configutil -o "local.ugldapdeforgdn" -v "o=sesta.com" に設定します。
-
o=sesta.com は、デフォルトのドメインに対応する組織ツリーの DN です。
- (手順 11) Netscape Messaging Server のメッセージストアを iPlanet Messaging Server のメッセージストアに移行します。
-
以下の手順に従ってプライマリストアパーティションパスを変更して、Netscape Messaging Server 4.x メッセージストアのパスをポイントするようにします。
- iPlanet Messaging Server の管理コンソールを使用して、メッセージストアが Netscape Messaging Server 4.x のすべてのメールストアパーティションをポイントするように設定します (手順 5 では、mailstore を例として使用)。
- ユーザの購読ディレクトリを削除します。
- Netscape Messaging Server メッセージストアを
-
NMSServerRoot/mailstore/store/user/ から
IMSServerRoot/msg-instance/store/user/ にコピーします。
-
(mailstore は、手順 5 で使用した例)
- mboxlist ファイルを
-
NMSServerRoot/ mailstore/store/mboxlist/data.db2 から
iMSServerRoot /msg-instance/store/mboxlist/folder.db にコピーします。
- quota ファイルを
-
NMSServerRoot/ mailstore/store/quota.db2から
iMSServerRoot/msg-instance/mboxlist/quota.db にコピーします。
- その他のファイルはコピーしないでください。
- (手順 12) 新しいマルチシステムスキーマをサポートするように dirsync を構成します。configutil を使用して、以下の 2 つのパラメータを追加してください。
-
InstanceRoot /configutil -o local.imta.schematag
-v "ims50,nms41"
InstanceRoot /configutil -o local.imta.ugfilter
-v (|(objectClass=inetLocalMailRecipient)
(|(objectClass=mailRecipient) (objectclass=mailGroup)))
- (手順 13) ユーザおよびグループのエントリを取得するために完全なディレクトリ同期を実行します。
InstanceRoot/imsimta dirsync -F
- (手順 14) iPlanet Messaging Server を再起動します。 Netscape Messaging Server 4.x のユーザメールボックスが表示されます。
-
これで、メールサーバを使用できるようになりました。 この時点で、iPlanet Messaging Server はマルチスキーマサポートを利用して、ldap.sesta.com 内の以前のディレクトリエントリの使用を減らしています。新規のユーザおよびグループのエントリは、新しいディレクトリノード内に作成されます。
メモ |
iPlanet Messaging Server を新たにインストールすると、デフォルト設定により SMTP リレーがすべてブロックされます。 デフォルト設定をサイトポリシーに対応させる方法については、iPlanet Messaging Server の『移行ガイド』の第 1 章にある「Netscape Messaging Server 4.x のサポート中止/変更/移行」節の「SMTP リレー機能」を参照してください。
|
- (手順 15) 新機能を有効にするために、クォータデータベースをアップグレードします。メールサーバユーザとして、以下のコマンドを実行してください。
-
cd iMSServerRoot/bin/msg/admin/bin
reconstruct -q
- (手順 16) 新しいサーバが使用可能になったあと、imsdirmig を使用して、すべてのユーザおよびグループのエントリを iPlanet Messaging Server スキーマにアップグレードします。
-
imsdirmig -b "o=sesta.com" -M nms -D "cn=Directory Manager" -w secret -m both -F " (!(cn=postmaster))"
- (手順 17) マルチスキーマサポートを無効にします。
-
すべてのディレクトリエントリが iPlanet Messaging Server スキーマにアップグレードされると、マルチスキーマサポートは不要になります。 configutil を使用して、以下の 2 つのパラメータを削除します。
-
InstanceRoot/configutil -o local.imta.schematag -v ""
InstanceRoot/configutil -o local.imta.ugfilter -v ""
- LDAP 内の uid 属性に大文字が含まれていると、SIMS から移行したあとに問題が発生する (バグ ID なし)
-
LDAP 内の ユーザの uid 属性に大文字が含まれていると、SIMS から iPlanet Messaging Server へ移行したあと、そのユーザは移行されたメールボックスにアクセスできなくなります。
-
SIMS はすべてのメールボックス名を小文字で保存しますが、iPlanet Messaging Server は違います。 また、SIMS は LDAP の uid 属性を小文字に変換してからメッセージストア内でその uid に一致するメールボックス名を検索しますが、iPlanet Messaging Server は違います。 移行の際、SIMS メールボックスは iPlanet Messaging Server にリストアされます。 この時、メールボックスは SIMS から移行されたため、名前がすべて小文字です。 iPlanet Messaging Server は LDAP の uid 属性を小文字に変換しないため、大文字を含む uid 属性は、移行されたメールボックスの名前と一致しません。このため、大文字を含む uid 属性を持つメールユーザは、自分のメールボックスにアクセスできません。
-
管理者がこの問題を解決するには、次の 2 通りの方法があります。
- ほとんどの場合は、この方法をお勧めします。 移行時に使用する imsrestore コマンドラインユーティリティに、名前変更オプション -u を付けて実行します。 LDAP のユーザの uid と一致させるためには、ユーザのメールボックス名 (すべて小文字) のどの文字を大文字にする必要があるかを判別し、該当する文字を大文字に変更します。以下にこのコマンドの使用例を示します。
imsrestore -u filename
ここで filename は以下のようなエントリを含むファイルの名前です。
kolander = Kolander
ただし、名前変更オプションを使用する際には、ユーザ ID のドメイン部分の文字 (例 : sesta.com) を変更しないように注意してください。この部分については小文字のままにしておかないと、ユーザがログインしたときにメールボックス名が認識されません。
imsrestore を使用してユーザの名前を変更する方法については、iPlanet Messaging Server の『リファレンスマニュアル』を参照してください。
- LDAP の uid 属性をすべて小文字に変更します。 ただし、多くのサイトでは複数のアプリケーションで LDAP が必要とされるため、uid 属性を変更するとこれらのアプリケーションに影響を及ぼす可能性があります。
アップグレード
この節では、iPlanet Messaging Server のアップグレードに関して、既知の問題、制限、およびその他の注意事項を説明します。
- iPlanet Messaging Server 5.0 から 5.1 にアップグレード中に、管理コンソールのインターフェイスがアップグレードされない (バグ ID: 535937)
- アップグレードプロセスを実行すると、MMP の設定ファイル (AService.cfg、PopProxyAService.cfg、および ImapProxyAService.cfg) が上書きされる (バグ ID: 541662)
-
MMP をアップグレードする前に、これらのファイルをコピーして保存し、アップグレードが完了したあとでそれらを置き換えます。
- アップグレードプロセスを実行すると、Messenger Express ユーザインターフェイスのカスタム設定が失われる (バグ ID なし)
-
アップグレードプロセスを実行すると、Messenger Express の HTML ファイルが上書きされ、カスタマイズした設定が失われます。 この問題を解決するには、アップグレードの前に、カスタマイズしたファイルをバックアップしておきます。
- アップグレードプロセスを実行すると、Messenger Express から iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration へのリンクが壊れる (バグ ID: 541321)
-
iPlanet Messaging Server をアップグレードしても、
server-root/msg-instance/html/main.js ファイル内の iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration ポート情報が適切に更新されません。
-
この問題を解決するには、アップグレードする前に main.js ファイル内の NDAStartPage という環境変数を確認しておきます。 この変数は iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration のホスト名とポート番号を含む URL で、アップグレードするとポート番号が 8080 に設定されます。 このポート番号を、実際に使用している iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration ポートに変更する必要があります。
- HA 環境で、アップグレードプロセスが失敗することがある (バグ ID: 533401、534310)
-
Sun Cluster 2.2 環境または Veritas Cluster Server 1.1 以降の環境で iPlanet Messaging Server をアップグレードする場合、インストールプログラムが stop-msg を実行するときにアップグレードが失敗します。 この問題を解決するには、以下の手順を実行します。
- アップグレードを実行する前に、iPlanet Messaging Server データサービスを停止します。
-
- Sun Cluster 2.2 の場合 :
/opt/SUNWcluster/bin/hareg -n your_data_service
-
- Veritas Cluster Server 1.1 またはそれ以降の場合 :
/opt/VRTSvcs/bin/hares -offline your_mail_resource -sys
physical_hostname
- HA レジストリコマンドの名前を一時的に変更します。
-
- Sun Cluster 2.2 の場合 : /opt/SUNWcluster/bin/hareg の
hareg コマンドの名前を変更します。
-
- Veritas Cluster Server 1.1 またはそれ以降の場合 : /opt/VRTSvcs/bin/hares の hares コマンドの名前を変更します。
- HA コンポーネントなしで iPlanet Messaging Server のアップグレードを実行します。
- HA レジストリコマンドの名前を元に戻します。
- iPlanet Messaging Server データサービスを再起動します。
-
- Sun Cluster 2.2 の場合 :
/opt/SUNWcluster/bin/hareg -y your_data_service
-
- Veritas Cluster Server 1.1 またはそれ以降の場合 :
/opt/VRTSvcs/bin/hares -online your_mail_resource -sys physical_hostname
-
HA ソフトウェアを手作業でアップグレードするには、msg/msgha.zip を解凍し、ファイルを指定の場所にコピーします。
-
- Sun Cluster 2.2 の場合 :
-
/msg/bin/msg/ha/sc/agent/* を
両方のマシンの /opt/SUNWcluster/ha/msg にコピーします。
-
- Veritas Cluster Server 1.1 またはそれ以降の場合 :
-
msg/bin/msg/ha/vcs/agent/*を
/opt/VRTSvcs/bin/MsgSrv にコピーします。
- ディレクトリ同期のスケジュールがジョブコントローラによって設定されるようになった (バグ ID: 519586)
-
Messaging Server 5.0 パッチ 3 以降のリリースでは、定期的な dirsync ジョブのスケジュール設定に cron ジョブが使用されなくなりました。 iPlanet Messaging Server 5.1 にアップグレードしたあと、Messaging Server の dirsync ジョブ用に crontab エントリが残っていないことを確認してください。 定期的な dirsync ジョブの頻度を変更するには、job_controller.cnf ファイル内で該当する設定を編集します。
- アップグレード中に、iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration に関する情報の入力を求めるプロンプトが表示される (バグ ID: 543362)
-
画面あたり 1 つずつ、合計 3 つの画面でプロンプトが表示されます。 入力を求められる 3 つの項目は、iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration のホスト名 (完全修飾ホスト名)、Web Server ポート、およびデフォルトドメインです。 以下に、この問題に対処するための入力例を示します。
-
サーバのホスト名 : ims.india.sesta.com
サーバのポート番号 : 80
デフォルトのドメイン : india.sesta.com
iPlanet Messaging Server
この節では、iPlanet Messaging Server に関して、既知の問題、制限、およびその他の注意事項を説明します。
- プログラム配信機能を使用するには、Messaging Server ユーザがホームディレクトリを持っていなければならない (バグ ID: 537204)
-
プログラム配信機能を使用するには、iPlanet Messaging Server のユーザがホームディレクトリを持ち、そのディレクトリ内でファイルを作成および書き込みする権限を持っている必要があります。
- ユーザを削除しても、短い時間 (デフォルトは 15 分間) 削除したユーザアカウントを使用してログインできる (バグ ID: 379080、483161)
-
IMAP、POP、および HTTP サーバは、
service.authcachettl 設定パラメータによって指定されている期間にわたって、最近ログインしたユーザの LDAP エントリをキャッシュに保持します。
ユーザの削除をただちに有効にするには、認証キャッシュなしでサーバを稼動させるか、configutil ユーティリティを使用して service.authcachettl を 0 に設定することによって認証キャッシュを無効にし、すべてのサービスを再起動します。 ただし、設定を 0 にするとパフォーマンスに影響が出ることに注意してください。
-
Messaging Multiplexor (MMP) にも同じ問題がありますが、MMP には configutil はなく、設定ファイル内に別個の AuthCachTTL オプションがあります。
- Directory Server バージョン 4.x で、ACI の影響によって LDAP の検索パフォーマンスが大きく低下する (バグ ID: 388608)
-
この問題は、iPlanet Messaging Server が実行する様々な検索に影響を及ぼし、特に dirsync ユーティリティを使用するときにその影響が顕著に現れます。 検索の速度を向上するには、以下のコマンドを利用して、ディレクトリへのアクセスにディレクトリマネージャの証明を使用します。
-
msg-instance/configutil -o local.ugldapbinddn -v "rootdn" -l
msg-instance/configutil -o local.ugldapbindcred -v "rootdn_passwd" -l
-
rootdn および rootdn_passwd は、Directory Server の管理者の資格を示します。
- mgrpErrorsTo 属性が単一値の属性である (バグ ID: 395002)
-
mgrpErrorsTo 属性は、複数の値をサポートしません。 複数のユーザをエラーメッセージの受取人に指定したい場合は、メーリングリストを作成し、そのアドレスを mgrpErrorsTo 属性の値として指定します。
- グループ属性 mgrpMsgRejectAction が機能しない (バグ ID: 395355)
-
iPlanet Messaging Server では、mgrpMsgRejectAction 属性がサポートされていません。
- IMAP の匿名ログインがサポートされていない (バグ ID: 396044)
- コマンドラインを使用して有効期限規則を作成できない (バグ ID: 491761)
-
有効期限規則名がない場合に、たとえば configutil -o store.expirerule.name.folderpattern -v pattern のようなコマンドを使用するとエラーが返されます。
-
コマンドラインの代わりに、コンソールを使用してください。 有効期限規則を作成したあとは、configutil ユーティリティを使用してパラメータを変更できます。
- 有効期限規則に含まれる % 文字が正しく機能しない (バグ ID: 513421)
-
この問題は、% の代わりに * を使用することで対処できます。
- ドメインキャッシュが更新されない (バグ ID: 513328)
-
キャッシュスキームのため、認証済みサービスなどのドメインプロパティや LDAP 内のステータスを変更しても、IMAP、POP、および HTTP サービスを再起動するまで変更が反映されません。
- インクリメンタルディレクトリ同期と HA (バグ ID: 522024)
-
HA フェイルオーバー時にインクリメンタルディレクトリ同期が進行中の場合は、エイリアスデータベースが安全ではないものとしてマークされます。 Messaging Server がオンラインに復帰した時点で、管理者はこの状況について通知されます。 log/imta/dirsync.trx-XXXX ファイルに以下のメッセージが表示されます。
-
WARNING: sync_init: .dirsync_unsafe exists; database may be corrupted
-
このような状況が発生した場合には、imsimta recover-crash を実行します。
-
imsimta dirsync -F コマンドを最後に実行したあと行ったアップデートは、すべて失われます。 imsimta recover-crash を実行したあと、imsimta dirsync -F コマンドを実行してください。
- Administration Server のアクセス制御ホスト名の大文字と小文字が区別される (バグ ID: 523266)
-
Administration Server の [アクセスを許可するホスト名] を設定する場合、アクセス制御リストでは大文字と小文字が区別されます。 IN-ADDR レコード (IP アドレスからドメイン名への変換に使用される) にある大文字と小文字を両方持つホスト名が DNS サーバで使用されている場合は、アクセス制御リストでも同様のホスト名を使用する必要があります。 たとえば、ホストが test.Sesta.Com の場合は、アクセス制御リストに *.Sesta.Com が含まれている必要があります。 *.sesta.com は有効ではありません。
- Netscape ブラウザがインストールされている Solaris クライアントで、ブラウザが開いていると管理コンソールからヘルプを起動できない (バグ ID: 526629、528745)
-
管理コンソールからヘルプを起動できない場合は、「netscape」という名前のスクリプトを作成し (以下の例を参照)、このスクリプトをパスに含めます。
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NETSCAPE=/usr/dt/bin/netscape # または実際の Netscape へのパス
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EXITCODE=0
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if [ "$1" = "-remote" ]
|
then
|
$NETSCAPE $@ 2>/tmp/_netscape_remote_$$
|
if [ $? -ne 0 -o -s /tmp/_netscape_remote_$$ ]; then EXITCODE=1 ; fi
|
rm /tmp/_netscape_remote_$$
|
exit $EXITCODE
|
else
|
$NETSCAPE $@
|
fi
|
|
- Windows NT で、ブラウザが開いていると、管理コンソールからヘルプを起動できない (バグ ID: 528745)
-
Windows NT では、ブラウザが開いていると管理コンソールからヘルプを起動できません。 ブラウザが開いていない場合は、管理コンソールによってブラウザが起動され、ヘルプページが表示されます。 この問題に対処するには、server-root\bin\base\viewurl.exe を別の場所に移動するか、ファイルの名前を変更します (例 : viewulr.exe.hide)。
- Solaris の MTA で、大きなバックログが存在すると、ジョブコントローラがクラッシュすることがある (バグ ID: 531945)
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この問題の原因はリターンジョブにあります。 デバッグ機能が有効になっていると、クラッシュする可能性が高くなります。 このような場合、通常ジョブコントローラは 00:35 ごろにクラッシュします。
- iPlanet Messaging Server 5.1 で、デフォルトで mail.log_current への SMTP ロギングが無効になっている (バグ ID: 529439)
-
SMTP ロギングを有効にする方法については、管理ガイドを参照してください。
- 一部の POP メールクライアントで @ を含むユーザ ID を使用できない (バグ ID: 531115)
-
Netscape Messenger 4.76、Netscape Messenger 6.0、および Windows 2000 上の Microsoft Outlook Express などの POP メールクライアントは、uid@domain といった形式ログイン名の使用を許可していません。対処法は以下のとおりです。
- + と @ の両方を使用するようにサーバを設定します。 このためには、configutil -o service.loginseparator -v "@+" コマンドを使用します。
- POP クライアントのユーザに、ログイン時にはログインセパレータとして @ ではなく + を使用するように伝えます。
- imsdaaci コマンドを使用してサービス管理者のユーザエントリを作成することができない (バグ ID: 532720、541357)
-
ユーザにサービス管理者特権を与えるには、そのユーザをサービス管理者グループのメンバーにする必要があります。 ユーザをグループのメンバーにするには、そのユーザの DN をサービス管理者グループの uniquemember 属性に追加します。
-
たとえば、ユーザ/グループのベースサフィックスが o=isp である場合、サービス管理者グループの DN は cn=Service Administrators,ou=groups,o=isp になります。 アカウント uid=ofanning, o=sesta.com, o=isp をサービス管理者として指定するには、このアカウントの DN をグループに追加する必要があります。 以下の変更レコードでは、LDIF で指定したユーザをグループメンバーとして追加する例を示します。
-
dn: cn=Service Administrators,ou=groups,o=isp
changetype: modify
add: uniquemember
uniquemember: uid=ofanning, o=sesta.com, o=isp
-
さらに、ユーザにサービス管理者特権を与えるには、ユーザエントリに memberof 属性を追加し、この属性をサービス管理者グループに設定します。以下に例を示します。
-
dn: uid=ofanning, o=sesta.com, o=isp
changetype: modify
add: memberof
memberof: cn=Service Administrators, ou=groups, o=isp
- Solaris でコンソールを起動すると、本来なら表示されるはずのない Sun Cluster 環境関連のエラーメッセージが表示されることがある (バグ ID: 533868)
-
たとえば、以下のようなエラーメッセージが表示されることがあります。
-
Cluster.PMF.pmfd: Error opening procfs control file
/proc/384/ctl for tag rg.rs.0.svc : No such file or directory
-
このようなメッセージは無視してかまいません。
- 外部 SMTP 接続に対して CRAM-MD5/DIGEST-MD5 が機能しない (バグ ID: 536121)
-
CRAM-MD5/DIGEST-MD5 を有効にするための指示は、「外部」SMTP 接続 (ローカルホストからではないすべての接続) に対して機能しません。 しかし、IMAP/POP および内部 SMTP 接続に対しては適切に機能します。 この問題を解決するには、以下のコマンドを実行してください。
configutil -o sasl.external.ldap.has_plain_passwords -v 1
- SMTP が SSL クライアント証明書の認証をサポートしない (バグ ID: 536139)
- MMP BadGuy の設定パラメータ BGExcluded が機能しない (バグ ID: 541813)
-
この問題は、BadGuy 規則から除外されているクライアントを処理するための MMP サーバを別個に配置することで対処できます。 これらのサーバでは、BadGuy を無効にする必要があります。
- Netscape ブラウザをインストールした Solaris クライアントで、一部の日本語フォントが適切に表示されないことがある (バグ ID: 542100)
-
Netscape ブラウザでは、unicode フォントのサイズによって (たとえば、10) 日本語の漢字が適切に表示されないことがあります。 この問題を解決するには、ブラウザの unicode フォントサイズを 14 に変更します。
- configutil を使用して加えた変更を反映させるために、該当サーバを再起動しなくてはならないことが多い (バグ ID: 542441)
- 認証済み差出人が LDAP 外に存在する場合、その差出人はメーリングリストにメッセージを送信できない (バグ ID: 542544)
-
たとえば、list1@sesta.com に認証済みブロードキャスタ user@varrius.com が指定されている場合、そのユーザはリストに送信できません。
- 1 つのサーバルートの下に複数のインスタンスを配置することができない (バグ ID: 543414)
- quotacheck ユーティリティのオプションの一部が適切に機能しない (バグ ID: 543473)
-
quotocheck ユーティリティの -d オプション (ドメインを指定するためのオプション) を使用してデフォルトドメインを指定することはできません。 さらに、-u および -n オプションが指定されていると、quotacheck ユーティリティは誤ったエラーメッセージを返します。
- コンソールで言語を選択したが、その言語に翻訳されたプルダウンメニューがたまに英語に戻る
- NT のコンソールショートカットのデフォルト値には、その末尾に文字 (") があり、それが原因でコンソールが日本語で起動しない
-
この文字は Netscape Console 4.5 のショートカットプロパティから削除できます。 コンソールショートカットのアイコンは、[winnt-dir]/Profiles/All Users/Start Menu/Program/iPlanet Server Products/Netscape Console 4.5 にあります。 コンソールショートカットを右クリックして、リンク値を表示および編集してください。
- return_delayed.txt のフォーマットエラーが原因で、自動化された配信遅延通知メッセージの一部が表示されないことがある
-
この問題に対処するには、return_delayed.txt 内にある重複する % 文字を削除します。
return_delayed.txt ファイルは、[iMS-root]/msg-instance/imta/config/locale/ja/LC_MESSAGES ディレクトリにあります。
このテキストファイル内で %%C %%u%% を探し、重複する % 文字を削除します。 つまり、%%C %%u%% が %C %u% となるように変更します。
- デフォルト制限容量の超過に関するメッセージが日本語で表示されない
-
iMS 5.1 リリースでは、英語版および日本語版ともに、デフォルトの制限容量に関する警告メッセージが表示されなくなりました。 configutil またはコンソールを使用して、制限容量に関する適切な警告メッセージを追加してください。
iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration
iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration に関する既知の問題、制限、およびその他の注意事項は以下のとおりです。
準備ユーティリティ imadmin を使用するには、iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration をインストールする必要があります。
- iPlanet Web Server のパブリッシュ機能に iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration との互換性がない (バグ ID: 542745)
-
Web Server のパブリッシュ機能は、デフォルトで無効になっています。 有効にしないでください。
- Windows NT で、iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration の Secure Sockets Layer (SSL) を有効にするには、以下の操作を実行しなければならない (バグ ID: 521606)
-
-
iDA_ROOT \nda\lib\jss21.dll を
iWS_ROOT \bin\https\jss21.dll にコピーします。
-
(iDA_ROOT は iPlanet Delegated Administator のルート、iWS_ROOT は iPlanet Web Server のルートです)
- Windows NT で、imadmin から iPlanet Web Server への SSL を有効にするには、以下の操作を実行しなければならない(バグ ID: 543327)
- SERVER_root\ndacli\bin\imadmin.bat の CPATH= を設定している行に、既存のパスとともに以下の文字列を挿入します。
%INSTPATH%\ndacli\lib\xpclass.jar;
-
-
SERVER_root\ndacli\lib\jss21.dll を
SERVER_root\ndacli\bin\jss21.dll にコピーします。
- WINNT\system32 ディレクトリに libnspr3.dll、libplc3.dll、および libplds3.dll がない場合は、これらのファイルを
-
SERVER_root\bin\msg\admin\bin から
SERVER_root\ndacli\bin にコピーします。
- HP-UX 11.0 で、imadmin から iPlanet Web Server への SSL を有効にするには、以下の操作を実行しなければならない (バグ ID: 543422)
-
-
iDA_ROOT/nda/lib/libjss21.slを
iMS_ROOT/ndacli/lib/libjss21.sl にコピーします。
- iMS_ROOT/bin/msg/lib から
-
libnspr3.sl、libplc3.sl、および libplds3.sl を
iMS_ROOT/ndacli/lib にコピーします。
- iMS_ROOT/ndacli/imadmin に含まれている LD_LIBRARY_PATH へのリファレンスをすべて SHLIB_PATH で置き換えます。
-
(iDA_ROOT は iPlanet Delegated Administrator のルート、iWS_ROOT は iPlanet Web Server のルートです)
- iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration をアップグレードできない (バグ ID: 526237)
-
アップグレードするには、以下の手順を実行します。
- 以下の設定ファイルをバックアップします。
-
IDA_root/nda/classes/netscape/nda/servlet/
resource.properties
- 既存の iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration をアンインストールします。
- ディレクトリから設定サブツリーを削除します。 設定サブツリーは、
iDA_ROOT/nda/classes/netscape/nda/servlet/resource.properties 内の
NDADefaultConfiguration-basedn プロパティで設定されています。
- バックアップした resource.properties
ファイル内の情報を必要に応じて参照しながら、新しいバージョンの iPlanet Delegated
Administrator for Messaging and Collaboration をインストールします。
- 最上位レベルの管理者の [マイアカウント] ページからメールリストを作成および管理できない (バグ ID: 530821)
-
最上位レベルの管理者としてログインしても、メールリストを作成および管理できません。 この問題に対処するには、ホストドメインのいずれかにトラバースしてから [マイアカウント] アイコンをクリックします。
- ドメイン組織名に複数バイト文字を含むドメインを作成できない (バグ ID: 531972)
- 既存のユーザ/グループサブツリー (ドメインコンテナ DN) をポイントさせると新規ドメインを作成できない (バグ ID: 533239)
-
iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration では、新規ドメインを作成し、そのドメインに既存のユーザ/グループサブツリーをポイントさせることができます。 このサブツリーには、ドメイン管理者グループおよび Postmaster グループが含まれている必要があります。 ただし、ユーザ/グループツリーのルートサフィックスの下にあるドメイン管理者グループのチェックが行われるため、ドメイン作成時に既存のユーザ/グループサブツリーをポイントさせると、ドメインの作成に失敗します。
-
この問題に対処するには、これらのグループをルートサフィックスの下に作成します。 以下に、グループを作成するための LDIF の例を示します。 この例で使用されている変数は、実際のインストールの値で置き換える必要があります。
- BASE SUFFIX = ホストドメインのユーザ/グループツリーのルートサフィックス (例 : o=sesta.com, o=isp)
- DOMAIN NAME = 追加するドメインの名前
|
LDIF の例 : ドメイン管理者グループを作成する
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dn: cn=Domain Administrators,ou=groups, BASE SUFFIX
|
objectclass: top
|
objectclass: groupOfUniqueNames
|
objectclass: nsManagedDept
|
objectclass: inetMailAdministrator
|
nsmaxusers: Unlimited
|
mailadminrole: storeadmin
|
cn: Domain Administrators
|
nsnumusers: 0
|
|
-
|
LDIF の例 : Postmaster グループを作成する
|
dn: cn=Postmaster,ou=groups, BASE SUFFIX
|
objectclass: top
|
objectclass: groupOfUniqueNames
|
objectclass: inetMailGroup
|
objectclass: inetLocalMailRecipient
|
objectclass: inetMailGroupManagement
|
objectclass: nsManagedMailList
|
mail: postmaster@ DOMAIN NAME
|
mailalternateaddress: postmast@ DOMAIN NAME
|
inetmailgroupstatus: active
|
cn: Postmaster
|
nsnumusers: 0
|
|
- iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration は、複数の言語による複数の Vacation メッセージをサポートしていない (バグ ID: 534680)
- Solaris 2.6 の ja_JP.PCK ロケールにはパッチが必要である (バグ ID: 535591)
-
imadmin コマンドラインユーティリティは、106361-10 パッチがないと適切に機能しません。 これは Solaris SPARC 2.6 用の推奨パッチの 1 つで、 http://access1.sun.com/ から入手できます。
- Windows NT で、ネイティブメール配信がサポートされない (バグ ID: 539568)
-
iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration を使用する際には、Windows NT サーバをメールホストとしているユーザの配信オプションとしてネイティブを選択しないでください。 このようなユーザの唯一のメール配信オプションとしてネイティブを選択すると、メールメッセージが差出人に返送されることになります。 また、配信不能を知らせるメッセージは、数日後にならないと送信されません。 ユーザが不適切な配信メソッドを選択したためにメールを配信できないというメッセージが即時に送信されるように設定したい場合は、msginstance/imta/config/imta.cnf に以下の書き換え規則を追加してください。
native-daemon $?unix/ネイティブ配信はサーバでサポートされていません
- Solaris で、別の構成ディレクトリおよびユーザ/グループディレクトリに対してパススルー認証が必要である (バグ ID: 540074)
-
別の設定ディレクトリおよびユーザ/グループディレクトリがある場合に、imadmin user purge を実行するには、設定ディレクトリのパススルー認証がユーザ/グループディレクトリをポイントするように設定する必要があります。
-
この操作により、ユーザのメールボックスを削除するために共通ゲートウェイインターフェイス (CGI) を起動できるようになる前に、Administration Server によって実行されたサービス管理者の認証がユーザ/グループディレクトリに渡されます。
-
また、設定ディレクトリの slapd.conf ファイルに以下の行 (1 行) を追加する必要があります。
-
plugin preoperation on "Pass Through Authentication"" SERVER_ROOT /lib/passthru-plugin.so" passthruauth_init"ldap://ugldap.varrius.com/ SEARCH_BASE "
-
SEARCH_BASE には、ユーザ/グループディレクトリ内の OSI サフィックスである o=varrius.com または o=internet を指定できます。ただし、設定ディレクトリ内にも検索ベースが存在する場合は、設定ディレクトリ内には存在しない、より絞り込んだ検索ベース (例 : dc=iplanet, dc=com, o=internet) を指定する必要があります。設定ディレクトリ内に存在するサフィックス (検索ベース) を使用することはできません。
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パススルー認証プラグインの使用方法については、 http://docs.iplanet.com/docs/manuals/directory/41/technote/passthru.htm (英語) を参照してください。
- Delegated Administrator for Messaging and Collaboration の GUI を使用している場合、最上位の管理者しかファミリーグループからユーザを削除できない (バグ ID: 540590)
-
サービス、ドメイン、またはファミリーグループの管理者は、コマンドラインインターフェイスで imadmin family-member remove コマンドを使用することによって、ファミリーグループからユーザを削除できます。
- iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration の Web インターフェイスを使用して共通名 (cn) および cn:lang-xx 属性を変更できない (バグ ID: 534680)
-
iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration では cn および cn:lang-xx 属性を作成できますが、これらの属性を変更するためのインターフェイスはありません。 属性を変更するには、imadmin user modify で -A オプションを使用します。
- サブドメインがすでに存在する場合、ドメインを作成できない (バグ ID: 541332)
-
ホストドメインとして作成されたサブドメインがすでに存在する場合に、Messaging Server の準備ツール (iPlanet Delegated Administrator GUI および imadmin コマンド) でホストドメインを作成できません。たとえば、sales.sesta.com を最初に作成した場合、あとからホストドメインとして sesta.com を作成することはできません。
-
sesta.com をホストドメインとして定義するには、追加のオブジェクトクラスを使って sesta.com の既存エントリをオーバーレイする方法を決定します。手順については、iPlanet Messaging Server の『プロビジョニングガイド』を参照してください。 さらに、sesta.com ドメインに対して、必要な ACI をすべて含む組織コンテナを作成し (『プロビジョニングガイド』の付録 A を参照)、ドメイン管理者グループを作成する必要があります。
- Delegated Administrator for Messaging and Collaboration GUI の [メール フィルタ] タブのオプション [宛先] は、正しくは [宛先または Cc] である (バグ ID: 543067)
- iDA の「タイムアウト/無効なセッション」アクションにより、日本語ではなく英語の「タイムアウト/無効なセッション」通知ページが返されることがある (バグ ID: 542108)
- メールフィルタテンプレートの文字列の一部がまだローカライズされていない (バグ ID: 530870, 547671)
- IE 5.x を使用している場合、ユーザの編集時にメール配信オプションの値の一部が正しく保存されないことがある
-
この問題がメール配信オプションで発生した場合は、Netscape を使って値を正しく保存できます。
- iDA の言語設定プルダウンメニューがデフォルトで英語になっている (日本語に設定されていない)
-
これが iDA のデフォルトの設定動作であることを、ユーザに知らせてください。
iPlanet Messenger Express
iPlanet Messenger Express に関して判明している問題は以下のとおりです。
- ブラウザでは使用していない文字セットが含まれる HTML 添付ファイルを受信した場合、そのファイルが適切に表示されない (バグ ID: 348442、355772)
-
この問題は、特に日本語で発生する傾向があります。添付ファイルを適切に表示するには、新しいウィンドウを使用します。
- Messenger Express と Netscape Navigator 4.x を併用している場合、ウィンドウのサイズを変更するとセッションが Inbox メッセージのリストに戻る (バグ ID: 401749)
- 個人用アドレス帳 (PAB) が、待ち時間関連の問題のため、レプリケートされた LDAP サーバと連動しない (バグ ID: 523005)
-
この問題に対処するには、PAB が LDAP マスターをポイントするようにします。
- Solaris で Netscape Communicator ブラウザを使用している場合、日本語 EUC ロケールに関連した問題が生じる (バグ ID: 531122、531286)
-
Solaris で Netscape Communicator 4.x ブラウザを使用している場合、日本語 EUC ロケールでメッセージの vcard が文字化けします。
-
また、Solaris で Netscape Communicator 4.x ブラウザを使用している場合、日本語のファイル名を持つファイルを添付することはできません。
- Messenger Express と Internet Explorer を併用する場合、Internet Explorer E 5.5 SP1 を使用しなければならない (バグ ID: 533271)
-
Internet Explorer 5.5 を使用している場合は、ログイン画面の表示後に Messenger Express が停止することがあります。 このような問題が発生した場合は、Internet Explorer 5.5 Service Pack 1 (SP1) を使用してください。
- 優先言語の設定を変更しても、その変更がすぐに反映されない (バグ ID: 534841)
-
変更が反映されるまでに、15 分以上かかることがあります。
- Netscape Communicator でギリシャ語の Messenger Express を使用すると、さまざまな問題が発生する (バグ ID: 538064)
-
javascript ダイアログまたは IMAP フォルダに関連して、誤作動が発生することがあります。このような場合は、別のブラウザを使用することをお勧めします。
- Internet Explorer 5.0 を使用している場合、大きなメッセージが [送信済み] フォルダに移されると、そのメッセージの内容が一部失われる (バグ ID: 541409)
-
メモリが少なく速度が遅いマシンで 5.5 SP1 より前のバージョンの Internet Explorer を使用している場合、サイズの大きいメッセージの一部が失われます。これは適時性に関連する問題です。 Internet Explorer 5.5 SP1 を使用することをお勧めします。
- 添付ファイル付きのメールを Web メールで送信したときに、その添付ファイルの名前に親ディレクトリの場所が含まれることがある (バグ ID: 546228)
- 保存した下書きを同じセッションで取り込むと、Javascript エラーが発生することがある。その場合、ユーザはファイルを開くことができない - IE 5.x のみ (バグ ID: 557602)
-
この問題が発生した場合、Web メールのユーザは再ログインする必要があります。そうすれば、保存した下書きを表示または編集することができます。 Netscape には影響しません。
- 新規の個人用アドレス帳エントリを作成しているときにグループオプションを選択すると、Javascript エラーが返されることがある - IE 5.x のみ (バグ ID: 557615)
-
この問題は、IE ユーザーが新規エントリのウィンドウでグループオプションを複数回切り替えたときにだけ発生します。 Netscape には影響しません。
マニュアルの変更点
この節では、iPlanet Messaging Server 5.1 関連のマニュアルに含まれている誤りや変更について説明します。
Delegated Administrator for Messaging and Collaboration リファレンスマニュアル
この項では、iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration ドキュメントに含まれている誤りや変更について説明します。
- Vacation 規則および自動返信規則に関するページとオンラインヘルプの内容が一致していない (バグ ID: 535687)
-
これらのページに対応するオンラインヘルプには、[Vacation 開始時刻] および [Vacation 終了時刻] フィールドについての説明が記載されていますが、インターフェイスにこれらのフィールドは表示されません。 オンラインヘルプの説明は無視してください。[Vacation 開始時刻] および [Vacation 終了時刻] フィールドに関する情報は正確です。
- Directory Server プラグインの設定 (バグ ID: 548147)
-
第 2 章の「ステップ 2」にある「Directory Server プラグインを構成するには」の手順 2b には誤記があります。 「カウンタプラグインを含めるには、以下の操作のどちらかを実行します」という旨の説明がありますが、これは「カウンタプラグインを含めるには、以下の操作の両方を実行します」の間違いです。
インストールガイド (UNIX 版)
- アップグレードに関する説明の手順 1 が明確でない (バグ ID: 545654)
-
iPlanet Messaging Server 5.1 インストールガイド (UNIX 版) の付録 D に記載されているアップグレード手順 1 は、正しくは以下のとおりです。
-
1. アップグレードを実行する前に、Messaging Server のインスタンスをすべてシャットダウンします。 ただし、Directory Server はシャットダウンしないでください。ここで Directory Server をシャットダウンすると、アップグレードプロセスが失敗します。
Messenger Express カスタマイズガイド
この項では、iPlanet Messenger Express の『カスタマイズガイド』に含まれている誤りや変更について説明します。
- ユーザのデフォルト LDAP 属性のカスタマイズ (バグ ID: 394441)
-
このガイドには、以下の情報が不足しています。
-
Messenger Express サーバは、セッションを開始するときにユーザの LDAP 属性のデフォルトセットをロードします。 ロードされる属性は以下のとおりです。
-
cn、givenName、mail、mailAlternateAddress、mailAutoReplyMode、mailAutoReplySubject、mailAutoReplyText、mailAutoReplyTextInternal、mailAutoReplyTimeout、mailDeliveryOption、mailForwardingAddress、mailQuota、mailMsgQuota、preferredLanguage、sn、uid、vacationEndDate、vacationStartDate
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また、その他のカスタマイズされた LDAP 属性をサーバから取得したい場合もあります。 たとえば、ISP に、すべてのユーザに割り当てられている myuserclass というカスタム LDAP 属性があるとします。この属性は Messenger Express などのサービスにアクセスする異なるタイプのユーザを示すことができます。この属性の値には regular と vip があります。ユーザが Messenger Express にログインすると、ユーザのタイプ (つまり myuserclass LDAP 属性の値) に基づいて、それぞれ異なる広告タイプが表示されます (Messenger Express は、バナー広告を表示するようにカスタマイズされている)。 カスタマイズされたクライアントから myuserclass LDAP 属性にアクセスできる場合は、ユーザのタイプが判別され、そのタイプに応じてバナー広告が表示されます。
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カスタマイズされた LDAP 属性をサーバから取得するには、configutil を使用して
service.http.extrauserldapattrs 設定パラメータを変更します。 属性はデフォルトで読み取り専用に設定されています。 顧客が Web メールコードを使用して属性を変更できるようにするには、その属性にサフィックス w を追加して読み書き可能にする必要があります。
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たとえば、顧客がユーザのクラスに基づいてバナー広告を表示したい場合で、クライアントプログラムでユーザがホームページへのリンクを編集できる場合、コマンドは次のようになります。
configutil -l -o service.http.extrauserldapattrs -v myuserclass,homepage:w
- 「コード例 3-12 アドレスウィンドウのテキストを変更した場合」に示されているコード例が機能しない (バグ ID: 546273)
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このコード例が機能しないのは、in18n.js 内の i18n_ldap_controls() 関数からエントリを取ることができないためです。 この問題に対処するには、instanceroot/html/lang_code/lookup_fs.html ファイル内のサーバ名を適切なディレクトリサーバ名に変更します。 この名前は、s_SearchCtrl 関数内で定義されています。
移行ガイド
この項では、iPlanet Messaging Server の『移行ガイド』に含まれている誤りや変更について説明します。
- mgrpAllowedBroadcaster : グループ値を使用できない (バグ ID: 396008)
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(バグ ID:396008 の詳細については、iPlanet Messaging Server の『プロビジョニングガイド』に対する変更点の項を参照してください。)
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第 1 章の「Netscape Messaging Server 4.x のサポート中止/変更/移行」の「グループ属性 mgrpAllowedBroadcaster では、グループも有効な値として扱わない」という項目の内容は、すべて無効です。 また、第 1 章の「SIMS 4.0 のサポート中止/変更/移行」の「メーリングリストへのアクセスの許可またはブロック」という項目の内容は、正しくは以下のとおりです。
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mgrpAllowedBroadcaster または mgrpDisallowedBroadcaster を静的グループのアドレスに設定することは可能ですが、入れ子のグループ (グループ内に含まれるグループ) はサポートされていません。 特定の送信者に対しては、これらの属性を、特定の許可された送信者のアドレスに設定するか、または動的グループとして指定します (URL 条件使用による LDAP 検索)。
- メーリングリストに権限を持った差出人を設定する (バグ ID: 523118)
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第 1 章の「Netscape Messaging Server 4.x のサポート中止/変更/移行」には、権限を持った差出人に関する次の記述が不足しています。
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権限を持った差出人を設定するには、LDAP 内の mgrpAllowedBroadcaster 属性に差出人を設定します。この設定によって、その他のユーザがメーリングリストにメッセージを送信できなくなります。 たとえば、mike を権限を持った差出人として設定すると、mike だけがそのメーリングリストにメッセージを送信できることになります。
- Sun Internet Mail Server 上のスキーマファイルの検索とマルチスキーマサポートの有効化 (バグ ID: 540978)
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付録 B の「複数スキーマのサポート」では、マージされた 2 つのスキーマファイル merged.oc.conf および merged.at.conf の場所が CDRoot/solaris/migrate/schema であると記されていますが、これは正確ではありません。
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これらのファイルの場所は、OS によって異なります。正しくは、以下のとおりです。
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HP-UX : CDRoot/HPUX/ims/msg/msg.zip
Windows NT : CDRoot/ntx86/ims/msg/msg.zip
Solaris : CDRoot/Solaris/ims/msg/msg.zip
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さらに、同じ節の「SIMS でのマルチスキーマサポートの使用」という項にある手順 3 の最後の文は、「merged.oc.conf は、最初にインストールする必要があるので注意してください」となっていますが、正しくは「merged.at.conf を最初にインストールする必要があることに注意してください」です。
- インストール時に自動的に有効になる機能について、不要な説明が記載されている (バグ ID なし)
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付録 B の「iPlanet Messaging Server での既存のディレクトリ情報ツリーの使用」の「単一ドメインの Netscape Messaging Server ネームスペースから iPlanet Messaging Server ネームスペースへのマッピング」という節に、以下のような文章があります。
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このネームスペース構成では、Delegated Administrator およびホストドメインがサポートされます。 Delegated Administrator 機能を追加するには、imsdaaci コマンド (移行ツールキットに同梱) を実行します。 これにより、必要な ACI でDelegated Administrator Service Administrator Group および Delegated Administrator Domain Administrator Group を作成するときに使用できる LDIF ファイルが生成されます。
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<ServerRoot>/bin/msg/migrate/bin/imsdaaci
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ldapmodify を使用して、LDIF ファイルを DIT に追加します。 ACI の例外については、『iPlanet Messaging Server プロビジョニングガイド』を参照してください。
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上記の機能はインストール時に生成されるものであり、特別な操作を実行する必要はありません。したがって、この部分は無視してください。
プロビジョニングガイド
この項では、iPlanet Messaging Server の『プロビジョニングガイド』に含まれている誤りや変更について説明します。
- メーリングリストで入れ子のグループを使用する際の制限 (バグ ID: 396008)
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(バグ ID: 396008 の詳細については、iPlanet Messaging Server の『移行ガイド』に対する変更点の項を参照してください。)
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第 5 章の「メーリングリストの投稿制限の作成」に、以下のような箇条書きがあります。
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mgrpDisallowedBroadcaster は、リストへのメッセージの送信を許可されていないアドレスを指定します。 送信者のアドレスは、この属性で指定したアドレスと比較されます。 一致するアドレスがある場合は、メッセージが拒否されます。
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この箇条書きの下に、以下の文章を追加してください。
メモ |
mgrpAllowedBroadcaster または mgrpDisallowedBroadcaster を静的グループのアドレスに設定することは可能ですが、入れ子のグループ (グループ内に含まれるグループ) はサポートされていません。 特定の送信者に対しては、これらの属性を、特定の許可された送信者のアドレスに設定するか、または動的グループとして指定します (URL 条件使用による LDAP 検索)。
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- iPlanet Messaging Server 5.2 より前のバージョンには実装されていない機能 (バグ ID なし)
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第 2 章の「ドメインタスク」の「ドメインのようこそメッセージの設定」という項は、iPlanet Messaging Server 5.1 には搭載されていない機能の説明です。この機能は 5.2 で使用できるようになります。
リファレンスマニュアル
- 有効でなくなったオプションが表に含まれている (バグ ID: 546343)
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第 5 章の「テイラーファイル」に記載の表 5.19 にはテイラーファイルのオプションがまとめられていますが、この中の IMTA_LDAP_SERVER オプションは現在使用できません。このオプションに関する記述は無効です。
Schema Reference Manual
- mailSMTPSubmitChannel に関する情報が不完全 (バグ ID: 539409)
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iPlanet Messaging Server の『Schema Reference Manual』の第 2 章「iPlanet Messaging Server 5.0 Server Attributes」では、mailSMTPSubmitChannel が正しく定義されていません。
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定義部分の 2 つ目の文は、現在以下のようになっています。
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When defined, this attribute tells the MTA that if SMTP is successful, consider the channel named by this attribute to be the effective submission channel. (訳:この属性が定義されていると、SMTP が正常に終了した場合に、MTA がこの属性によって指定されているチャネルを有効な送信チャネルとして認識します。)
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正しくは、以下のとおりです。
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When defined, this attribute tells the MTA that if SMTP AUTH is successful (that is, if this is an authenticated SMTP session as per RFC 2554), consider the channel named by this attribute to be the effective submission channel. (訳:この属性が定義されていると、SMTP AUTH が正常に終了した場合、つまり、セッションが RFC 2554 に準拠する認証済み SMTP セッションである場合に、MTA がこの属性によって指定されているチャネルを有効な送信チャネルとして認識します。)
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また、この属性の例として mailSMTPSubmitChannel:
tcp_guaranteed が挙げられています。 この例は誤りではありませんが、より頻繁に使用されるのは mailSMTPSubmitChannel: tcp_tas です。
お問い合わせ先
iPlanet Messaging Server の使用にあたって問題が生じた場合は、以下の方法で iPlanet カスタマサポートにお問い合わせください。
できるだけ速やかに問題に対処するため、お問い合わせの際には以下の情報をご用意ください。
- 問題の詳細な内容 (発生状況や業務への影響を含む)
- マシンのタイプ、OS のバージョン、および製品のバージョン (問題に関連している可能性のあるパッチやその他のソフトウェアを含む)
- 問題を再現するための詳細な手順
- エラーログおよびコアダンプ時のコア (core) ファイル
- imsimta version コマンドの出力
その他の情報について
以下の各リンクから、iPlanet に関する各種の情報を入手できます。
iPlanet Messaging Server の使用は、付属のライセンス契約の諸条件に基づいて許可されます。 Copyright (c) 2001 Sun Microsystems, Inc. 既存著作権の一部 : Copyright (c) 2001 Netscape Communications Corp. All rights reserved. Sun、Sun Microsystems、Sun のロゴマーク、Java、iPlanet、およびその他の Sun、Java、iPlanet を基盤とする商標およびロゴは、米国およびその他の国における Sun Microsystems, Inc. の商標もしくは登録商標です。 Netscape と Netscape の N のロゴは、米国およびその他の国における Netscape Communications Corporation の登録商標です。その他の Netscape のロゴ、製品名、およびサービス名も Netscape Communications Corporation の米国における商標であり、その他の国においても登録されている可能性があります。
最終更新日 : 2001 年 6 月 29 日