Solaris[tm] オペレーティングシステム用 Mozilla[tm] 1.2.1 リリースノート


このページでは、Solaris オペレーティングシステム用 Mozilla 1.2.1 のリリースノートを提供します。  このページの内容は次のとおりです。

内容

インストール時の注意事項

実行時の問題

国際化の問題

機能上の問題

最新情報

マニュアル

パッチリスト

1. インストール時の注意事項

インストールの手順については、http://www.sun.com/software/solaris/mozilla、または Solaris 用 Mozilla 1.2.1 パッケージに含まれる README ファイルを参照してください。 


インストールについての主な注意点

* Solaris SVR4 用 Mozilla 1.2.1 パッケージをインストールするには、160 M バイトのディスク容量が必要です。
* /usr/sfw/lib/mozilla1.2.1 ディレクトリは、SVR4 パッケージのインストール用のデフォルトディレクトリです。
* Solaris SVR4 用 Mozilla 1.2.1 パッケージは、root ユーザーとしてインストールする必要があります。
* Java 2 Standard Edition 1.4.1 (J2SE) の使用が強く推奨されています。
* GTK2 ライブラリまたは GNOME 2 デスクトップ (GTK2 ライブラリを含む) がインストールされている必要があります。

以前のバージョンの J2SE を使用する場合、互換性の問題が発生する場合があります。以前のリリースとの Java プラットフォームの互換性の詳細については、次の URL を参照してください。
http://java.sun.com/j2se/1.4.1/compatibility.html

checkpatches スクリプト

Solaris 用 Mozilla 1.2.1 のインストール処理では、最初に checkpatches.sh スクリプトが実行され、必要なパッチがすべてインストールされているかどうかが確認されます。いずれかのパッチが存在しない場合、スクリプトにより存在しないパッチのリストが生成され、インストール処理を続行するか中止するか、質問が表示されます。次の手順を実行する必要があります。

1. インストール処理を中止します。
2. ダウンロードページから必要なパッチをダウンロードします。
3. 不足しているパッチごとに、patchadd コマンドを実行します。インストール済みのパッチよりも古いパッチをインストールしようとすると、そのことを通知するメッセージが表示されます。その場合は、そのパッチをインストールする必要はありません。
4. 必要なパッチのインストールがすべて完了したら、Solaris 用 Mozilla 1.2.1 のインストール処理を再開できます。

Solaris 用 Mozilla 1.2.1 のアンインストール

Solaris 用 Mozilla 1.2.1 をアンインストールするには、次の手順を実行します。
注: オプションパッケージは、別個に削除する必要があります。

SVR4 パッケージを使用してインストールした Solaris 用 Mozilla 1.2.1 は、SVR4 パッケージを使用して Mozilla の新バージョンをインストールすると、自動的にアンインストールされます。または、pkgrm コマンドを使用して削除できます。


Webstart を使用して Solaris 用 Mozilla 1.2.1 をインストールした場合、次のコマンドを実行します。
% cd <installation directory name>
% ./uninstaller


2. 実行時の問題

デバッグメッセージ

デバッグメッセージを生成しておくと、アプリケーションがクラッシュしたときの障害追跡に役立ちます。

対処方法:

アプリケーションがクラッシュした場合、端末ウィンドウに次のコマンドを入力して、Solaris 用 Mozilla 1.2.1 を再起動します。


% smozilla -debug

端末ウィンドウに、Solaris 用 Mozilla 1.2.1 が起動したことを示すデバッグメッセージが表示されます。これらのメッセージには、重要な情報が含まれています。

Java[tm] Plug-in のプロキシ設定

Java Plug-in でプロキシを設定して、Solaris 用 Mozilla 1.2.1 のブラウザ設定を使用すると、ブラウザの手動プロキシ設定が常に使用されます。ブラウザでインターネットへの直接接続を設定すると、Java Plug-in ではブラウザの手動プロキシ設定が使用されます。これらのプロキシ設定は、アプレットを含むページだけに関係します。

対処方法:

この問題を回避するには、ブラウザ設定を使用しないように、Java Plug-in プロキシ設定のチェックをオフにします。
次の各手順を実行します。
1. 次のディレクトリに移動します。
% cd <installation directory>/java/bin
2. 次のコマンドを実行します。
% ./ControlPanel
3. 「プロキシ」タブをクリックします。
4. 「ブラウザの設定を使用」のチェックを外します。
5. 「適用」をクリックします。
6. ウィンドウを閉じます。

Plug-in のフォーカスに関係した問題

Soalris 用 Mozilla 1.2.1 でプラグインを含むページを表示する際、プラグインのフォーカスに関連した問題のために、Mozilla がクラッシュするか、キーボードイベントを取得できない場合があります。
たとえば、Java コンポーネントの「選択」項目をドラッグすると、Mozilla がクラッシュすることがあります。
また、Java テキストフィールドまたは領域に文字を入力できなくなります。

詳細は、バグ ID 4802104、4805571、4806234 を参照してください。
この問題については現在処理中であり、近日中に解決される予定です。

Ctl の問題

Solaris 用 Mozilla 1.2.1 は、ctl (Complex Script サポート) をサポートしません。
次に、この問題の再現方法を示します。
1. メールニュースを開き、HTML 形式のメールを作成します。
2. Enter キーを押さずに文章を入力し、行が自動的に折り返されるようにします。
3. 左矢印キーを押します。

キャレットが前に戻る動作が期待されますが、 実際には、予期しない場所 (最初の行の 5 文字目の後ろなど) にキャレットが移動します。

詳細は、バグ ID 4801416 を参照してください。このバグは、修正処理中です。

Mozilla の CDE フォントへの切り替え

1. ユーザー設定を自分の ~/.mozilla/default/prefs.js ファイルに格納します。

user_pref("font.name.monospace.x-western", "b&h-lucida sans 8859-1");
user_pref("font.name.sans-serif.x-western", "b&h-lucida 8859-1");
user_pref("font.name.serif.x-western", "b&h-lucida 8859-1");

これらの設定は、<installed-directory>/defaults/pref/unix.js ファイルでも指定できます。

pref("font.name.monospace.x-western", "b&h-lucida sans 8859-1");
pref("font.name.sans-serif.x-western", "b&h-lucida 8859-1");
pref("font.name.serif.x-western", "b&h-lucida 8859-1");

ここでは、dt- スタイルを指定することをお勧めします。

2. global.css を変更して、<installed-directory>/chrome/skin/modern/global/global.css のフォントファミリに sans-serif を指定します。

window
{
...
font family : sans-serif;
...
}

フォントが小さすぎる場合、次のようにフォントサイズを追加します。

font size : 14px;

この問題はすでにバグ ID 5236 として bugzilla に報告されています。

3. css ファイルを編集して、次のファイルのフォントファミリに「inherit」を指定します。

skin/modern/global/menulist.css: font family: geneva, arial;
skin/modern/global/tabcontrol.css: font family:charcoal, ms sans serif;
skin/modern/communicator/button.css: font:11px arial;
skin/modern/communicator/button.css: font family:Arial, sans-serif;
skin/modern/aim/findAFriendWizard.css: font family:serif;
skin/modern/aim/findAFriendWizard.css: font family:serif;
skin/modern/global/button.css: font family:charcoal, ms sans serif;

グラフィックス性能を向上させるためのヒント

Solaris 用 Mozilla 1.2.1 では、グラフィックスの操作に Solaris の GTK2 グラフィックスライブラリが使用されます。このライブラリは共有メモリーの大きな領域を使用します。次の行を /etc/system ファイルに追加すると、グラフィックス性能を向上させることができます。



set shmsys:shminfo_shmmax = 0x2000000
set shmsys:shminfo_shmmni = 0x1000
set shmsys:shminfo_shmseg = 0x100

注: /etc/system ファイルを編集するには、マシンへの root アクセス権が必要です。
この変更を行った後、マシンをリブートする必要があります。


プロファイルの互換性

以前のバージョンの Netscape または Mozilla を使用していた場合、非互換性による問題が生じる可能性があります。Mozilla 1.2.1 を最初に起動する前に、既存の $HOME/.mozilla ディレクトリの名前を変更しておくことをお勧めします (例: % mv $HOME/.mozilla $HOME/.mozilla-old)。

Mozilla 1.2.1 のプロファイルを、Sun がサポートしない他の Web ブラウザ (特に Mozilla.org コミュニティが提供する開発中のビルド) と共有しないようにしてください。Sun がサポートしない Web ブラウザとプロファイルを共有すると、プロファイルが変更されたり破損したりする可能性があります。

インストールや移行、日々の使用で Mozilla のプロファイルが損傷を受けたり破損したりする原因には、Desktop の不正な終了、Mozilla のクラッシュ、Sun がサポートしない他の Web ブラウザ (特に Mozilla.org コミュニティが提供する開発中のビルド) とのプロファイルの共有など、さまざまなものがあります。

mozilla プロファイルが破損した場合に、重要な情報の大半を復元するための手順を次に示します。

1: Mozilla を完全に終了して、mozilla プロファイルのバックアップを作成します。
cp -r ~/.mozilla ~/.mozilla.bak

2: 次のファイルを削除します。

localstore.rdf: ~/.mozilla/(AccountName)/*.slt/localstore.rdf
XUL.mfasl: ~/.mozilla/(AccountName)/*.slt/XUL.mfasl
appreg: ~/.mozilla/appreg

3: Mozilla を再起動します。
Mozilla がスムーズに起動した場合は、次のステップに進みます。
起動で問題が発生した場合は、prefs.js を削除して再起動してみます。

prefs.js ~/.mozilla/(AccountName)/*.slt/prefs.js

これで Mozilla がスムーズに起動した場合は、次のステップに進みます。
起動で問題が発生した場合は、mozilla プロファイルの tarball を作成します。

tar zcvf mozilla-profile.tar.gz ~/.mozilla.bak

次に、tarball を添付して、バグを mozilla-feedback@sun.com に報告してください。


4: 削除した結果、およびすべてのアカウントを元に戻す方法を次に示します。

I. localstore.rdf:
起動時に localstore.rdf が存在しない場合、デフォルトの localstore.rdf が作成されます。この段階では、ブラウザのさまざまな表示設定が、いくらか奇妙なものになっています。メールニュースで表示する列の設定も失われているため、表示しない列の選択を解除する必要があります。

ブラウザの表示をリセットするには、 Mozilla を起動して、「ファイル」メニューの「設定」を選択します。「Navigator」の下で、インタフェースに追加可能なすべてのボタンを選択して「OK」をクリックします。
次に、設定をもう一度開きます。表示しない項目の選択をすべて解除して、「OK」をクリックします。

II. XUL.mfasl:
XUL.mfasl を削除しても、問題は発生しません。これは、XUL の「高速ローダ」です。このファイルが存在しない場合、次回の起動時に再作成されます。

III. appreg:
appreg の削除後の操作は、多少複雑です。削除後の初回起動時に、Mozilla はこれまで使用していたプロファイルを検出できなくなります。ただし、次の手順を実行すれば、元に戻すことができます。
- Mozilla を起動します。
smozilla -ProfileManager
- 表示されたウインドウで、「プロファイルを作成...」をクリックします。
- ウィンドウがポップアップしたら「次へ」ボタンをクリックします。
- 「新しいプロファイル名を入力してください」に、以前のプロファイルディレクトリ (~/.mozilla の直下) を正確に追加します。これは、「デフォルトプロファイル」と呼ばれます。
- 次に、「終了」ボタンをクリックしてから、「Mozilla を起動」ボタンをクリックします。
- 複数のユーザーアカウントを保持する場合は、すべてのユーザーアカウントを再作成してから、「Mozilla を起動」をクリックします。

IV. prefs.js
localstore.rdf と同様、prefs.js は、ブラウザやメールなど、ユーザーがカスタマイズした Mozilla の設定を保持します。prefs.js が存在しない場合、「設定」ダイアログで再設定を行う必要があります。


3. 国際化の問題

このバージョンの Mozilla は、アラビア語やヘブライ語など、Bidi (双方向) を必要とするスクリプトをサポートしません。

入力について

UTF-8 ロケールにおいて、新しいウィンドウを開いたり、Mozilla 内でフォーカスを移動するのが非常に遅い (Solaris 10 で解決済み) (バグ ID: 4643078)

これは、Solaris のバグであり、Mozilla のバグではありません。この問題は、Solaris 10 で解決されます。
UTF-8 ロケールの複数入力モードでは、フォーカスを移動したり、新しいウィンドウを開いたりするのが非常に遅くなります。

対処方法: 可能であれば、複数入力モードを使用しません。

印刷について

iso-8859-1 以外の文字で印刷が機能しない
iso-8859-1 以外の文字では、印刷は機能しません。iso-8859-1 以外の文字はすべて四角形として印刷されます。
(バグ ID: 4474533)
対処方法: Xprint 印刷を試します。

Solaris 用 Mozilla 1.2.1 での Xprint の使用方法
Xprt サーバーをユーザーのホスト上で起動します。ロケールの設定によっては、追加のフォントパスを設定する必要があります。
Xprt については Xprt(1) のマニュアルページを参照してください。
% /usr/openwin/bin/Xprt :1
XPSERVERLIST 環境変数を設定します。
% setenv XPSERVERLIST :1
Mozilla を起動します。
% smozilla

印刷ダイアログボックスの「印刷コマンド:」テキストフィールドにユーザーのプリンタ名を入力して、 「印刷」ボタンをクリックします。


表示について

中国語文字の表示に関する問題

中国語文字の表示にいくつかのバグがあります。次に示すコードは表示されないか、「?」と表示されます。


zh_HK.BIG5HK ロケール: 0xF9DD - 0xF9FE 空白文字として表示。
(バグ ID: 4637808、http://bugzilla.mozilla.org/show_bug.cgi?id=125412 も参照)
zh_TW ロケール: 0xC2A1 - 0xC2C1 (バグ ID: 4637806)
zh_TW.BIG5 ロケール: 0xA3C0 - 0xA3E0 (バグ ID: 4637805)
0xA27E - 0xA2A7 (バグ ID: 4637804、http://bugzilla.mozilla.org/show_bug.cgi?id=125406 を参照)


4. 機能上の問題

ローミング

ローミングは、Netscape 4.x には含まれていましたが、Netscape 6/7 および Mozilla 製品群には含まれません。Mozilla と Netscape 4.x は元となるコード ベースが異なりますが、プロジェクトチームは、Mozilla コードベースでローミングを再実装する計画を立てています。

(http://bugzilla.mozilla.org/show_bug.cgi?id=17048 を参照してください)

AIM

Netscape 7 には、AOL の Instant Messaging (AIM) が含まれていますが、 Mozilla には、AIM がバンドルされていません。


5. 最新情報

Solaris [tm] オペレーティングシステム用 Mozilla 1.2.1 の最新の問題と情報については、次の URL を参照してください。
http://www.sun.com/software/solaris/mozilla/

6. マニュアル

マニュアルについては、次の URL を参照してください。

Solaris [tm] オペレーティングシステム用 Mozilla 1.2.1 リリースノート:
(http://docs.sun.com/db/doc/817-2603-10)

Frequently Asked Questions (FAQ) for Mozilla 1.2.1  for Solaris [tm] Operating System Release Notes::
(http://wwws.sun.com/software/solaris/mozilla/faq.html)

新しいマニュアルページ
Solaris [tm] オペレーティングシステム用 Mozilla 1.2.1 の新しいマニュアルが、設定ディレクトリに格納されています。コマンド「smozilla」の詳細を確認するには、次のコマンドを使用してください。

man -M $(setupdirectory) smozilla

7. パッチリスト

Java 2 SDK, Standard Edition,v1.4.1 に対し、次のパッチを適用することが推奨されています。(http://sunsolve.sun.com/pub-cgi/show.pl?target=patches/J2SE を参照してください。)

これらのパッチは、Solaris 用 Mozilla 1.2.1 をダウンロードしたページから入手できます。