登録語自動反映モジュールを起動する前に、udmergerc ファイルの設定をすませておく必要があります。
ファイル :
/etc/lib/locale/ja/wnn/udmergerc |
udmergerc は、次のような書式で作成します。
<キーワード> <設定値 (パス名)> <- udmergerc ファイルは <キーワード> <設定値 (ファイル名)> 必ずこの順序で記述します。 <キーワード> <設定値 (数字)> ・ ・ ・ ・ |
キーワードと設定値は「空白文字」または「タブ文字」で区切ります。
udmergercファイルで使用できるキーワードは、uddir、mergedic、usernum の 3 つです。一組の uddir-mergedic-usernum の設定で、 1 ユーザーグループにおける辞書のマージ環境を指定することができます。
udmergercファイルで使用できるキーワードの解説を表 3–5に示します
表 3–5 udmergerc のキーワード一覧
キーワード |
設定内容 |
---|---|
マージ元辞書となるユーザー辞書を指定する。 ユーザー辞書が存在するディレクトリパス名を入力する。 複数のユーザー辞書を指定する場合は、「,」 で区切る。 すべてのユーザー辞書に対応する場合は、 /usr/lib/locale/ja/wnn/ja/dic/usr を指定する |
|
uddir<ユーザー辞書が存在するディレクトリパス名> |
|
マージ先辞書名を指定。ファイル名を指定する |
|
mergedic<マージ先辞書ファイル名> |
|
指定した数以上のユーザーが同一の単語を登録している場合、その単語をマージする。 allを指定すると、上記の uddirで指定された全ユーザー辞書で単語登録が行われた場合にマージが実行される |
|
usernum <ユーザー数> (/all) |
登録語自動反映機能で処理できるユーザー辞書数は、1024 個までです。
次に例を示します。
udmergerc ファイルでは @LIBDIR という記述はすべて /usr/lib/locale/ja/wnn/に展開されます。
複数グループのマージ辞書を作成する場合には、3 つのキーワードをまとめて複数個指定します。
uddir @LIBDIR/ja/dic/usr/A,@LIBDIR/ja/dic/usr/B mergedic @LIBDIR/ja/udmerge/udmerge1.dic usernum 2 uddir @LIBDIR/ja/dic/usr/C,@LIBDIR/ja/dic/usr/D @LIBDIR/ja/dic/usr/E,@LIBDIR/ja/dic/usr/F mergedic @LIBDIR/ja/dic/udmerge/udmerge2.dic usernum 4 |
登録されているすべてのユーザーが同じ単語を登録した場合、辞書マージを行います。
uddir @LIBDIR/ja/dic/usr mergedic @LIBDIR/ja/dic/udmerge/udmerge.dic usernum all |