Sun N1 System Manager 1.3 検出および管理マニュアル

MIB の監視

N1 System Manager には、管理情報ベース (MIB) が 2 つ付属します。これらの MIB は、他社製監視ツールで N1 System Manager から SNMP を使用してデータを取得するための、データ構造を提供します。また、N1 System Manager によって生成された SNMP 通知の構文解析に、他社製監視ツールを使用するための、データ構造を提供します。MIB は /opt/sun/n1gc/etc/ にあります。したがって、これらの MIB によって N1 System Manager への照会に、任意の SNMP クライアントを使用できるようになります。また、SNMP を使用したイベントの待機も可能になります。次の 2 つの MIB が提供されています。

SUN-N1SM-INFO-MIB

この MIB は、SNMP クライアントを使用して N1 System Manager を照会することによって、N1 System Manager から取得できる情報を記述します。

SUN-N1SM-TRAP-MIB

この MIB は、SNMP トラップを受け取ることができる N1 System Manager に関連するすべてのイベントを記述します。

これらの MIB は読み取り専用です。MIB には各オブジェクトの詳細な説明が提供されていますが、これらを使用するには、SNMP の詳細な知識が必要です。監視システムへの、トラップ受信を開始する設定方法は、使用している監視システムの性質によって異なります。

MIB はハードウエアに依存しません。


例 6–11 SNMP トラップの受信

この例は、単純な UNIX トラップリスナーである snmptrapd コマンドを使用して、N1 System Manager トラップの受信を開始する方法を示しています。


# snmptrapd -m all -M /opt/sun/n1gc/etc:/usr/share/snmp/mibs -P

この例では、snmptrapd コマンドを使用し、デフォルトポート 162 で SNMP トラップの監視を開始します。また、SNMP トラップの内容の解析に /opt/sun/n1gc/etc および /usr/share/snmp/mibs に格納された MIB を使用するよう、コマンドに指定しています。