Sun N1 System Manager 1.3 Grid Engine プロビジョニングおよび監視マニュアル

第 1 章 N1 Grid Engine のプロビジョニングと監視の概要

Grid Engine (N1GE) 向け N1 System Manager (N1SM) モジュールを使用すると、N1SM で管理しているサーバーに N1 Grid Engine ソフトウェアをプロビジョニング (インストール) でき、また N1SM を使用してグリッドのパフォーマンスを監視できます。このモジュールは、次の 2 つの部分から構成されます。

N1GE モジュールの有効化

N1GE モジュールは N1SM 1.3 に標準で付属しますが、デフォルトでは有効になっていません。モジュールを起動する前に、次の手順で有効にします。有効になっていない場合は、エラーメッセージが表示されます。

ProcedureN1GE モジュールを有効にする

始める前に

この手順では、N1SM 管理サーバーの root 権限が必要です。管理ステーションを Linux で実行しているか、Solaris マシンで実行しているかによって、ifconfig -a の出力形式が異なります。

いずれの場合も、ホスト名に関連付けられているポートの MAC アドレスを選択する必要があります。つまり、/etc/hosts でホスト名と同じ行にある IP アドレスを使用します。たとえば、/etc/hosts ファイルに 129.144.3.100 myhost という行があり、hostname コマンドを実行すると myhost と表示される場合は、IP アドレス 129.144.3.100 に関連付けられている MAC アドレスを選択する必要があります。


注 –

いずれの場合も、MAC アドレスは、大文字小文字を含めてコマンド出力のとおりに入力する必要があります。


  1. 管理サーバーで ifconfig -a コマンドを実行して正しい MAC アドレスを確認します。

    Linux の例:


    [root@hdco09 lib]# ifconfig -a
    eth0 Link encap:Ethernet HWaddr 00:09:3D:00:23:8D
    inet addr:10.0.0.109 Bcast:10.0.0.255 Mask:255.255.255.0
    UP BROADCAST RUNNING MULTICAST MTU:1500 Metric:1
    RX packets:19915156 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0
    TX packets:4652765 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0
    collisions:0 txqueuelen:1000
    RX bytes:1492354783 (1423.2 Mb) TX bytes:947655171 (903.7 Mb)
    Interrupt:25
    eth1 Link encap:Ethernet HWaddr 00:09:3D:00:25:81
    inet addr:172.20.48.109 Bcast:172.20.48.255 Mask:255.255.255.0
    UP BROADCAST RUNNING MULTICAST MTU:1500 Metric:1
    RX packets:47450642 errors:0 dropped:0 overruns:0 frame:0
    TX packets:5943396 errors:0 dropped:0 overruns:0 carrier:0
    collisions:0 txqueuelen:1000
    RX bytes:3061524439 (2919.6 Mb) TX bytes:1133911299 (1081.3 Mb)
    Interrupt:26 

    この例では、eth0 のエントリが正しいインタフェースで、00:09:3D:00:23:8D が MAC アドレスです。このアドレスがライセンスキーとして機能します。

    Solaris の例:


    # ifconfig -a
     lo0: flags=2001000849<UP,LOOPBACK,RUNNING,MULTICAST,IPv4,VIRTUAL> mtu 8232 index 1
             inet 127.0.0.1 netmask ff000000
     bge0: flags=1000843<UP,BROADCAST,RUNNING,MULTICAST,IPv4> mtu 1500 index 2
             inet 10.0.0.114 netmask ffffff00 broadcast 10.0.0.255
             ether 0:9:3d:0:66:8f
     bge1: flags=1000843<UP,BROADCAST,RUNNING,MULTICAST,IPv4> mtu 1500 index 3
             inet 10.10.4.114 netmask ffffff00 broadcast 10.10.4.255
             ether 0:9:3d:0:66:90

    この例では、bge1 のエントリが正しいインタフェースで、対応する MAC アドレスは 0:9:3d:0:66:90 です。このアドレスがライセンスキーとして機能します。

  2. 管理サーバーの CLI で、次のようなコマンドを実行します。MAC アドレスは実際のアドレスに置き換えます。

    Linux の場合:


    n1-ok> set module n1ge enabled true licensekey 00:09:3D:00:23:8D
    

    Solaris の場合:


    n1-ok> set module n1ge enabled true licensekey 0:9:3d:0:66:90
    
  3. 次のコマンドを実行して、N1GE モジュールが有効になっていることを確認します。


    n1-ok> show module all
    

    名前                           バージョン     インストール済み      有効
    Core                            1.0                 true              true
    Drivers                         1.0                 true              false
    n1ge                            1.0                 true              true
    ------------------------------------------------------------------------------

    N1GE モジュールが有効になっているべきです。

N1SM の CLI のアクセス

N1SM の CLI にアクセスするには、次の手順に従います。

ProcedureN1SM の CLI にアクセスする

N1SM の CLI は、管理サーバーの端末ウィンドウから、または N1SM の GUI の CLI 区画からアクセスします。CLI の使用方法については、 『Sun N1 System Manager 1.3 検出および管理マニュアル』「N1 System Manager のコマンド行にアクセスする」を参照してください。

    ブラウザインタフェースを使用する場合は、CLI 区画にコマンドを入力します。管理サーバーの端末ウィンドウを使用する場合は、root で次のように入力します。


    # n1sh
    

    すると、次の N1 コマンドプロンプトが表示されます。


    N1-ok>

N1GE モニターの GUI のアクセス

ここでは、N1GE のグラフィカルユーザーインタフェース (GUI) にアクセスする方法について説明します。

ProcedureN1GE モニターの GUI にアクセスする

    次の図に示す N1SM の起動ページで「N1 System Manager for Grid Engine」のリンクをクリックします。

    図 1–1 起動ページにある「N1SM for Grid Engine」のリンク

    この図は N1SM の起動ページを示します。

    Grid Engine のリンクをクリックしたときにエラーメッセージが表示された場合は、モジュールが有効になっていない可能性があります。前の節に示す手順で N1 Grid Engine モジュールを有効にしてください。