Sun N1 System Manager 1.3 Grid Engine プロビジョニングおよび監視マニュアル

N1 Grid Engine のバージョンの作成と管理

ここでは、次の作業を行うコマンドについて説明します。

N1GE のバージョンとは

N1GE のバージョンとは、OS 固有の N1GE のtar.gz ファイルと n1ge-6_0u4–common.tar.gz ファイルの組み合わせです。たとえば、Solaris、Linux、および MS-Windows 固有のサーバーごとに異なる N1GE のバージョンが必要です。次の表に、Sun Download Center (SDLC) からダウンロードできる OS 固有の N1GE のバージョンをいくつか示します。この表に示すバージョンが、N1SM でサポートされているバージョンです。ほかのオペレーティングシステムの N1GE のバージョンもあり、N1SM で使用できる場合もありますが、正式にサポートはされていません。

N1GE のプラットフォーム固有のファイル

プラットフォーム

Solaris_sparc/tar/n1ge-6_0u4-bin-solaris.tar.gz

Solaris 7、Solaris 8、Solaris 9 オペレーティングシステム用の Solaris (SPARC プラットフォーム) 32 ビットバイナリ。N1SM は Solaris 7 と Solaris 8 をサポートしていません。 

Solaris_sparc/tar/n1ge-6_0u4-bin-solaris-sparcv9.tar.gz

Solaris 7、Solaris 8、Solaris 9 オペレーティングシステム用の Solaris (SPARC プラットフォーム) 64 ビットバイナリ。N1SM は Solaris 7 と Solaris 8 をサポートしていません。 

Solaris_x86/tar/n1ge-6_0u4-bin-solaris-i586.tar.gz

Solaris 8 および Solaris 9 オペレーティングシステム用の Solaris (x86 プラットフォーム) バイナリ 

Solaris_x64/tar/n1ge-6_0u4-bin-solaris-x64.tar.gz

Solaris 10 オペレーティングシステム用の Solaris (x64 プラットフォーム) 64 ビットバイナリ 

Windows/tar/n1ge-6_0u4-bin-win32-x86.tar.gz

Microsoft Windows (Windows 2000、XP、および Windows Server 2003 用の x86 プラットフォーム 32 ビットバイナリ)。N1SM は Windows 2000 をサポートしていません。 

Linux24_i586/tar/n1ge-6_0u4-bin-linux24-i586.tar.gz

2.4 カーネル用の Linux (x86 プラットフォーム) バイナリ 

Linux24_amd64/tar/n1ge-6_0u4-bin-linux24-amd64.tar.gz

2.4 カーネル用の Linux (AMD プラットフォーム) バイナリ 

サポートする OS に固有の N1GE tar ファイルと n1ge-6_0u4–common.tar.gz ファイルをコピーする必要があります。


注 –

N1GE モジュールでは、tar.gz 形式のファイル だけを使用できます。


ProcedureN1 Grid Engine ソフトウェアを管理サーバーにダウンロードする

N1GE のバージョンを作成する前に、バージョンを管理対象サーバーにプロビジョニングするのに使用する管理サーバーが、N1GE のアプリケーションファイルにアクセスできるようにしてください。使用可能な tar ファイルは、前述の表に示しています。

    目的の tar ファイルをソースのある場所から N1SM 管理サーバーにコピーします。

ProcedureN1GE のバージョンを作成する

始める前に

N1GE の tar ファイルが管理サーバーで使用可能になったら、これらのファイルを使用して N1SM N1GE のバージョンを作成できます。

  1. N1SM の CLI にアクセスします (「N1SM の CLI のアクセス」を参照)。

  2. N1 Grid Engine ソフトウェアのバージョンの作成には、create application コマンドを使用します。このコマンドの構文は、次のとおりです。


    create application application file [file, file...] type GridEngine
    application

    N1GE のバージョンの一意の名前です。例: N1GE6_U4

    file

    コピーする N1GE ファイルの絶対パスです。N1GE アプリケーションの *.tar.gz インストールファイルを指定できます。各 N1GE アプリケーションには n1ge-6_0u4–common.tar.gz ファイルが必要です。

    type

    アプリケーションの種類です。この場合は GridEngine です。


    注 –

    OS プロファイルの場合とは異なり、N1GE を N1 System Manager にコピーしたときにデフォルトのアプリケーションプロファイルは自動的に作成されません。プロファイルは、create applicationprofile コマンドを使用して自身で作成する必要があります。



例 2–1 N1 Grid Engine のバージョンの作成

グリッドが Solaris 9 SPARC ホストから構成される場合は、バージョンに次のファイルを含める必要があります。


N1-ok>create application N1GE6_U4 file Solaris_sparc/tar/n1ge-6_0u4-bin-solaris.tar.gz,n1ge-6_0u4–n1ge-6_0u4–common.
tar.gz type GridEngine

Procedure使用可能な N1GE のバージョンを表示する

使用可能なすべての N1GE のバージョンを一覧表示するか、ファイル一覧など、特定のバージョンに関する詳細情報を表示するには、show application コマンドを使用します。

  1. N1SM の CLI にアクセスします (「N1SM の CLI のアクセス」を参照)。

  2. 使用可能なすべての N1GE のバージョンを一覧表示するには、次のコマンドを使用します。


    show application all type GridEngine
  3. 特定の N1GE のバージョンに関する詳細情報を表示するには、次のコマンドを使用します。


    show application application type GridEngine
    all

    使用可能なすべての N1GE のバージョンを一覧表示します。

    application

    N1GE のバージョンの名前です。

    type

    アプリケーションの種類です。この場合は GridEngine です。


例 2–2 N1GE のバージョンの表示


N1-ok>show application all type GridEngine

N1-ok>show application N1GE6_U4 type GridEngine

ProcedureN1GE のバージョンを削除する

始める前に

サーバーに配備されている N1GE のバージョンは削除できません。配備を取り消すには、unload group コマンドまたは unload server コマンドを使用してアプリケーションプロファイルを先に削除します。


unload group group applicationprofile applicationprofile type GridEngine

unload server server applicationprofile applicationprofile type GridEngine
  1. N1SM の CLI にアクセスします (「N1SM の CLI のアクセス」を参照)。

  2. N1 System Manager から N1GE のバージョンを削除するには、次のコマンドを使用します。


    delete application application type GridEngine
    application

    N1GE のバージョンの名前です。Create Application コマンドで指定したものです。

    type

    プロファイルのアプリケーションの種類です。この場合は GridEngine です。


例 2–3 N1GE のバージョンの削除


N1-ok>delete application N1GE6_U4 type GridEngine

次の作業

N1GE のバージョンを作成したら、バージョンをサーバーにプロビジョニングする前に、アプリケーションプロファイルを作成し、特定のバージョンに関連付ける必要があります。この作業を行う方法については、次の節で説明します。