ビジネス継続能力

ビジネス継続能力は、予期しない災害に直面した際に顧客へのサービス提供をどのように維持するのかについて、あらゆる側面にわたって分析する広範囲な課題です。企業でビジネス継続能力の計画を立てる際は、ハードウェア、ソフトウェア、遠隔通信手段、建物など、必要となる追加のインフラストラクチャーのコストと、停電の長期化に伴うコストなどのリスクとの間で、トレードオフを図る必要があります。その結果、ビジネスにとってきわめて重要なシステムや、法的要件を伴うシステムが、もっとも優先されることになります。

サービスを使用可能にするためには、そのすべての構成要素も使用可能にする必要があります。そこで重要な問題となるのが、個々のサービス要素の迅速な復旧です。停電は、コンポーネントや電源の障害といったハードウェア障害が原因で発生したり、オペレーティングシステムの異常やアプリケーションのクラッシュといったハードウェア障害が原因で発生したりする可能性があります。また、ネットワーク接続の障害もサービスの可用性に影響を与える可能性があります。このような障害のほとんどは、コンポーネントに冗長性を持たせるか、ワークロードを引き継ぐ準備を整えたスタンバイサーバーを用意することによって、対処することができます。Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアは耐災害性を実現するためのビルディングブロックであり、主クラスタと地理的に離れた二次クラスタとの間で、管理された手段によってデータサービスの移動を可能にするフレームワークを提供します。