Sun Cluster Geographic Edition のシステム管理

ProcedureSun Cluster Geographic Edition ソフトウェアを有効にする方法

この手順では、Sun Cluster Geographic Edition インフラストラクチャーをローカルクラスタだけで有効にします。この手順は、地理的に離れたクラスタのすべてのクラスタで繰り返し実行してください。

始める前に

次の条件が満たされているか確認します。

  1. クラスタノードの 1 つにログインします。

    この作業を行うには、Geo Operation RBAC 権利プロファイルが割り当てられていなければなりません。RBAC の詳細は、「Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアと RBAC」を参照してください。

  2. 論理ホスト名 (クラスタ名と同じ) が使用可能で、定義されていることを確認します。


    # scconf -p | grep -i "cluster name"
    

    クラスタ名が望ましくない場合は、次のコマンドでクラスタ名を変更できます。


    # scconf -c -C cluster=clustername
    

    詳細は、scconf(1M) のマニュアルページを参照してください。


    注 –

    Sun Cluster Geographic Edition インフラストラクチャーを有効にしたあとは、このインフラストラクチャーを有効にした状態でクラスタ名を変更しないでください。


  3. ネームサービスファイルとローカルホストファイルに、クラスタ名に一致するホストエントリが含まれていることを確認します。

    ローカルホストファイル hosts は、/etc/inet ディレクトリに入っています。

  4. クラスタノードの 1 つで、Sun Cluster Geographic Edition インフラストラクチャーを起動します。


    # geoadm start
    

    geoadm start コマンドは、Sun Cluster Geographic Edition インフラストラクチャーをローカルクラスタだけで有効にします。詳細は、geoadm(1M) のマニュアルページを参照してください。

  5. インフラストラクチャーが有効であり、Sun Cluster Geographic Edition リソースグループがオンライン状態であることを確認します。

    Sun Cluster Geographic Edition リソースグループの一覧は、「Sun Cluster Geographic Edition インフラストラクチャーリソースグループ」を参照してください。


    # geoadm show
    # scstat -g
    

    geoadm show コマンドの出力には、クラスタ内の特定のノード上で Sun Cluster Geographic Edition インフラストラクチャーが有効であることが示されます。

    scstat -g コマンドの出力には、geo-failovercontrolgeo-hbmonitorgeo-clustername の各リソースと geo-infrastructure リソースグループがクラスタの一方のノードでオンラインになっていることが示されます。

    詳細は、scstat(1M) のマニュアルページを参照してください。


例 3–1 クラスタでの Sun Cluster Geographic Edition インフラストラクチャーの有効化

この例では、Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアを cluster-paris クラスタで有効にする手順を示します。

  1. cluster-paris で、Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアを起動します。


    phys-paris-1# geoadm start
  2. Sun Cluster Geographic Edition インフラストラクチャーが正常に有効になったことを確認します。


    phys-paris-1# geoadm show
    
    --- CLUSTER LEVEL INFORMATION ---
    Sun Cluster Geographic is active on : node phy-paris-1, cluster cluster-paris
    Command execution successful
    phys-paris-1#
  3. Sun Cluster Geographic Edition のリソースグループとリソースの状態を検証します。


    phys-paris-1# scstat -g  
    -- Resource Groups and Resources --
          Group Name              Resources
          -----------	      --------- 
    Resources: geo-clusterstate    - 
    Resources: geo-infrastructure geo-clustername geo-hbmonitor geo-failovercontrol
     
    -- Resource Groups --
         Group Name            Node Name       State
         -----------           ---------       -----
    Group: geo-clusterstate   phys-paris-1    Online
    Group: geo-clusterstate   phys-paris-1    Online
    Group: geo-infrastructure phys-paris-1    Online
    Group:geo-infrastructure  phys-paris-2	    Offline
    
    -- Resources --    
    Resource Name                 Resources    State   Status Message
    -------------                 ---------    -----   --------------
    Resource: geo-clustername     phys-paris-1 Online  Online - LogicalHostname online
    Resource: geo-clustername     phys-paris-1 Offline Offline
    Resource: geo-hbmonitor       phys-paris-1 Online  Online- Daemon OK
    Resource: geo-hbmonitor       phys-paris-2 Offline Offline
    Resource: geo-failovercontrol phys-paris-1 Online  Online
    Resource: geo-failovercontrol phys-paris-2 Offline Offline

次の手順

保護グループの作成については、使用しているデータ複製ソフトウェアの種類に対応した Sun Cluster Geographic Edition データ複製ガイドを参照してください。