geopg takeover コマンドを使用してテイクオーバーを開始すると、両方のクラスタに対してデータ複製サブシステムがいくつかの検証を実行します。これらの手順は、元の主クラスタでは、その主クラスタに到達できる場合だけに行われます。元の主クラスタでの検証が失敗する場合でも、テイクオーバーは実行されます。
まず、複製サブシステムは、Hitachi TrueCopy デバイスグループの全体的なデバイスグループ状態が有効であるかどうか検査します。 続いて、複製サブシステムは、ターゲットの主クラスタ cluster-newyork のローカルのデバイスグループ状態が 32 または 52 でないことを検査します。これらの値は SVOL_COPY 状態に対応しています (この状態では horctakeover コマンドは失敗する)。次の表に、テイクオーバーに使用する Hitachi TrueCopy コマンドを示します。
表 3–2 新しい主クラスタでの Hitachi TrueCopy テイクオーバー検証
全体的なデバイスグループ状態 |
有効なローカルのデバイスグループ状態 |
cluster-newyork で実行される Hitachi TrueCopy テイクオーバーコマンド |
---|---|---|
SMPL |
すべて |
コマンドは実行されません。 |
通常の主クラスタ |
すべて |
コマンドは実行されません。 |
通常の二次クラスタ |
32 および 52 を除く、すべての通常の二次クラスタの状態 |
horctakeover -S -g dg [-t] Hitachi TrueCopy デバイスグループの fence_level が async のときは、-t オプションを指定します。この値は、保護グループの Timeout プロパティーの 80% として計算されます。たとえば、保護グループの Timeout が 200 秒である場合、このコマンドで -t オプションを使用したときの値は 200 秒の 80%、つまり、160 秒になります。 |
テイクオーバー主クラスタ |
すべて |
コマンドは実行されません。 |
テイクオーバー二次クラスタ |
すべて |
pairsplit -R-g dg pairsplit -S-g dg |