「ファイルアクセス権」に定義されているアクセス権を設定して、Grid Engine ソフトウェアのディストリビューションとスプールファイルおよび構成ファイルの格納先となるファイルシステムおよびディレクトリを適切に設定します。
配布媒体にアクセスします。
ソフトウェアを CD-ROM から読み込むのではなくダウンロードする場合は、5 つのファイルをディレクトリに解凍します。350M バイト以上の空き領域のあるファイルシステム上のディレクトリを選択してください。
システムにログインします。できれば、ファイルサーバーに直接アクセスできるシステムがよいでしょう。
「sge-root インストールディレクトリ」の説明に従って、インストールディレクトリを作成します。
# mkdir /opt/n1ge6 |
このマニュアルでは、インストールディレクトリを sge-root で表します。
Grid Engine システムクラスタ内のマスターホスト、実行ホスト、および発行ホストが利用するすべてのバイナリアーキテクチャー用に、バイナリをインストールします。
pkgadd 方式または tar 方式を使用できます。
pkgadd 方式
pkgadd 方式は、Solaris オペレーティングシステムを対象としています。リモートインストールを容易にするため、pkgadd ディレクトリは zip ファイルの形式でも提供されています。
次のパッケージをインストールできます。
SUNWsgeec – アーキテクチャー独立ファイル
SUNWsgeed – マニュアル
SUNWsgee – Solaris 7、Solaris 8、および Solaris 9 オペレーティングシステム用の Solaris (SPARC® プラットフォーム) 32 ビットバイナリ
SUNWsgeex – Solaris 7、Solaris 8、および Solaris 9 オペレーティングシステム用の Solaris (SPARC プラットフォーム) 64 ビットバイナリ
SUNWsgeei — Solaris 8 および Solaris 9 オペレーティングシステム用の Solaris (x86 プラットフォーム) バイナリ
SUNWsgeeax - Solaris 10 オペレーティングシステム用の Solaris (x64 プラットフォーム) バイナリ
SUNWsgeea - Solaris および Linux オペレーティングシステム用のアカウンティングおよび報告コンソール (ARCo) パッケージ
次のコマンドを入力します。基本ディレクトリ sge-root と管理ユーザーについて質問が表示されるので、必要な情報を準備しておいてください。スクリプトは、このインストールの計画段階で選択した内容の入力を求めます。「意思決定の内容」を参照してください。
コマンドプロンプトに次のコマンドを入力し、各質問に回答します。
# cd cdrom_mount_point/N1_Grid_Engine_6u4 # pkgadd -d ./Common/Packages/SUNWsgeec # pkgadd -d ./Docs/Packages/SUNWsgeed |
必要な Solaris のバイナリに応じて、次のいずれかのコマンドを入力します。
# pkgadd -d ./Solaris_sparc/Packages/SUNWsgee # pkgadd -d ./Solaris_sparc/Packages/SUNWsgeex # pkgadd -d ./Solaris_x86/Packages/SUNWsgeei # pkgadd -d ./Solaris_x64/Packages/SUNWsgeeax |
tar 方式
tar.gz 形式はその他のサポートオペレーティングシステム向けです。
次の表のファイルは、すべてのプラットフォームに共通の必須ファイルです。
ファイル |
説明 |
---|---|
Common/tar/n1ge-6_1-common.tar.gz |
アーキテクチャー独立ファイル |
プラットフォーム固有のバイナリが格納されている tar ファイルの名前は、n1ge-6_1-bin-architecture.tar.gz の形式になっています。次の表に、プラットフォーム固有のバイナリを示します。サポート対象の各プラットフォームにファイルをインストールする必要があります。プラットフォーム固有のディレクトリは、N1_Grid_Engine_6_1 ディレクトリの下にあります。
プラットフォーム固有のファイル |
プラットフォーム |
---|---|
Solaris_sparc/tar/n1ge-6_1-bin-solaris.tar.gz |
Solaris 7、Solaris 8、Solaris 9 オペレーティングシステム用の Solaris (SPARC プラットフォーム) 32 ビットバイナリ |
Solaris_sparc/tar/n1ge-6_1-bin-solaris-sparcv9.tar.gz |
Solaris 7、Solaris 8、Solaris 9 オペレーティングシステム用の Solaris (SPARC プラットフォーム) 64 ビットバイナリ |
Solaris_x86/tar/n1ge-6_1-bin-solaris-i586.tar.gz |
Solaris 8 および Solaris 9 オペレーティングシステム用の Solaris (x86 プラットフォーム) バイナリ |
Solaris_x64/tar/n1ge-6_1-bin-solaris-x64.tar.gz |
Solaris 10 オペレーティングシステム用の Solaris (x64 プラットフォーム) 64 ビットバイナリ |
Gemm/tar/n1ge-6_1-gemm.tar.gz |
Grid Engine Management Module (SCS 2.2.1 とともにインストールされる) |
Windows/tar/n1ge-6_1-bin-win32-x86.tar.gz |
Windows 2000、XP、および Windows Server 2003 用の Microsoft Windows (x86 プラットフォーム) 32 ビットバイナリ |
Linux24_i586/tar/n1ge-6_1-bin-linux24-i586.tar.gz |
2.4 カーネル用の Linux (x86 プラットフォーム) バイナリ |
Linux24_amd64/tar/n1ge-6_1-bin-linux24-amd64.tar.gz |
2.4 カーネル用の Linux (AMD プラットフォーム) バイナリ |
MacOSX/tar/n1ge-6_1-bin-darwin.tar.gz |
Apple Mac OS/X |
HPUX11/tar/n1ge-6_1-bin-hp11.tar.gz |
Hewlett Packard HP-UX 11 |
Aix51/tar/n1ge-6_1-bin-irix65.tar.gz |
SGI Irix 6.5 |
Aix43/tar/n1ge-6_1-bin-aix51.tar.gz |
IBM AIX 5.1 |
Irix65/tar/n1ge-6_1-bin-aix43.tar.gz |
IBM AIX 4.3 |
コマンドプロンプトに次のコマンドを入力します。なお、入力例中の basedir は、完全ディレクトリ cdrom-mount-point/N1_Grid_Engine_6_1 の略です。
% su # cd sge-root # gzip -dc basedir/Common/tar/n1ge-6_1-common.tar.gz | tar xvpf - # gzip -dc basedir/Solaris_sparc/tar/n1ge-6_1-bin-solsparc32.tar.gz | tar xvpf - # gzip -dc basedir/Solaris_sparc/tar/n1ge-6_1-bin-solsparc64.tar.gz | tar xvpf - # SGE_ROOT=sge-root; export SGE_ROOT # util/setfileperm.sh $SGE_ROOT |