デフォルトで有効な DRMAA 共有ライブラリは、version 1.0 の DRMAA C Language Binding Specification をサポートしています。ただし、下位互換性のため、Grid Engine には、version 0.95 の DRMAA C Language Binding Specification の実装も含まれています。すべての新しいアプリケーションは、1.0 の共有ライブラリを使用して開発することを推奨しますが、0.95 の実装を必要とするアプリケーションが見つかることもあります。
version 0.95 の共有ライブラリを有効にする手順は、次のとおりです。
インストールした Grid Engine に対する変更権限を持つユーザーでログインします。
% su - |
sge-root/lib/arch ディレクトリに移動します。
% cd /sge/lib/sol-sparc64 |
libdrmaa.so シンボリックリンクを削除します。
% rm libdrmaa.so |
0.95 ライブラリへの新しいシンボリックリンクを作成します。
% ln -s libdrmaa.so.0.95 libdrmaa.so |
Solaris または Linux プラットフォームの場合、共有ライブラリにはバージョン番号のタグが付いています。version 1.0 向けにコンパイルおよびリンクしたアプリケーションで、version 0.95 の共有ライブラリが有効にされている場合、および version 0.95 向けにコンパイルおよびリンクしたアプリケーションで、version 1.0 の共有ライブラリが有効にされている場合は、どちらもライブラリが見つからないというエラーになります。そのほかのプラットフォームの場合、1.0 アプリケーションは 0.95 共有ライブラリを正しく読み込みますが、未知のシンボルが原因でエラーになることがあります。0.95 アプリケーションは 1.0 共有ライブラリを正しく読み込みますが、DRMAA 関数によって予期しないエラーコードが返されて、エラーになる可能性があります。