コマンド行から図 3–6 に示されている高度なジョブ要求を発行するには、次のコマンドを入力します。
% qsub -N Flow -p -111 -P devel -a 200012240000.00 -cwd \ -S /bin/tcsh -o flow.out -j y -pe mpi 4-16 \ -v SHARED_MEM=TRUE,MODEL_SIZE=LARGE \ -ac JOB_STEP=preprocessing,PORT=1234 \ -A FLOW -w w -m s,e -q big_q\ -M me@myhost.com,me@other.address \ flow.sh big.data |
前のコマンドは、特に同じような要求を頻繁に発行する必要がある場合に、高度なジョブ要求は複雑で扱いにくくなる可能性があることを示しています。スクリプトファイルに qsub オプションを組み込むことによって、またはデフォルト要求ファイルを使用することによって、このようなコマンドを入力するという、面倒でエラーを引き起こしやすい作業を回避できます。詳細は、「有効なコメント」を参照してください。
-binary yes|no オプションで y 引数を指定すると、qrsh を使用してスクリプトラッパーなしで実行可能ジョブを発行できます。詳細は、qsub のマニュアルページを参照してください。
クラスタ管理では、すべての Grid Engine システムユーザーに対してデフォルト要求ファイルを設定できます。一方ユーザーは、ホームディレクトリに保存される個人用デフォルト要求ファイルを作成できます。ユーザーはまた、作業ディレクトリに保存されるアプリケーション固有のデフォルト要求ファイルを作成することもできます。
デフォルト要求ファイルには、デフォルトでは 1 行以上のジョブに適用される qsub オプションが含まれます。グローバルクラスタデフォルト要求ファイルは、sge-root /cell/common/sge_request に保存されます。個人用一般デフォルト要求ファイルは、$HOME/.sge_request に保存されます。アプリケーション固有のデフォルト要求ファイルは、 $cwd/.sge_request に保存されます。
これらのファイルを複数使用できる場合、これらのファイルは次の優先順位で 1 つのデフォルト要求にマージされます。
アプリケーション固有のデフォルト要求ファイル
個人用一般デフォルト要求ファイル
グローバルデフォルト要求ファイル
スクリプト組み込みと qsub コマンド行は、デフォルト要求ファイルより優先されます。よって、スクリプト組み込みはデフォルト要求ファイル設定を無効にします。また、qsub コマンド行オプションは、これらの設定を無効にします。
前の設定を破棄するには、デフォルト要求ファイル、組み込みスクリプトコマンド、または qsub コマンド行で qsub -clear コマンドを実行してください。
次に個人用デフォルト要求ファイルの例を示します。
-A myproject -cwd -M me@myhost.com -m b e -r y -j y -S /bin/ksh |
無効にされない限り、このユーザーのすべてのジョブで次のことが言えます。
アカウント文字列は、myproject です。
ジョブは、現在の作業ディレクトリ内で実行されます。
メールの通知は、ジョブの最初と最後に me@myhost.com に送信されます。
標準出力と標準エラー出力はマージされます。
ksh がコマンドインタプリタとして使用されます。