Sun N1 Grid Engine 6.1 ユーザーズガイド

ProcedureDRMAA 0.95 C 言語バインドを使用する

デフォルトで有効な DRMAA 共有ライブラリは、version 1.0 の DRMAA C Language Binding Specification をサポートしています。ただし、下位互換性のため、Grid Engine には、version 0.95 の DRMAA C Language Binding Specification の実装も含まれています。すべての新しいアプリケーションは、1.0 の共有ライブラリを使用して開発することを推奨しますが、0.95 の実装を必要とするアプリケーションが見つかることもあります。

version 0.95 の共有ライブラリを有効にする手順は、次のとおりです。

  1. インストールした Grid Engine に対する変更権限を持つユーザーでログインします。


    % su -
  2. sge-root/lib/arch ディレクトリに移動します。


    % cd /sge/lib/sol-sparc64
  3. libdrmaa.so シンボリックリンクを削除します。


    %  rm libdrmaa.so
  4. 0.95 ライブラリへの新しいシンボリックリンクを作成します。


    % ln -s libdrmaa.so.0.95 libdrmaa.so

    Solaris または Linux プラットフォームの場合、共有ライブラリにはバージョン番号のタグが付いています。version 1.0 向けにコンパイルおよびリンクしたアプリケーションで、version 0.95 の共有ライブラリが有効にされている場合、および version 0.95 向けにコンパイルおよびリンクしたアプリケーションで、version 1.0 の共有ライブラリが有効にされている場合は、どちらもライブラリが見つからないというエラーになります。そのほかのプラットフォームの場合、1.0 アプリケーションは 0.95 共有ライブラリを正しく読み込みますが、未知のシンボルが原因でエラーになることがあります。0.95 アプリケーションは 1.0 共有ライブラリを正しく読み込みますが、DRMAA 関数によって予期しないエラーコードが返されて、エラーになる可能性があります。

    • version 1.0 の共有ライブラリに戻すには、手順 1 〜 3 を繰り返し、1.0 ライブラリへの新しいシンボリックリンクを作成します。


      % ln -s libdrmaa.so.1.0 libdrmaa.so