Sun N1 Grid Engine 6.1 ソフトウェアでは、新機能がいくつか追加され、機能が強化されています。
リソース割り当て機能では、 キュー、ホスト、メモリー、ソフトウェアライセンスなどの任意のリソースで実行するジョブの最大数をユーザー、ユーザーグループ、およびプロジェクト単位で制限できます。ファイアウォールに似た規則構文を使用して、前例のない柔軟な構成を実現できます。
リソース割り当てについては、『Sun N1 Grid Engine 6.1 管理ガイド』の第 6 章「リソース割り当ての管理」を参照してください。さらに詳しい内容については、qquota(1)、sge_resource_quota(5)、および qconf(1) のマニュアルページを参照してください。
マスターコンポーネントが Solaris 10 マシンで動作している場合は、DTrace ベースのマスター監視診断ユーティリティーを利用して、マスターを監視し、問題点を見つけることができます。詳細は、『Sun N1 Grid Engine 6.1 管理ガイド』の「DTrace によるパフォーマンスチューニング」および $SGE_ROOT/dtrace/README_dtrace.txt ファイルを参照してください。
次のすべてのコマンドで、-wd オプションを使用してジョブの作業ディレクトリを指定できます。qsub、qalter、qsh、qrsh、および qmon。詳細は、それぞれのマニュアルページを参照してください。
Sun N1 Grid Engine 6.1 リリースでは、次のオペレーティングシステムのサポートが追加されています。
Itanium の Linux (IA64)
x86 プラットフォーム版の Apple Mac OS X
ARCo は、次のデータベースサーバーをサポートしています。PostgreSQL 7.4 〜 8.2、MySQL 5.0、および Oracle 9i/10.0/10.1/10.2。
文字列およびホストコンプレックス属性に対するリソース検索が拡張され、柔軟なブール式構文 (論理 AND、OR、および NOT 演算子) を使用できるようになりました。
Grid Engine のアカウンティングおよびレポートコンソール (ARCo) が、MySQL デーベースにレポート用データを書き込めるようになりました。
Solaris および Linux で N1 Grid Engine コマンドを使用するときに、環境変数の LD_LIBRARY_PATH を設定する必要がなくなりました。この変更はコマンドの実行環境を改善し、システムにインストールされた SSL や Berkeley DB ライブラリなどの共有ライブラリとの衝突を回避するのに役立ちます。
複合変数 display_win_gui を使用して、「N1 Grid Engine Helper Service」を実行している Windows ホストにのみジョブをスケジューリングできるようになりました。このヘルパーサービスにより、バックグラウンドアプリケーションも Windows ホストの表示デスクトップ上にそのグラフィカルユーザーインタフェースを表示できます。
細かな変更により QMON の使い勝手を改善しました。