Sun Management Center 4.0 インストールと構成ガイド

ユーザー、グループ、および役割の概要

Sun Management Center のユーザーとユーザーグループをセットアップする前に、予想される管理作業の種類について理解する必要があります。これは、それらの作業を適切なユーザークラスに割り当てるためです。ユーザーグループと役割を念入りに計画することで、構成を適切に管理するとともに、管理情報やシステムリソースのデータ整合性とセキュリティーを実現しやすくなります。

あらかじめマスターアクセスファイル /var/opt/SUNWsymon/cfg/esusers で明示的に識別されていないかぎり、どのユーザーも Sun Management Center にアクセスすることはできません。Sun Management Center に対するアクセス権を付与するには、ユーザー名を /var/opt/SUNWsymon/cfg/esusers に追加します。追加されたユーザーは、そのユーザー名とパスワードを使用して Sun Management Center にログインできます。

ユーザーがログインすると、Sun Management Center は PAM に基づく認証を使用してユーザーを認証します。すなわち、次に示す機能上の役割に応じてアクセスを制御し、ユーザー権限を決定します。

大規模組織では、Sun Management Center セキュリティーの役割が既存のシステム管理機能やサポート機能に直接割り当てられます。中小の組織では、企業職分と製品の役割の区分がさほど明瞭ではないためにプロセスが入り組んだものとなることがあります。場合によっては、1 人のユーザーにすべての論理の役割を割り当てるという方法が認められることもあります。


注 –

権限の指定は柔軟に行え、Sun Management Center の 4 つのセキュリティーの役割に限定する必要はありません。


Sun Management Center 権限は、ドメイン、トポロジコンテナ、エージェント、およびモジュールの各レベルで明示的に指定できます。権限指定では、任意の UNIX ユーザーまたは UNIX グループを基準とし、前述のグループを慣例的に使用するだけに留めることができます。つまり、機能の役割を割り当てる際に Sun Management Center 権限グループに対して既存のアカウント構成を使用できます。権限を割り当てる場合に明示的なユーザーを指定することはお勧めできませんが、UNIX グループがすでに確立されている環境では UNIX グループを使用すると便利な場合があります。

セキュリティーの役割、グループ、およびユーザーの詳細は、「ユーザーのセットアップ」および Chapter 18, 「Sun Management Center Security,」 in 『Sun Management Center 3.6.1 User’s Guide』を参照してください。