Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.2 管理ガイド

フィルタを使用したターゲットの設定

ディレクトリ内に分散した多数のエントリに対して、アクセス制御の設定が必要な場合は、フィルタを使用してターゲットを設定することもできます。

フィルタを使って HR のすべてのユーザーに従業員エントリへのアクセスを許可するには、LDIF で次のような文を作成します。


aci: (targetattr="*") (targetfilter=(objectClass=employee))
 (version 3.0; acl "HR access to employees";
 allow (all) groupdn= "ldap:///cn=HRgroup,ou=People,dc=example,dc=com";)

この例では、ACI を ou=People,dc=example,dc=comエントリに追加することを仮定しています。


注 –

検索フィルタは、アクセス管理の対象となるオブジェクトを直接指定するわけではないので、誤ったオブジェクトへのアクセスを許可または拒否しないようにしてください。ディレクトリ構造が複雑になるほど、誤ったオブジェクトへのアクセスを許可または拒否してしまうリスクが大きくなります。さらに、フィルタによって、ディレクトリ内のアクセス制御に関する問題解決が難しくなる場合もあります。