この手順では、「凍結モード」機能を使用します。凍結モードでは、ディスク上のデータベース更新を停止できるため、ファイルシステムのスナップショットを安全に撮ることができます。堅固なバックアップを確実にするため、凍結モードを追加の手段として使用できます。
ファイルシステムのバックアップの進行中は、サーバーでディスク上のユーザーデータを書き込むことはできません。特定の時間内に更新が行われないことが確実な場合は、この時間内にバックアップを行います。更新が行われないことを保証できない場合は、バックアップを行う前にサーバーを凍結モードにします。
凍結モードのサーバーでは、アクセスログとエラーログへの書き込みが継続されます。シングルサーバーのトポロジでは、凍結モードがオンの場合に受信される操作によって LDAP エラーが返されます。ログに記録されるエラーメッセージは、オフラインのデータベースに対する標準的なエラーです。レプリケートされたトポロジでは、リフェラルが返されます。凍結モードを適切に機能させるには、データベース上でほかのタスクを実行しないようにしてください。
凍結モードのサーバーのデータベースは、読み取り専用モードのデータベースより安定しています。凍結モードとは異なり、読み取り専用モードでは、タスクの作成と設定エントリの変更ができます。凍結モードがオンの場合、設定されたすべてのデータベースはオフラインになります。進行中の内部操作には、オフラインになるデータベースが通知されます。進行中の LDAP 操作は完了し、データベース環境はフラッシュします。ユーザーデータの検索を含むそれ以降の着信操作は、凍結モードがオフに設定されるまで拒否されます。ただし、凍結モードがオンの場合でも設定パラメータの検索はできます。
この手順の一部として、DSCC を使用してこの作業を実行できます。詳細については、「Directory Service Control Center のインタフェース」と DSCC のオンラインヘルプを参照してください。手順のその他の部分は、コマンド行を使用した場合にのみ実行できます。
(省略可能) サーバーを凍結モードにします。
$ dsconf set-server-prop -h host -p port read-write-mode:frozen |
ファイルシステムのタイプに合うツールを使って、ファイルシステムをバックアップします。
サーバーが凍結モードになっている場合は、再度サーバーを読み書き可能にします。
$ dsconf set-server-prop -h host -p port read-write-mode:read-write |
サーバーがレプリケーションの更新を別のサーバーから受け取った場合は、凍結モードがオフになるとすぐにレプリケーションの更新が始まります。