Company 22 のユーザーデータは、DN dc=company22,dc=com で保存されています。Example.com はこのユーザーデータをほとんどの場合に区別しておきたいと考えていますが、あるクライアントアプリケーションは Company 22 の従業員を Example.com の残りの従業員とともに管理する必要があります。このクライアントアプリケーションは Company 22 のユーザーデータが Example.com のデータのように見えることを必要としています。
次の図は、クライアントアプリケーションの要件を示しています。
このアプリケーション要件を満たすために、仮想 DN の dc=example,dc=com のデータビューが Company 22 ディレクトリに対して作成されます。
わかりやすいように、ここで使用するコマンドは次の情報を前提としています。
Directory Proxy Server インスタンスはローカルホスト上のデフォルト LDAP ポート (389) で実行されている。
Directory Proxy Server インスタンスは、/local/myDPS にある。
プロキシマネージャーのパスワードを含むファイルへのパスは、変数 LDAP_ADMIN_PWF として設定されている。Directory Proxy Server 環境変数の設定の詳細については、『Sun Java System Directory Server Enterprise Edition 6.2 Installation Guide』の「Environment Variables」を参照してください。
Company 22 LDAP ディレクトリは company22Host という名前のホストのポート 2389 で実行されている。
Company 22 のディレクトリの LDAP データソースを作成します。
$ dpconf create-ldap-data-source company22-directory company22Host:2389
Company 22 のディレクトリの LDAP データソースプールを作成します。
$ dpconf create-ldap-data-source-pool company22-pool
Company 22 のデータソースをデータソースプールに接続します。
$ dpconf attach-ldap-data-source company22-pool company22-directory
接続済みデータソースのウェイトを設定します。
$ dpconf set-attached-ldap-data-source-prop -h company22Host -p 2389 \ company22-pool company22-directory add-weight:2 \ bind-weight:2 compare-weight:2 delete-weight:2 \ modify-dn-weight:2 modify-weight:2 search-weight:2
仮想 DN の dc=example,dc=com で Company 22 のディレクトリの LDAP データビューを作成します。
$ dpconf create-ldap-data-view company22-view company22-pool dc=example,dc=com
この仮想 DN を Company 22 のディレクトリの実際の DN にマップするよう Directory Proxy Server に命令します。
$ dpconf set-ldap-data-view-prop company22-view \ dn-mapping-source-base-dn:dc=company22,dc=com
クライアント要求がこのデータビューに経路指定できるように、Company 22 のディレクトリの LDAP データビューを有効にします。
$ dpconf set-ldap-data-view-prop company22-view is-enabled:true
変更を有効にするために、Directory Proxy Server を再起動します。
$ dpadm restart /local/myDPS