サーバーをどのように配備するかは、なぜ、Sun Java System Directory Server Enterprise Edition をアイデンティティー管理ソリューションとして提供するのかという理由と密接に関連します。
使用分析時には、可能であれば常にユーザーへのインタビューを行います。既存データを調査して使用パターンを決定し、開発者や管理者に以前のシステムについてのインタビューを行います。使用分析では、第 5 章「サービスレベル契約の定義」で説明するサービス要件の決定を可能にするようなデータを提供すべきです。
使用分析から得られるべき情報は、次のとおりです。
クライアントアプリケーションの数と種類:配備がサポートする必要のあるクライアントアプリケーションの数を特定し、必要であればそれらのアプリケーションを分類します。
管理ユーザー:ディレクトリにアクセスしてその配備を監視、更新、サポートするユーザーを特定します。ファイアウォールの外側から配備を管理するなど、技術要件に影響する可能性のあるすべての特定の管理使用パターンを決定します。
使用パターン:各種アプリケーションのシステムへのアクセス方法を特定し、予期される使用法に対する目標値を定めます。
たとえば、次の質問に答えてください。
使用量が最高になる時間帯が存在するか。
通常の業務時間帯。
クライアントアプリケーションがグローバルに分散配置されるか。
アプリケーション接続の予期される持続時間。
クライアントアプリケーションの増大:クライアントアプリケーションの数は固定されるか、あるいは増大することが予期されるかを決定します。アプリケーションが追加されることが予期される場合は、どれくらい増大するかを妥当な範囲で見積もってみてください。
アプリケーショントランザクション:サポートする必要のあるトランザクションの種類を特定します。
それらのトランザクションはユースケースに分類できます。次に例を示します。
アプリケーションによってどのようなタスクが実行されるか。
アプリケーションがディレクトリにバインドしたあと、そのバインドがそのまま維持されるか、あるいはいくつかのタスクを実行してから解除されるか。
調査書や統計データ:既存の調査書やその他のリソースに基づいてアプリケーションの動作パターンを決定します。企業や業界組織はしばしば研究調査書を所有していますが、そうした調査書からは、ユーザーやクライアントアプリケーションに関する有用な情報を抽出できます。既存のアプリケーションのログファイルには、システムの見積もりに役立つ統計データが含まれている可能性があります。
使用分析の詳細については、『Sun Java Enterprise System 配備計画ガイド』を参照してください。