Sun Java System Portal Server Secure Remote Access 7.2 管理ガイド

platform.conf ファイルの概要

platform.conf ファイルは、デフォルトでは次の場所にあります。/etc/opt/SUNWportal

platform.conf ファイルには、ゲートウェイが必要とする詳細情報が収められています。ここでは、サンプルの platform.conf ファイルを提示し、すべてのエントリについて説明します。

マシン固有の詳細を設定ファイルにすべて格納しているため、複数のマシンで実行するゲートウェイが共通のプロファイルを共有できるという利点があります。

次に platform.conf ファイルのサンプルを示します。


Tue May 30 11:51:23 IST 2006
debug.com.sun.portal.rewriter.original.level=INFO
gateway.favicon=
gateway.bindipaddress=10.12.154.236
debug.com.sun.portal.sra.rproxy.toFromServer.handler.java.util.logging.FileHandler.pattern=
/var/opt/SUNWportal/logs/sra/default/Gateway.toFromServer.%u.%g.log
gateway.port=443
rewriterproxy.jvm.flags=-ms64m -mx128m
portal.server.instance=default
debug.com.sun.portal.handler.java.util.logging.FileHandler.filter=
gateway.jdk.dir=/usr/jdk/entsys-j2se
gateway.ignoreURIList=/MSOffice/cltreq.asp,/_vti_bin/owssvr.dll
debug.com.sun.portal.rewriter.rest.level=INFO
gateway.trust_all_server_certs=true
debug.com.sun.portal.handler.java.util.logging.FileHandler.append=true
gateway.cdm.cacheCleanupTime=300000
gateway.httpurl=
debug.com.sun.portal.handler.java.util.logging.FileHandler.count=1
gateway.jvm.classpath=
debug.com.sun.portal.setserverlogs=false
gateway.protocol=https
debug.com.sun.portal.sra.rproxy.toFromServer=java.util.logging.FileHandler
rewriterproxy.jvm.classpath=
gateway.enable.customurl=false
debug.com.sun.portal.sra.rproxy.toFromBrowser=java.util.logging.FileHandler
debug.com.sun.portal.handler.java.util.logging.FileHandler.formatter=com.sun.portal.
log.common.PortalLogFormatter
debug.com.sun.portal.sra.rproxy.toFromBrowser.handler.java.util.logging.FileHandler.pattern=
/var/opt/SUNWportal/logs/sra/default/Gateway.toFromBrowser.%u.%g.log
debug.com.sun.portal.level=INFO
debug.com.sun.portal.rewriter.unaffected.separatefile=true
gateway.enable.accelerator=false
debug.com.sun.portal.rewriter.original.separatefile=true
gateway.virtualhost=nicp236.india.sun.com 10.12.154.236
debug.com.sun.portal.stacktrace=true 
gateway.host=nicp236.india.sun.com
debug.com.sun.portal.handler.java.util.logging.FileHandler.pattern=
/var/opt/SUNWportal/logs/sra/default/%logger.%sraComponentType.%u.%g.log
gateway.certdir=/etc/opt/SUNWportal/cert/default
gateway.sockretries=3
gateway.allow.client.caching=true
debug.com.sun.portal.rewriter.unaffected.level=INFO
debug.com.sun.portal.rewriter.uriinfo.separatefile=true
log.config.check.period=2000
debug.com.sun.portal.rewriter.rewritten.level=INFO
gateway.userProfile.cacheSize=1024
debug.com.sun.portal.rewriter.rulesetinfo.level=INFO
netletproxy.jvm.classpath=
gateway.userProfile.cacheSleepTime=60000
debug.com.sun.portal.rewriter.uriinfo.level=INFO
debug.com.sun.portal.rewriter.rest.separatefile=true
gateway.notification.url=notification
debug.com.sun.portal.rewriter.rulesetinfo.separatefile=true
gateway.logdelimiter=&&
gateway.ignoreServerList=false
gateway.jvm.flags=-ms64m -mx128m
debug.com.sun.portal.handler.java.util.logging.FileHandler.limit=5000000
gateway.dsame.agent=http\://sunone216.india.sun.com\:8080/portal/RemoteConfigServlet
gateway.httpsurl=
gateway.retries=6
gateway.userProfile.cacheCleanupTime=300000
gateway.logging.password=X03MO1qnZdYdgyfeuILPmQ\=\= UX9x0jIua3hx1YOVRG/TLg\=\=
netletproxy.jvm.flags=-ms64m -mx128m
debug.com.sun.portal.rewriter.rewritten.separatefile=true
gateway.user=noaccess
gateway.external.ip=10.12.154.236
debug.com.sun.portal.handler=java.util.logging.FileHandler
gateway.cdm.cacheSleepTime=60000
rewriterproxy.accept.from.gateways=
rewriterproxy.checkacl=false

次の表は、platform.conf ファイルのすべてのフィールドと、その説明を示しています。

表 2–1 ファイルのプロパティー

エントリ 

デフォルト値 

説明 

gateway.user

noaccess 

ゲートウェイは、このユーザーとして実行されます。 

ゲートウェイは root として起動する必要があり、初期化のあと、root 権限を失いこのユーザーになります。 

gateway.jdk.dir

 

ゲートウェイが使用する JDK ディレクトリの場所。 

gateway.dsame.agent

 

ゲートウェイが起動中にそのプロファイルを取得するために通信する Access Manager の URL。 

portal.server.protocol

portal.server.host

portal.server.port

 

デフォルトの Portal Server が使用しているプロトコル、ホスト、およびポート。 

gateway.protocolgateway. hostgateway.port

 

ゲートウェイのプロトコル、ホスト、およびポート。これらの値は、インストール時に指定したモードおよびポートと同じです。これらの値は通知 URL の作成に使用されます。 

gateway. trust_all_server_certs

true 

ゲートウェイがすべてのサーバーの証明書を信頼する必要があるか、またはゲートウェイ認証データベースの証明書のみを信頼するべきかを指定します。 

gateway. trust_all_server_cert_domains

false 

ゲートウェイとサーバーの間で SSL 通信が行われるとき、サーバーの証明書がゲートウェイに提示されます。デフォルトでは、ゲートウェイはサーバーのホスト名がサーバーの証明書 CN と同じであるかどうかを検査します。 

この属性値が true に設定されている場合、ゲートウェイは受け取ったサーバーの証明書に対するドメインチェックを無効にします。 

gateway.virtualhost

 

ゲートウェイマシンに複数のホスト名が設定されている場合、このフィールドで別の名前およびアイデンティティープロバイダアドレスを指定できます。 

gateway.virtualhost. defaultOrg=org

 

ユーザーがログインするデフォルトの org を指定します。 

たとえば、仮想ホストフィールドのエントリが次のようになっていると仮定します。 

gateway.virtualhost=test.com employee.test.com

Managers.test.com

この場合、デフォルトの org エントリは次のようになります。 

test.com.defaultOrg = o=root,dc=test,dc=com

employee.test.com.defaultOrg = o=employee,dc=test,dc=com

Manager.test.com.defaultOrg = o=Manager,dc=test,dc=com

ユーザーは https://manager.test.com を使用して、https://test.com/o=Manager,dc=test,dc=com ではなくマネージャーの org にログインできます。


注 –

virtualhost と defaultOrg は platform.conf file ファイルでは大文字と小文字が区別されますが、URL で使用する場合は区別されません。


gateway.notification.url

 

ゲートウェイのホスト、プロトコル、およびポートの組み合わせが、通知 URL の作成に使用されます。これは Access Manager からセッション通知を受け取るときに使用されます。 

notification URL が組織名と一致しないことを確認します。通知 URL が組織名と一致する場合、その組織に接続しようとするとログインページではなく空のページが表示されます。 

gateway.retries

 

ゲートウェイが起動時に Portal Server にアクセスを試みる回数。 

gateway.debug

error

ゲートウェイのデバッグレベルを設定します。デバッグログファイルの場所は、debug-directory/files です。デバッグファイルの場所は、gateway.debug.dir エントリで指定されます。

次のデバッグレベルがあります。 

  • error: 重要なエラーのみがデバッグファイルにログとして記録される。このようなエラーが発生すると、通常はゲートウェイの機能が停止する。

  • warning: 警告メッセージがログとして記録される。

  • message: すべてのデバッグメッセージがログとして記録される。

  • on: すべてのデバッグメッセージがコンソールに表示される。

次のデバッグファイルがあります。 

srapGateway.gateway-profile-name : ゲートウェイデバッグメッセージを格納する。

Gateway_to_from_server.gateway-profile-name : メッセージモードの場合、ゲートウェイと内部サーバーの間のすべての要求と応答のヘッダーがこのファイルに格納される。

このファイルを生成するには、/var/opt/SUNWportal/debug ディレクトリの書き込み権を変更します。

Gateway_to_from_browser.gateway-profile-name : メッセージモードの場合、ゲートウェイとクライアントブラウザの間のすべての要求と応答のヘッダーがこのファイルに格納される。

このファイルを生成するには、/var/opt/SUNWportal/debug ディレクトリの書き込み権を変更します。

gateway.debug.dir

 

すべてのデバッグファイルが生成されるディレクトリ。 

このディレクトリは、gateway.user 内のユーザーがファイルの書き込みを行うための十分な権限を必要とします。

gateway.logdelimiter

 

現在は使用されていません。 

gateway.external.ip

 

複数の IP アドレスを持つマルチホームゲートウェイマシンでは、外部 IP アドレスをここで指定する必要があります。この IP は、ネットレットが FTP を実行するために使用されます。 

gateway.certdir

 

証明書データベースの場所を指定します。 

gateway.allow.client.caching

true 

クライアントのキャッシングを許可または拒否します。 

許可する場合、クライアントのブラウザでは、スタティックページおよびイメージをキャッシュして (ネットワークトラフィックを低減することで) パフォーマンスを向上できます。 

拒否する場合、キャッシュは行われずセキュリティーは高まりますが、ネットワークの負荷が増えるのでパフォーマンスは低下します。 

gateway.userProfile.cacheSize

 

ゲートウェイでキャッシュされるユーザープロファイルのエントリ数。エントリ数がこの値を超えると、キャッシュのクリーンアップが頻繁に再試行されます。 

gateway.userProfile. cacheSleepTime

 

キャッシュクリーンアップのためのスリープ時間 (秒単位) を設定します。 

gateway.userProfile. cacheCleanupTime

 

プロファイルエントリが削除されるまでの最大時間 (秒)。 

gateway.bindipaddress

 

マルチホームマシンで、ゲートウェイがサーバーソケットをバインドする IP アドレス。すべてのインタフェースを待機するようにゲートウェイを設定するには、IP アドレスを gateway.bindipaddress=0.0.0.0 に置き換えます。

gateway.sockretries

現在は使用されていません。 

gateway.enable.accelerator

false 

true に設定した場合、外部アクセラレータの使用が許可されます。 

gateway.enable.customurl

false 

true に設定した場合、管理者はゲートウェイがページを書き換えるためのカスタム URL を指定できます。 

gateway.httpurl

 

ゲートウェイがページを書き換えるためのカスタム URL 用の HTTP 逆プロキシ URL。プロキシレットが有効の場合、このエントリを使用します。 

gateway.httpsurl

 

ゲートウェイがページを書き換えるためのカスタム URL 用の HTTPS 逆プロキシ URL。プロキシレットが有効の場合、このエントリを使用しないでください。 

gateway.favicon

 

favicon.icon ファイルに対する要求をゲートウェイがリダイレクトする URL。

これは、Internet Explorer および Netscape 7.0 以降の「お気に入り」のアイコンとして使用されます。 

何も指定しない場合、ゲートウェイはファイルが見つからないことを意味する 404 メッセージをブラウザに返します。 

gateway.logging.password

 

ゲートウェイがアプリケーションセッションの作成に使用する amService-srapGateway ユーザーの LDAP パスワード。

暗号化された形式、プレーンテキストのいずれかを指定できます。 

http.proxyHost

 

このプロキシホストが Portal Server へのアクセスに使用されます。 

http.proxyPort

 

Portal Server へのアクセスに使用されるホスト用のポート。 

http.proxySet

 

プロキシホストが必要な場合は、このプロパティーを true に設定します。false に設定すると、http.proxyHost および http.proxyPort は無視されます。

portal.server.instance

 

このプロパティーの値には、対応する /etc/opt/SUNWam/config/AMConfig-instance-name.properties ファイルを指定します。この値がデフォルトの場合は、AMConfig.properties をポイントします。

gateway.cdm.cacheSleepTime

60000 

クライアント検出モジュールの応答で、Access Manager からゲートウェイに送信されるキャッシュのタイムアウト値。 

gateway.cdm.cacheCleanupTime

300000 

クライアント検出モジュールの応答で、Access Manager からゲートウェイに送信されるキャッシュのタイムアウト値。 

netletproxy.port

10555 

ネットレットプロキシデーモンは、このポートで要求を待機します。 

rewriterproxy.port

10555 

リライタプロキシデーモンは、このポートで要求を待機します。 

gateway.ignoreServerList

false 

true に設定した場合、Access Manager サーバーの URL は AMConfig.properties ファイルで指定した値を使用して作成されます。Access Manager サーバーがロードバランサの背後にある場合、このプロパティーを true に設定します。

rewriterproxy.accept.from.gateways

 

これは、リライタプロキシでの要求の受け入れを可能にする IP アドレスのリストです。HTTP モードと HTTPS モードの両方で機能します。これはセキュリティーを高める目的で使用されます。このリストのアドレスからの要求のみが受け入れられ、その他の要求は一切処理されません。各 IP アドレスをコンマで区切って指定できます。デフォルト値は空で、その場合は旧バージョンモードとして扱われます。つまり、リライタプロキシへのすべての要求が受け入れられます。 

rewriterproxy.checkacl=

false 

このプロパティーが有効になっている場合、リライタプロキシは、ゲートウェイと同じように ACL の値をチェックします。旧バージョンモードの値は false です。true に設定すると、リライタプロキシは指定された DN で、URL をゲートウェイアクセスサービスに指定された値と照合し、リストの設定に従って要求を許可または拒否します。この値は、HTTP モードと HTTPS モードの両方で機能します。