Sun Java System Portal Server 7.2 管理ガイド

モバイル認証の設定

Portal Server Mobile Access ソフトウェアは、Sun Java System Portal Server ソフトウェアによって提供される認証モジュールをサポートします。この章では、モバイルアクセスを提供するポータルサイトに使用できる、次の 3 つの認証モジュールについて説明します。

NoPassword 認証

サイトの仕様でこの認証を必要とする場合は、ユーザー ID の入力を求めることなく、ユーザーにモバイルポータルデスクトップへのログインを許可することができます。

ProcedureAccess Manager コンソールから NoPassword モジュールを有効にするには

  1. Sun Java System Access Manager 管理コンソールに、管理者としてログインします。デフォルトでは、「アクセス制御」タブが選択され、「レルム」ページが表示されます。「レルム」テーブルで、利用可能な「レルム名」を確認できます。

  2. たとえば、India レルムをクリックします。「india の プロパティー」ページが表示され、india レルムの「レルム属性」がその下に一覧表示されます。

  3. 「認証」タブをクリックします。「india の 認証」プロパティーが表示されます。「モジュールインスタンス」テーブルで、「NoPasswordModule」インスタンスが利用可能かどうかを確認します。

  4. 「認証連鎖」テーブルで「ldapService」認証連鎖をクリックします。「ldapService プロパティー」ページが表示されます。利用可能なインスタンスが表示されます。


    注 –

    ldapService が「デフォルト認証連鎖」または「管理者認証連鎖」として存在しない場合、NoPassword 認証は実行されません。NoPassword 認証が必要な場合、それぞれの設定済み認証チェーンに NoPassword を追加します。「デフォルト認証連鎖」については、それぞれの設定済み認証チェーンに NoPassword を追加します。デフォルトのインストールシナリオでは、両方が ldapService 用に設定されます。


  5. NoPassword インスタンスを選択します。

  6. 「追加」ボタンをクリックします。NoPassword インスタンスが「インスタンス」リストに追加されます。

  7. 「保存」ボタンをクリックします。認証チェーンのプロパティーが更新されたことが表示されます。

  8. 「ログアウト」ボタンをクリックします。

  9. Sun Java System Access Manager 管理コンソールにもう一度ログインを試みます。このサーバーで NoPassword 認証を使用するというメッセージが表示されます。

匿名認証

認証されたユーザーになるとサイトをどのように利用できるかを知ってもらうために、ユーザーにポータルサイトにアクセスさせたい場合は、モバイルポータルデスクトップへの匿名ユーザーとしてのログインを許可することができます。この機能では、認証されたセッションでモバイルポータルデスクトップおよび音声ポータルデスクトップのスナップショットをユーザーに公開します。


注 –

匿名ユーザーは、ステートフルデータが含まれるチャネルのコンテンツや設定を変更、保存、または修正することはできません。匿名認証をサポートする場合は、匿名ユーザーがこれらのチャネルを利用できないことを確認してください。


匿名実装の実装方法については、『Sun Java System Portal Server 7.1 管理ガイド』を参照してください。

匿名認証用のポータルデスクトップでは、JavaServer Pages (JSP) ソフトウェアとテンプレートの両方に対して、デバイス固有のコンテナのほかに WirelessDesktopDispatcher が使用されます。これらのコンテナには、認証されたユーザーの場合と同様に、匿名ユーザーに表示されるすべてのチャネルが含まれている必要があります。

Procedure匿名ユーザーに対してクライアント固有のモバイルポータルデスクトップまたは音声ポータルデスクトップが必要になる可能性がある新しいデバイスをサポートするには、次の手順に従います。

  1. 適切なデバイス固有コンテナを作成します。

  2. 匿名ユーザーのディスプレイプロファイルで、その特定のデバイスタイプに対して新しいコンテナを使用するように WirelessDesktopDispatcher を変更します。

MSISDN 認証

MSISDN (Mobile Station ISDN) を使用した認証を行うように、組織のユーザーを設定できます。MSISDN は、特定の利用者を識別するために使用される標準の国際電話番号です。これにより、ユーザーは認証資格情報を渡さなくてもモバイルポータルデスクトップにログインできるようになります。この機能ではログイン URL の形式が制限されます。推奨される URL 形式は次のとおりです。

http://access-manager-host: port/service-deploy-URI/UI/Login?module-MSISDN& org-name

MSISDN 認証の実装および設定方法については、『Sun Java System Access Manager 7 2005Q4 管理ガイド』を参照してください。