Sun Java System Portal Server 7.2 管理ガイド

検索サーバーの概要

Portal Server 検索サーバーは、Google および Alta Vista などの一般的なインターネット検索サーバーと同様の検索インタフェースおよびブラウズインタフェースをサポートするために設計された分類およびデータベースサービスです。検索サーバーには、ドキュメントリソースを発見、変換、および要約するロボットが含まれます。Portal Server デスクトップには、JavaServer PagesTM (JSPTM) に基づいた検索ユーザーインタフェースが含まれます。検索サーバーには、設定の編集を行うための管理ツールとシステム管理を行うためのコマンド行ツールが含まれます。設定は、Portal Server 管理コンソールを使用して定義および格納できます。


注 –

管理コンソールを使用すると、管理者は検索サーバーオプションの大部分を設定できますが、コマンド行インタフェースから使用できるすべての管理機能を実行できるわけではありません。


検索データベース

ユーザーは、検索サーバーのデータベースをクエリーして、リソースの場所を特定します。各データベースの個々のエントリをリソース記述 (RD) と呼びます。リソース記述は、単一のリソースに関するサマリー情報を提供します。データベーススキーマは、各リソース記述のフィールドを決定します。

検索サーバーは、リソース記述メッセージ (RDM) やサマリーオブジェクト交換形式 (SOIF) など、インターネットのオープンスタンダードに基づいているため、クロスプラットフォームのエンタープライズ環境で動作できることが保証されています。

データベース分類カテゴリ

ユーザーが検索システムと対話する場合、2 つの方法があります。クエリーを直接入力してデータベースを検索する方法と、カスタムなカテゴリセットを使用してデータベースコンテンツ経由で参照する方法です。カテゴリの階層構造は「分類」と呼ばれることがあります。リソースの分類は、データベースに目次を作成することにたとえることができます。

ブラウズは、検索システムではオプションの機能です。つまり、カテゴリによるブラウズの機能がなくても、検索システムは十分有用なものになります。ユーザーで表示できるカテゴリを追加することがインデックスのユーザーに役立つかどうかを検討する必要があります。また、役立つ場合、作成するカテゴリの種類も検討する必要があります。

検索データベースのリソースは、検索手順を単純にするためにカテゴリに割り当てられます。データベースに多数の項目がある場合には、関連する項目をグループ化すると便利です。そのようにすると、ユーザーは特定の種類の項目をすばやく検索したり、類似する項目と比較したり、目的の項目を選択したりすることができます。

このような分類は製品およびサービスのインデックスに共通です。衣料品のカタログでは、衣類を男性用、女性用、および子供用に分類して、さらに、これらのカテゴリをコート、シャツ、靴などに分類します。オフィス製品カタログの場合、家具は文具、コンピュータ、およびソフトウェアと区別されます。広告ディレクトリは、製品とサービスのカテゴリによって編成されます。

印刷物の索引で項目をカテゴリ別に分類するときの原則は、オンラインインデックスにも当てはまります。この発想では、種類別に検索することが容易になるので、ユーザーは目的のリソースを選択できます。設計するインデックスの適用範囲を問わず、カテゴリを設定する際にもっとも重要なのは使いやすさです。ユーザーがどのようにカテゴリを使用するかを知る必要があります。たとえば、異なる場所に 3 つの支社を持つ企業のためにインデックスを設計する場合、トップレベルのカテゴリを支社ごとに作成しようとするかもしれません。ユーザーにとって、支社の所在地よりも各部門の機能の方が重要であれば、リソースを部門別に分類することが適切です。

カテゴリを定義すると、カテゴリにリソースを割り当てるためのルールを設定する必要があります。これらのルールを、「分類ルール」と呼びます。分類ルールを適切に定義しないと、ユーザーがカテゴリでブラウズしようとしても、リソースを検索できません。リソースは正しく分類する必要がありますが、同時にドキュメントの分類も適切でなければなりません。