シングルサインオンアダプタサービスを使用することで、エンドユーザーは Portal Server プロバイダやその他の Web アプリケーションなどのアプリケーションを使用し、1 回のサインオンだけで各種リソースサーバーに認証アクセスすることができます。アクセスできるリソースサーバーは、システムに実装されている SSO アダプタインタフェースによって異なります。
Portal Server は、次のリソースサーバーの SSO アダプタを提供しています。アドレス帳、カレンダ、およびメール。Instant Messaging チャネルのシングルサインオンは、SSO アダプタ経由では利用できませんが、Sun Java System Portal Server 認証方法経由で利用できます。この方法については、Instant Messaging チャネルの authMethod プロパティーを参照してください。アドレス帳、カレンダ、メールの各サービスは、次の製品で利用できます。
Sun Java System Calendar Server 5.1.1、6.0、6 2006Q2
Sun Java System Messaging Server 5.2、6.0、6 2006Q2
リソースサーバーには、通常はメールサーバー用の JavaMail TM API など、標準的な API (アプリケーションプログラミングインタフェース) を使用して、アプリケーションによってアクセスされます。API を使用して認証接続を作成するには、API に接続の設定データを提供する必要があります。SSO アダプタの目的は、この設定データを供給することにあり、データの格納には SSO アダプタサービスが使用されます。
SSO アダプタサービスは、メタアダプタとアダプタという 2 つのレベルのデータを定義します。メタアダプタは、ユーザーが利用することになる接続のクラスを定義します。複数のユーザーが 1 つのメタアダプタを使用できます。メタアダプタは、そのメタアダプタを使用するすべてのユーザーに同一のデータ値を定義します。これには、デフォルト値と、ユーザーが編集できる値に関する情報が含まれます。このため、メタアダプタは、グローバルサービスレベルで定義されます。
アダプタは、メタアダプタの設定に加えて、組織、ロール、またはユーザーに固有のデータ値を提供します。アダプタはメタアダプタを参照し、ユーザーが編集できないプロパティーのデータ値をメタアダプタから取得します。エンドユーザーが、アダプタの編集可能なプロパティーを変更すると、そのアダプタは、そのエンドユーザーだけに適用されます。
SSO アダプタサービスを使用する Sun Java System Portal Server の通信チャネルは、メタアダプタまたはアダプタのいずれかを参照し、リソースサーバーとの接続に必要なデータ値を取得します。チャネルがメタアダプタを参照する場合、ユーザーが設定情報を保存すると、チャネルはアダプタを参照するようになります。参照されたアダプタは、メタアダプタを参照します。
SSO アダプタの管理はすべて、Portal Server のコンソール Web アプリケーションか psadmin コマンド行インタフェースで行います。Portal Server コンソールのデフォルトの配備 URI は、/psconsole です。psadmin CLI のデフォルトの場所は、Solaris の場合、/opt/SUNWportal/bin です。