Oracle® Fusion Middleware Oracle Reports ServicesレポートWeb公開ガイド 11g リリース1(11.1.1) B61375-01 |
|
戻る |
次へ |
レポートの出力は、実行時に指定するDESTYPE
(宛先タイプ)値によって制御されます。指定可能な宛先タイプは、destination
要素を使用して各自のサーバー構成ファイル(rwserver
.conf
)に登録した宛先出力タイプによって決まります。詳細は、第A.5.31項「DESTYPE」および第8.2.1.6項「destination」を参照してください。
次のデフォルトの宛先を登録する必要はありません。
キャッシュ
電子メール
プリンタ
ファイル
FTP
WebDAV
次のデフォルトの宛先は登録が必要になる場合があります。
Oracle Portal: この宛先のエントリはデフォルトでサーバー構成ファイルに作成されますが、コメント・アウトされます。この宛先の使用を開始するには、destination
エントリのコメントを外し、適切なプロパティ値(portalUserid
プロパティの値など)を指定する必要があります。
Oracle Reports Services Destinations APIで作成した新しい宛先タイプは登録する必要があります。
注意: destination APIの詳細は、Oracle Technology Network(OTN)のOracle Reportsページ(http://www.oracle.com/technology/products/reports/index.html )で「SDK」をクリックすると表示される『Reports Software Development Kit (RSDK)』を参照してください。
宛先の構成の詳細は、第13章「Oracle Reports Servicesの宛先の構成」を参照してください。 |
Oracle Reports Services Destinations APIを使用して、FAX、OracleのInternet File System(iFS)などのカスタム出力タイプや新しい宛先タイプの定義もできます。このAPIを使用して、新しい宛先タイプを定義できます。また、レポートをカスタムの宛先に導くハンドラを作成することもできます。
注意: Oracle Reportsに使用可能なAPIの詳細は、Reports Software Development Kit(RSDK)を参照してください。RSDKを入手するには、OTN(Oracle Technology Network)のOracle Reportsページ(http://www.oracle.com/technology/products/reports/index.html )で「SDK」をクリックします。 |
Oracle Reports Servicesのアーキテクチャによって、出力の生成と配布の方法が標準化されます。このアーキテクチャでは、Reports Serverを通じてレポート出力が適切な宛先に配信され、さらにOracle Reportsエンジンを通じて出力がその宛先とは関係なく生成されます。これによって、1回のレポート実行が様々な用途で使用できるので、効率が大幅に向上します。また、出力処理アーキテクチャが拡大され、任意数の宛先タイプに対応できるようになっています。
以前は、Reports Runtimeエンジンが出力の配信を全面的に処理していました。このため、出力先との通信方法をRuntimeエンジンで認識している必要がありました。この結果、エンジンとサポートされている宛先は密接に結び付いていました。
Oracle Reports Servicesにより、この密結合とそれに伴う制限が解消されます。Runtimeエンジンは、すべての宛先を同等に処理するようになりました。作成される出力の宛先タイプは認識されません。サーバーが出力を宛先ハンドラに渡し、さらにハンドラがそれぞれに関連付けられた宛先タイプに配信するためのデータを準備します。事前定義の宛先タイプ(事前定義ハンドラを使用)を使用するか、またはサポートするカスタムの宛先タイプ用のハンドラを作成することができます。Oracle Reportsでは、ほとんどすべてのタイプの宛先に接続できます。
図13-1は、Oracle Reports Servicesの出力処理アーキテクチャの主要コンポーネントを示しています。
出力処理アーキテクチャでは、リクエストが次の順序で処理されます。
ユーザーが、クライアントまたはブラウザからReports Serverにリクエストを送信します。
サーバーがこのリクエストをRuntimeエンジンに渡します。
宛先オブジェクト(特定の宛先のファイル・リストとそれらの宛先に関連するプロパティを含んだもの)およびレポート出力の作成や処理をRuntimeエンジンで行います。そしてRuntimeエンジンでは、宛先オブジェクトをReports Serverに、レポート出力をキャッシュにそれぞれ送信します。
Reports Serverが、宛先オブジェクトをReports Serverの宛先コンポーネントに送信します。
Reports Serverの宛先コンポーネントが、キャッシュからレポート出力をフェッチします。
Reports Serverの宛先コンポーネントが、レポートと宛先オブジェクト(宛先デバイスで出力が処理される方法を指定するもの)を適切な宛先ハンドラに送信します。