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Oracle Fusion Middleware Oracle Web Tierインストレーション・ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B55905-02
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2 Oracle Web Tierのインストール

この章では、Oracle Web Tier Utilities Suiteのインストール方法について説明します。 インストールと構成プロセスの実行時に、次の製品のインストールと構成を行えます。

Oracle Process Manager and Notification Server(OPMN)は、デフォルトでインストールと構成が行われます。

内容は、次のとおりです。

2.1 インストールの準備

Oracle Web Tierをインストールする前に、『Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド』の開始する前に関する項を参照してください。

さらに、インストールする前に次の項も確認する必要があります。

2.1.1 64ビット・オペレーティング・システムでの32ビットOracle Web Tierのインストール

この項では、64ビット・オペレーティング・システムでの32ビットOracle Web Tier製品のインストールに関する重要な情報について説明します。 お使いの環境に当てはまらない場合は、この項をスキップできます。

2.1.1.1 Windowsオペレーティング・システム

32ビット版の製品をWindowsオペレーティング・システムにインストールする場合、インストールするオペレーティング・システムもサポート対象の32ビット・システムにしてください。 64ビット・システム上で32ビット版の製品をインストールすることはサポートされていません。

2.1.1.2 Linuxオペレーティング・システム

Oracle Web Tierの32ビットLinux版は、次の手順を実行することにより、64ビットLinuxプラットフォームにインストールできます。

  1. インストーラを開始する前に、次のコマンドを実行します。

    linux32 bash
    
  2. インストール中に、リンクの段階でエラーが発生します。 このエラーには次のように対処します。

    1. rootユーザーとしてログインします。

    2. 次のmvコマンドを使用して、既存の/usr/bin/gccファイルを/usr/bin/gcc.origに移動します。

      mv /usr/bin/gcc /usr/bin/gcc.orig
      
    3. viなどのテキスト・エディタを使用して、次の内容を含むgcc41という新規ファイルを作成します。

      #!/bin/sh
      exec /usr/bin/gcc.orig  -m32 -static-libgcc
      -B/usr/lib/gcc/i586-suse-linux/2.95.3/ $*
      

      注意:

      ファイルi586-suse-linux/2.95.3は、Linuxオペレーティング・システムの正確なバージョンに応じて若干異なる場合があります。 使用しているLinuxオペレーティング・システムの正確なバージョンを確認します。/usr/lib/gcc32bitディレクトリを検索し、正確なファイル名を入手してください。

    4. 次のコマンドを使用して、gcc41ファイルの権限を変更します。

      chmod 755 /usr/bin/gcc41
      
    5. 次のコマンドを使用して、/usr/bin/gccへのシンボリック・リンクを作成します。

      ln -s -f /usr/bin/gcc41 /usr/bin/gcc
      

2.1.2 Oracle Fusion Middlewareにおける64ビットJDKのサポート

お使いの環境で64ビットJVMを使用している場合は、すべてのOracle Fusion Middlewareコンポーネントで64ビットJVMを使用していることを確認してください。 32ビットJVMを使用するコンポーネントと64ビットJVMを使用するコンポーネントは併用できません。

64ビットJDKをサポートするプラットフォームの情報は、Oracle Fusion Middlewareの動作保証マトリクスを参照してください。

http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.html

2.2 インストール・タイプ

Oracle Web Tierのインストーラには、次の2つのインストール・オプションがあります。

最新のOracle Web Tierソフトウェアをインストールするには、「ソフトウェアのインストール - 構成なし」インストール・タイプを選択する必要があります。第1.2項「インストールのロードマップ」の説明を参照してください。

2.3 インストールの手順

この項では、Oracle Web Tierのインストールと手順について説明します。 内容は、次のとおりです。

2.3.1 インストール・ログ・ファイル

インストーラは、ログ・ファイルをOracle_Inventory_Location/logディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはOracle_Inventory_Location\logsディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)に書き込みます。 ログ・ファイルとその内容の詳細は、第D.2.1項「インストール・ログ・ファイル」を参照してください。

2.3.2 インストーラの起動

インストーラを起動するには、CD-ROMを挿入して、次のコマンドを実行します。

UNIXオペレーティング・システムの場合:

% ./runInstaller

Windowsオペレーティング・システムの場合:

G:\ setup.exe

注意:

rootユーザーでのインストーラの実行はサポートされていません。

2.3.3 インベントリの画面(UNIX専用)

UNIXシステムにOracle Universal Installerを使用して最初にOracle製品をインストールする場合には、インベントリ・ディレクトリの場所を入力するように求められます。 インストーラは、この場所にサブディレクトリをセットアップして、このシステムにインストールされる各Oracle製品のインベントリ・データを保管します。

表2-1の手順に従って、インベントリ・ディレクトリの情報を構成します。 詳細は、次の表の画面名をクリックするか、GUIの「ヘルプ」ボタンをクリックしてください。

表2-1 インベントリ・ディレクトリとグループの画面

番号 画面 説明と必要なアクション

1

「インベントリ・ディレクトリの指定」画面(UNIX専用)


Oracleインベントリ・ディレクトリとそのディレクトリのグループ権限を指定します。 このグループには、Oracleインベントリ・ディレクトリに対する書込み権限が必要です。

「OK」をクリックして続行します。

2

インベントリの場所の確認画面(UNIX専用)


createCentralInventory.shスクリプトをrootの権限で実行します。

「OK」をクリックして続行します。


2.3.4 Oracle Web Tierのインストールと構成

この項の手順に従って、最新のOracle Web Tierソフトウェアのインストールと構成を行ってください。

2.3.4.1 ソフトウェアのインストール

インストーラを起動した後(第2.3.2項「インストーラの起動」)、表2-2の手順に従ってOracle Web Tierをインストールします。

いずれかのインストール画面で問題があれば、付録A「Oracle Web Tierのインストール画面」を参照するか、「ヘルプ」をクリックしてオンライン・ヘルプにアクセスしてください。

表2-2 「インストールのみ」オプションのインストールの流れ

番号 画面 説明と必要なアクション

1

「ようこそ」画面


「次へ」をクリックして続行します。

2

「インストール・タイプの選択」画面


「ソフトウェアのインストール - 構成なし」を選択します。

「次へ」をクリックして続行します。

3

「前提条件のチェック」画面


「次へ」をクリックして続行します。

4

「インストール場所の指定」画面


MiddlewareホームとWeb層Oracleホームのディレクトリを指定します。 Web層Oracleホーム・ディレクトリが、Middlewareホーム・ディレクトリ内に作成されます。

Oracle共通ホームも、Middlewareホーム・ディレクトリ内に自動的に作成されます。

「次へ」をクリックして続行します。

5

セキュリティ・アップデートの指定画面


セキュリティ・アップデートに登録する場合は、製品の最新の問題を受け取るための電子メール・アドレスを入力します。

「次へ」をクリックして続行します。

6

「インストール・サマリー」画面


この画面の情報を確認します。

「インストール」をクリックしてインストールを開始します。

7

「インストールの進行状況」画面


「次へ」をクリックして続行します。

8

「インストール 完了」画面


「終了」をクリックしてインストーラを終了します。


2.3.4.2 ソフトウェアへのパッチ適用

インストールが完了した後、Oracle Web Tierにパッチ・セット・インストーラを実行して、ソフトウェアを最新のバージョンに更新する必要があります。

手順については、Oracle Fusion Middlewareパッチ・ガイドのパッチ・セット・インストーラによる最新のOracle Fusion Middlewareパッチ・セットの適用に関する項を参照してください。

ソフトウェアに最新バージョンのパッチを適用したら、コンポーネントの構成を開始できます。 手順については、第2.3.4.3項「コンポーネントの構成」を参照してください。

2.3.4.3 コンポーネントの構成

構成ツールを実行して、Oracle Web Tier製品を構成します。

UNIXオペレーティング・システムの場合:

Web_Tier_ORACLE_HOME/bin/config.sh

Windowsオペレーティング・システムの場合:

Web_Tier_ORACLE_HOME\bin\config.bat

注意:

Oracle Web Tierのインストーラが実行中でないことを確認してください。インストーラと構成ツールは同時に実行できません。

構成ツールを起動した後、表2-3の手順に従います。

表2-3 構成の流れ

番号 画面 画面が表示される場面 説明と必要なアクション

1

「ようこそ」画面


毎回

「次へ」をクリックして続行します。

2

「コンポーネントの構成」画面


毎回

構成するコンポーネントを選択します。

これらのコンポーネントを既存のWebLogicドメインに関連付ける場合は、「選択されたコンポーネントとWebLogicドメインの関連付け」を選択します。

「次へ」をクリックして続行します。

3

「WebLogicドメインの指定」画面


「コンポーネントの構成」画面「選択されたコンポーネントとWebLogicドメインの関連付け」が選択された場合のみ。

既存のWebLogicドメインの接続情報を指定します。

「次へ」をクリックして続行します。

4

「コンポーネントの詳細の指定」画面


毎回

Oracleインスタンスの場所とコンポーネントの名前を指定します。

「次へ」をクリックして続行します。

5

Web Cache管理者パスワード画面


「コンポーネントの構成」画面「Oracle Web Cache」を選択した場合。

Oracle Web Cache管理者のパスワードを指定します。

「次へ」をクリックして続行します。

6

「ポートの構成」画面


毎回

ポートの構成を自動または手動で行うかを選択します。

注意: staticports.ini(または任意のカスタム・ポート・ファイル)を使用する場合、1024未満のポート番号はインストーラで検証されません。 ただし、インストールは継続できます。

詳細は、Oracle Fusion Middlewareの管理者ガイドのポート番号に関する項を参照してください。

「次へ」をクリックして続行します。

7

セキュリティ・アップデートの指定画面


毎回

セキュリティ・アップデートに登録する場合は、製品の最新の問題を受け取るための電子メール・アドレスを入力します。

「次へ」をクリックして続行します。

8

「インストール・サマリー」画面


毎回

この画面の情報を確認します。

「構成」をクリックして構成を開始します。

9

「構成の進行状況」画面


毎回

「次へ」をクリックして続行します。

10

「インストール 完了」画面


毎回

「保存」をクリックして、構成情報をファイルに保存します。 この情報には、後で参照することが必要になる場合がある、ポート番号、インストール・ディレクトリ、URLおよびコンポーネント名が含まれています。

構成情報を保存した後、「終了」をクリックしてインストーラを終了します。


構成が完了したら、第2.4項「インストール後の作業」に移動します。

2.4 インストール後の作業

インストールと構成が完了した後、トポロジと構成によっては、インストール後の作業を実行する必要があります。 この項の内容は、次のとおりです。

2.4.1 Oracle HTTP ServerとOracle WebLogic Serverの間のルーティングの構成

デフォルトでは、Oracle HTTP ServerとOracle WebLogic Serverの間のルーティングは構成されません。 Oracle HTTP ServerからOracle WebLogic Serverへリクエストをプロキシできるようにするには、プラグインを構成する必要があります。

方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle HTTP Server管理者ガイド』のmod_wl_ohsに関する項を参照してください。

2.4.2 Oracle BAMでのOracle Web Cacheの使用

Oracle BAMでOracle Web Cacheを使用している場合は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Web Cache管理者ガイド』のキャッシング・ルールの構成と監視の基本的なタスクに関する項を参照してください。

次のOracle BAM設定を使用します。

Expression Type : Regular Expression
URL Expression : oracle.bam.web (or Event=viewReport, for the second rule)
HTTP Methods : Select all
Leave URL and POST Body Parameters empty.
POST Body Expression : .*
Caching Policy : Don't Cache
Leave Comment as it is.
Compression : Off
Enabled : yes 

2.5 インストールの検証

インストールの成功を検証するには、次のタスクのうちのいくつかを実行します。

2.5.1 インストール・ログの検証

Oracleインベントリ・ディレクトリ内のlogsディレクトリにインストール・ログ・ファイルが存在するかを確認します。 UNIXシステムで、Oracleインベントリ・ディレクトリの場所がわからない場合は、WebTier_ORACLE_HOME/oraInst.locファイルを参照すればわかります。 Windowsシステムのインベントリ・ディレクトリのデフォルトの場所はC:\Program Files\Oracle\Inventory\logsです。

2.5.2 ドメイン・サーバー・ログの検証

ドメイン・ホーム・ディレクトリ内のserversディレクトリにあるドメイン・サーバー・ログを確認します。 UNIXシステムの場合の例:

Web_Tier_ORACLE_HOME/user_projects/domains/domain_name/servers/server_name

Windowsシステムの場合:

Web_Tier_ORACLE_HOME\user_projects\domains\domain_name\servers\server_name

2.5.3 OPMNステータスの検証

インスタンス・ホーム内のINSTANCE_HOME/binディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはINSTANCE_HOME\binディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)からopmnctl statusコマンドを実行します。 たとえば、次のとおりです。

> ./opmnctl status

Processes in Instance: instance2
---------------------------------+--------------------+---------+---------
ias-component                    | process-type       |     pid | status  
---------------------------------+--------------------+---------+---------
webcache1                        | WebCache-admin     |   24057 | Alive   
webcache1                        | WebCache           |   24056 | Alive   
ohs1                             | OHS                |   23890 | Alive   

この情報には、このインストールで構成されたコンポーネントが示されます。 「Alive」ステータスはコンポーネントが起動していて実行中であることを示します。

2.5.4 ブラウザのURLの確認

インスタンス・ホーム内のINSTANCE_HOME/binディレクトリ(UNIXオペレーティング・システムの場合)またはINSTANCE_HOME\binディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムの場合)からopmnctl status -lコマンドを実行して、コンポーネントが使用するポートのリストを取得します。 たとえば、次のとおりです。

> ./opmnctl status -l

---------------------------------+--------------------+---------+----------+------------+----------+-----------+------
ias-component                    | process-type       |     pid | status   |        uid |  memused |    uptime | ports
---------------------------------+--------------------+---------+----------+------------+----------+-----------+------
webcache1                        | WebCache-admin     |   24057 | Alive    | 1067146469 |    43712 |  14:43:29 | http_admin:7799
webcache1                        | WebCache           |   24056 | Alive    | 1067146468 |    64072 |  14:43:29 | http_stat:7800,http_invalidation:7801,https_listen:7802,http_listen:7798
ohs1                             | OHS                |   23890 | Alive    | 1067146467 |    50260 |  14:43:39 | https:9999,https:4447,http:7777

この表示のポート番号を使用して、ブラウザで適切なページを開きます。 次の形式を使用します。

http://system_name:port_number

前述の情報に基づき、表2-4のURLを使用して、この構成から様々なページにアクセスします。

表2-4 Web TierのサンプルURL

ページ サンプルURL

Oracle HTTP Server

http://system_name:7777

Oracle HTTP ServerのSSL

https://system_name:4447

Oracle Web Cache

http://system_name:7798

Oracle Web CacheのSSL

https://system_name:7802

Oracle Web Cacheの管理

https://system_name:7799