この章の構成は、次のとおりです。
この項では、サンプルを使用するために必要なコンポーネントとシステムの準備方法について説明します。構成は次のとおりです。
この例を使用するために必要なインストールと構成の要件は次のとおりです。
Microsoft Windows XP、Windows Vista、Windows Server 2003、またはWindows Server 2008が動作し、1GBのRAMを搭載したパーソナル・コンピュータであること。
使用するCICSアダプタをOracle Application Serverにデプロイしてあること。
OracleAS CICS Adapterをアウトバウンド処理用に構成してあること。「アウトバウンド相互作用のOracleAS Adapter for CICSの構成」を参照してください。
Oracle JDeveloperをインストールしてあること。
レガシー・アダプタをデプロイしてあること。
必要なマシンがロードされたOracle Studioがあること。「Oracle StudioでのIBM z/OSプラットフォームの設定」を参照してください。
この章では、BPELを使用してOracle CICSアダプタを使用する場合の構成手順の例を示します。これらの例を使用する前に、次のことをよく理解していることが必要です。
J2CA接続の作成方法。詳細は、「アウトバウンド用のCICSアダプタの構成」を参照してください。
Oracle Studioを使用したOracleAS Adapters for CICSの構成方法。詳細は、「Oracle Connectアダプタの構成」を参照してください。
OracleAS Adapters for CICSとBPELを統合するには、次のプロセスを実行します。
デザインタイム: 「Oracle Connectアダプタの構成」で説明されているように、OracleAS Adapters for CICSはOracle Studioで構成します。
ランタイム: BPELプロセスをJDeveloperでデプロイした後、構成をテストできます。「ランタイムの構成」を参照してください。
アウトバウンド・プロセスの設計をはじめる前に、次のことを実行する必要があります。
「アウトバウンド相互作用のOracleAS Adapter for CICSの構成」のタスクを実行して、CICSアダプタを作成し、メタデータをインポートし、相互作用を作成します。
J2CA CICSリソース・アダプタに対する接続を構成します。この作業は、コネクション・ファクトリを作成して行います。
詳細は、「アウトバウンド用のCICSアダプタの構成」を参照してください。
相互作用のためのWSDLおよびバインディング・ファイルを作成します。この作業は、JDeveloperでエンドポイントの作成を始める前に、Oracle Studioで行います。作成した相互作用に基づいて、Oracle StudioによりWSDLおよびバインディング・ファイル(jca)が自動的に作成されます。詳細は、「JCA構成ファイルの作成」を参照してください。
このセクションでは、OracleAS Adapter for CICSに接続するBPELアウトバウンド・プロセスの作成方法について説明します。
BPEL Process Managerでプロセスを構成するには、JDeveloperを使用します。このセクションでは、JDeveloperを使用してCICSリソース・アダプタ用のBPELアウトバウンド・プロセスを作成する方法について説明します。次のセクションでは、BPELアウトバウンド・プロセスのデプロイ方法について説明します。
アウトバウンド・プロセスを設計する前に、OracleAS Adapter for CICSとBPEL Process Managerの統合と接続を行います。
この項では、BPELアウトバウンド・プロセスをデプロイするために必要なデザインタイムの手順について説明します。これらのプロセスでは、FINDDOCTORというWebサービスが使用されています。このサービスでは、医師のリストがデータから検索されます。アウトバウンド・プロセスを作成するために必要な手順は、次のとおりです。
アウトバウンド用のBPELプロジェクトを作成するには、次の作業を実行します。
JDeveloperで、新規のSOAプロジェクトを作成します。
SOAプロジェクトを右クリックして「新規」を選択します。図6-1に示すように、「新規ギャラリ」が表示されます。
「カテゴリ」リストで、「SOA層」を開き、「サービス・コンポーネント」を選択します。
「項目」リストで、「BPELプロセス」を選択して、「OK」をクリックします。図6-2に示すように、「BPELプロセス」画面が表示されます。
「BPELプロセス」画面に、次の情報を入力します。
BPELOUTBOUND1などの名前を入力します。
プロジェクトを保存するディレクトリを入力します。
同期BPELプロセスのテンプレートを選択します。
「OK」をクリックします。BPELプロセスがビジュアル・エディタに表示されます。
次に、医師データを読み取るためのサードパーティ・アダプタの使用を行います。
医師データを読み取るためには、サードパーティ・アダプタを使用する必要があります。相互作用に定義されているSQL文がSOAで実行されて、リソース・アダプタに渡されます。次に、リソース・アダプタで情報が処理されて、データが返されます。次の作業を実行して、サードパーティ・アダプタを作成します。
左側の「プロジェクト」エリアから、composite.xml
をダブルクリックします。ビジュアル・エディタの最下部で、必要に応じて「設計」タブをクリックします。図6-3 はビジュアル・エディタのコンポジット・ビューを示しています。
図6-4 に示すように、サードパーティ・アダプタをビジュアル・エディタの「外部参照」レーンにドラッグします。
図6-5 に示すように、サードパーティ・アダプタをJDeveloperにドラッグすると、「サード・パーティ・アダプタ・サービスの作成」画面が表示されます。
「WSDL URL」フィールドの隣のボタンをクリックして参照し、「JCA構成ファイルの作成」で作成したfindDoctor.wsdl
ファイルを見つけます。
「タイプ」リストで、「参照」を選択します。
「JCAファイル」フィールドの隣のボタンをクリックして参照し、「JCA構成ファイルの作成」で作成したfindDoctor.jca
ファイルを見つけます。
「OK」をクリックし、ダイアログ・ボックスを閉じます。これで、図6-6に示すようにコンポジットの設計ができます。
BPELアウトバウンド・プロセスの設計手順をに進みます。
このステップでは、BPELプロセスを設計します。BPELアウトバウンド・プロセスを設計するには、次の作業をします。
図6-7に示すように、コンポジット内でBPELプロセスをサードパーティ・アダプタに接続します。
BPELプロセスをダブルクリックします。
図6-8に示すように、コンポーネント・パレットのBPELプロセス・アクティビティのセクションから、「Assign」、「Invoke」、およびもう1つの「Invoke」アクティビティをプロセスのエディタにドラッグします。
Invoke_1アクティビティの編集に進みます。
ここでは、findDoctor
相互作用が起動されるように、「Invoke」アクティビティを編集する必要があります。
ビジュアル・エディタで、Invoke_1
アクティビティをサードパーティ・アダプタに接続します。図6-9に示すように、「Invokeの編集」画面が表示されます。
「Invoke」ダイアログ・ボックスで、「パートナ・ロールWebサービス・インタフェース」セクションに次の値が設定されていることを確認します。
操作: FINDDOCTOR
「入力」フィールドの隣のプラス印をクリックし、Invoke_1_findDoctor_InputVariable
を選択します。
「出力」フィールドの隣のプラス印をクリックし、Invooke_1_findDoctor_OutputVariable
を選択します。
「OK」をクリックして保存し、プロジェクトのデプロイを実行します。
Oracle Application Serverにプロジェクトをデプロイする手順は、次のとおりです。
アプリケーション・ナビゲータで、プロジェクトを右クリックして、「デプロイ」を選択し、デプロイするプロジェクトを選択します。
デプロイ・ウィザードから、「アプリケーション・サーバーにデプロイ」を選択します。
ウィザードの最後まで「次へ」をクリックし、「終了」をクリックしてデプロイを終了します。
このセクションでは、プロジェクトをテストして、アウトバウンド・プロセスが正しく実行されることを確認するための方法について説明します。アウトバウンド・プロセスをテストするには、次の作業をします。
次の例に示すように、ファイルを作成してFindDoctor.xml
という名前にします。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?><CU:FindDoctorData xmlns:CU="http://xmlns.oracle.com/Esb/FindDoctorData" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"> <Record1>CICS</Record1></CU:FindDoctorData>
最初のアダプタ用に定義したC:\temp
フォルダにファイルを保存します。SOAサーバーがファイルを読み取って処理を完了すると、ファイルは削除されます。
2番目のアダプタで定義したC:\tempOut
フォルダを開きます。次の内容のファイルがこのフォルダにコピーされます。
<?xml version="1.0"?> <findDoctorData xmlns="http://xmlns.oracle.com/Esb/findDoctorData"> <Record1 xmlns>="">CICS</Record1>
この項では、OracleAS Adapter for CICSに接続するメディエータ・アウトバウンド・プロセスの作成方法について説明します。
メディエータでプロセスを構成するには、JDeveloperを使用します。このセクションでは、JDeveloperを使用してCICSリソース・アダプタ用のメディエータ・アウトバウンド・プロセスを作成する方法について説明します。次のセクションでは、BPELアウトバウンド・プロセスのデプロイ方法について説明します。
このセクションでは、メディエータ・アウトバウンド・プロセスをデプロイするために必要なデザインタイムの手順について説明します。これらのプロセスでは、FINDDOCTORというWebサービスが使用されています。このサービスでは、医師のリストがデータから検索されます。アウトバウンド・プロセスを作成するために必要な手順は、次のとおりです。
アウトバウンド用のメディエータ・プロジェクトを作成するには、次の作業をします。
JDeveloperで、新規のSOAプロジェクトを作成します。
SOAプロジェクトを右クリックして「新規」を選択します。図6-10に示すように、「新規ギャラリ」が表示されます。
「カテゴリ」リストで、「SOA層」を開き、「サービス・コンポーネント」を選択します。
「項目」リストで、「メディエータ」を選択して、「OK」をクリックします。図6-11に示すように、「メディエータの作成」画面が表示されます。
「メディエータの作成」画面に、次の情報を入力します。
名前を入力します。たとえば、MEDOUTBOUND1と入力します。
同期メディエータのテンプレートを選択します。
「OK」をクリックします。メディエータがビジュアル・エディタに表示されます。
医師データを読み取るためには、サードパーティ・アダプタを使用する必要があります。相互作用に定義されているSQL文がSOAで実行されて、リソース・アダプタに渡されます。次に、リソース・アダプタで情報が処理されて、データが返されます。次の作業をして、サードパーティ・アダプタを作成します。
左側の「プロジェクト」エリアから、composite.xml
をダブルクリックします。ビジュアル・エディタの最下部で、必要に応じて「設計」タブをクリックします。図6-12 はビジュアル・エディタのコンポジット・ビューを示しています。
図6-4 に示すように、サードパーティ・アダプタをビジュアル・エディタの「外部参照」レーンにドラッグします。
図6-14 に示すように、サードパーティ・アダプタをJDeveloperにドラッグすると、「サード・パーティ・アダプタ・サービスの作成」画面が表示されます。
「WSDL URL」フィールドの隣のボタンをクリックして参照し、「JCA構成ファイルの作成」で作成したfindDoctor.wsdl
ファイルを見つけます。
「タイプ」リストで、「参照」を選択します。
「JCAファイル」フィールドの隣のボタンをクリックして参照し、「JCA構成ファイルの作成」で作成したfindDoctor.jca
ファイルを見つけます。
「OK」をクリックし、ダイアログ・ボックスを閉じます。これで、図6-15に示すようにコンポジットの設計ができます。
アウトバウンド・メディエータの設計手順に進みます。
このステップでは、アウトバウンドのメディエータを設計します。メディエータ・アウトバウンド・プロセスを設計するには、次の作業を実行します。
図6-16に示すように、コンポジットで、メディエータをサードパーティ・アダプタに接続します。
メディエータのプロセスをダブルクリックします。
図6-17に示すように、フィルタ式を表示します。
マッピング・ルールの作成とファイルのマッピングに進みます。
マッピング・ファイルを作成し、ファイルをマッピングするには、次の作業を実行する必要があります。
図6-17に示すように、「フィルタ式」画面の最上部で、「次を使用して変換」フィールドの隣のアイコンをクリックします。図6-18に示すように、「リクエスト・トランスフォーメーション・マップ」画面が表示されます。
「リクエスト・トランスフォーメーション・マップ」で、「新規マッパー・ファイルの作成」を選択します。デフォルト値、singleString_To_Doctor.xsl
を使用します。
「OK」をクリックします。
ビジュアル・エディタで、mediator.mplanタブをクリックしてこのタブに戻ります。
図6-17に示すように、「フィルタ式」画面の最下部で、「次を使用して変換」フィールドの隣のアイコンをクリックします。「リクエスト・トランスフォーメーション・マップ」画面が表示されます。
リクエスト・トランスフォーメーション・マップで、「新規マッパー・ファイルの作成」を選択します。デフォルト値、Doctor_To_singleString
.xslを使用します。
singleString_To_Doctor
タブをクリックします。図 6-19に示すように、source:findDoctor.wsdl
のDoctor
要素をMediatorx.wsdl
のinp1:input
要素に接続します。
Doctor_To_singleString
タブをクリックします。図 6-20に示すように、source:Mediatorx.wsdl
のinp1:input
要素をfindDoctor.wsdl
のDOCTOR
属性に接続します。
保存して、プロジェクトのデプロイを行います。
Oracle Application Serverにプロジェクトをデプロイする手順は、次のとおりです。
アプリケーション・ナビゲータで、プロジェクトを右クリックして「デプロイ」を選択し、デプロイするプロジェクトを選択します。
デプロイ・ウィザードから、「アプリケーション・サーバーにデプロイ」を選択します。
ウィザードの最後まで「次へ」をクリックし、「終了」をクリックしてデプロイを終了します。