Oracle® Application Server CDC Adapters for SQL Serverユーザーズ・ガイド 11g リリース1(11.1.1) B61404-02 |
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この章では、OracleAS Adapter for SQL Serverを作成する例を紹介します。OracleAS Adapter for SQL Serverを使用するには、BPELプロセスまたはメディエータ・プロセスのいずれかを構成する必要もあります。BPELまたはメディエータの使用については、「JDeveloperでのプロジェクトの作成例」を参照してください。
OracleAS Adapter for SQL Serverを使用してアウトバウンド相互作用を作成するには、SQL Serverデータベースを新規作成し、そのデータを使用してCDCソリューションを作成する必要があります。
SQL Serverデータ・ソースを作成するには、次の作業を行う必要があります。
SQL Serverデータベースで、Hospitalというデータベースを作成する必要があります。このデータベースで、表4-1に従って次の表と列を作成します。
表4-1 SQL Serverの表と列
表 | 列 |
---|---|
HOSPITAL |
HOSPNAME HOSP_ADDRESS HOSP_PHONE ADMIN |
PATIENT |
HOSPNAME WARDNO PATNAME PATADRESS PAT_PHONE BEDIDENT DATEADMT PREV_STAY_FLAG PREV_HOSP PREV_DATE PREV_REASON |
SYMPTOM |
HOSPNAME WARDNO BEDIDENT DIAGNOSE SYMPDATE PREV_TREAT_FLAG TREAT_DESC SYMP_DOCTOR SYMP_DOCT_PHONE |
WARD |
HOSPNAME WARDNO TOT_ROOMS TOT_BEDS BEDAVAIL WARDTYPE |
まず、SQL Serverデータが格納されたWindowsコンピュータへのアクセスを構成します。このアクセスはOracle Connectで構成します。Oracle Connectを開いて、「Oracle StudioでのWindowsコンピュータの設定」の指示に従います。「Add machine」ダイアログ・ボックスに次の情報を入力します。
Host name/IP address: Hospitalデータベースがあるメインフレーム・コンピュータの名前かIPアドレスを入力します。これはOracle Connectと同じディレクトリにインストールされている必要があります。
Port: デーモンが実行されているポート番号を入力します。デフォルトのポートは2551です。
Display name: このフィールドには何も入力する必要はありません(デフォルトで、ホスト名とポート番号が表示名になります)。
User name: アクセスするコンピュータで管理者パスワードが必要な場合に使用します。その場合、コンピュータの管理者の名前を入力します。
Password: 必要であれば、コンピュータの管理者のパスワードを入力します。
Connect via NAT with fixed IP address: 指定されたポートにかかわりなく、各外部IPが1つの内部IPに固定構成でマッピングされるNAT(Network Address Translation)ファイアウォール・プロトコルがマシンで使用されている場合は、これを選択します。
図4-1に正しい情報が設定された「Add Machine」ダイアログ・ボックスを示します。
作成した表にチェンジ・データ・キャプチャを作成します。作成が終了したら、WSDLファイルおよびバインディング(jca)ファイルを作成します。詳細は、「JCA構成ファイルの作成」を参照してください。
これらのファイルには、JDeveloperでBPELおよびメディエータ・プロジェクトを作成するために必要な情報が含まれています。BPEL Process ManagerおよびメディエータでのJDeveloperの使用については、「JDeveloperでのプロジェクトの作成例」を参照してください。
チェンジ・データ・キャプチャの設定を開始する前に、チェンジ・データ・キャプチャを処理するようにSQL Serverが設定されていることを確認してください。次のトピックの説明に従って設定します。
次のセクションでは、Oracle Studioでチェンジ・データ・キャプチャを作成する方法を説明します。
次の手順は、このサンプル用にチェンジ・データ・キャプチャを設定する方法を説明しています。SQL Serverにチェンジ・データ・キャプチャを設定する方法の詳細は、「Oracle Studioでのチェンジ・データ・キャプチャの設定」を参照してください。
Oracle Studioで「Solution」パースペクティブを開きます。
左側のペインで、「Create new project」をクリックします。
次のように入力します。
Project name: Hospital
Type: SQL Server
図4-2に正しいデータが設定された「Create new project」画面を示します。
「Design」→「Next」→「Finish」をクリックし、画面のデフォルト値を使用します。UNIXコンピュータのステージング領域を設定する場合は、2番目の画面で設定を変更する必要があります。詳細は、「CDCプロジェクトの作成」を参照してください。
「Implement」をクリックし、「Implementation」ガイドに進みます。
「Server Configuration」で、次の情報を入力します。
Machine: Oracle ConnectがインストールされているWindowsコンピュータの情報を入力します。
Data Source: 次の情報を入力します。
SQL Server Name: このプロジェクト用に作成したSQL ServerのHospitalデータベースの名前を入力します。
dbName: SQL Serverがインストールされているサーバー・コンピュータの名前を入力します。
詳細は、「データ・ソースの設定」を参照してください。
Stream Service: デフォルト設定を使用できます。この設定では、すべての変更をジャーナルに記録します。イメージ前レコードの取得は含みません。
注意: 必ず一時記憶域ディレクトリへのパスを入力してください。transientStorage
パラメータで指定された場所と同じである必要があります。詳細は、「テンプレート入力ファイルの構成」を参照してください。
Logging Level: デフォルト設定を使用します。
「CDC Service Configuration」で、次の情報を入力します。
Machine: ステージング領域として使用しているコンピュータの情報を入力します。これは、WindowsまたはUNIXマシンである必要があります。
Stream Service: 次の情報を入力します。
「Staging Area」画面で、指定したコンピュータおよびステージング領域コンピュータの変更ファイルの場所を入力します。
「Changed Data Capture Table Selection」で、すべての表を選択します。
残りの画面で「Next」をクリックし、デフォルト値を使用します。
Access Service Manager: すべての画面で「Next」をクリックしてデフォルト値を使用します。
詳細は、「ステージング領域サーバーの設定」を参照してください。
次に「ソリューションのデプロイ」の手順を実行します。
ソリューションをデプロイするには、「Activate Workspaces」をクリックします。表示されるすべての画面で「OK」をクリックします。ネーミングの競合に関するメッセージが表示された場合は、まずこれを解決する必要があります。
チェンジ・データ・キャプチャのデプロイの詳細は、「チェンジ・データ・キャプチャのデプロイ」を参照してください。
JDeveloperとの接続を設定するには、WSDLファイルおよびJCAファイルの両方を作成する必要があります。ファイルの作成は、BPELプロセスまたはメディエータ接続を設定する前にOracle Studioを使用して行います。
JCA構成ファイルを作成する方法は、「JCA構成ファイルの作成」を参照してください。Hospital_CDCQueue
アダプタ用にファイルを作成するには、次の作業を行います。
Oracle Studioの「Configuration」ペインから、作成したCDCステージング領域のバインディングを開きます。バインディングの名前は、Oracle Studioで作成したCDCソリューションのプロジェクト名に接尾辞_SA
が付いたものです。
Hospital_CDCQueue
アダプタを右クリックして、「Generate JCA Configuration Files」を選択します。
BPELプロセスまたはメディエータ接続を作成する際に見つけられる場所にファイルを保存します。