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Oracle® Fusion Middlewareパッチ適用ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B61412-01
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C カスタマ・データベースに配置されたOracle Portalスキーマの移行

この付録では、Oracle Metadata Repositoryの外部にあるカスタマ・データベース構成に配置されたポータル・スキーマをアップグレードする手順の詳細を説明します。カスタマ・データベースに配置されたポータル・スキーマをアップグレードするには、upgrade.bat(Windowsオペレーティング・システム)またはupgrade(UNIXオペレーティング・システム)スクリプトを使用する必要があります。カスタマ・データベースに配置されているポータル・スキーマをアップグレードするには、次の手順を実行します。

  1. ORACLE_HOME環境変数を中間層のOracleホームに設定します。

  2. ポータル・スキーマを格納しているデータベースのTransparent Network Services(TNS)エントリをORACLE_INSTANCE\config(Windowsオペレーティング・システム)またはORACLE_INSTANCE/config(UNIXオペレーティング・システム)に追加します。

  3. UNIXオペレーティング・システムで、TNS_ADMIN環境変数を設定する場所をORACLE_INSTANCE/configにします。

  4. このポータル・スキーマを使用してデータベースに接続できることを確認します。

  5. SQL*Plusを使用して、スキーマのパスワードとTNS名を指定し、データベース内のポータル・スキーマに接続できるかどうかを確認します。

    たとえば、UNIXオペレーティング・システムの場合は、次のように指定します。

    sqlplus portal/portal@orcl
    
  6. ディレクトリをORACLE_HOME/upgrade/portal/admin/plsqlに変更します(UNIXオペレーティング・システムの場合)。

  7. 移行対象のポータル・スキーマと関連付けられた中間層のOracleホームで、Oracle Fusion middlewareサービスをすべて停止します。これには、Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用してWLS_PORTALを停止し、ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl stopallを実行します(UNIXオペレーティング・システムの場合)。

  8. ポータル・スキーマに関連付けられたOracle Internet Directoryが起動し、稼働中であることを確認します。

  9. プレチェック・モードでアップグレード・スクリプトを実行します。

    UNIXオペレーティング・システムで、次のようにスクリプトを実行します。

    ORACLE_HOME/upgrade/portal/admin/plsql/upgrade -precheck 
    

    -precheckを指定すると、アップグレードの事前チェックのみが実行され、その後、アップグレードが終了します。このモードで事前チェックが失敗しても、即座にアップグレードが強制終了するわけではありません。すべての事前チェックで検出されたエラーがupgrade.logファイルにまとめられます。このファイルは、ORACLE_HOME/upgrade/portal/admin/plsqlディレクトリ(UNIXオペレーティング・システム)で生成されます。このログ・ファイルの最後の部分にエラーが発生したチェックのリストが表示されます。事前チェックのエラーが発生しなくなるまでこのモードのアップグレードを実行してください。このモードではスキーマは変更されないため、実行のたびにバックアップからリストアする必要はありません。

    事前チェックで検出されたすべてのエラーを調べます。ドキュメントに記載されていないエラーおよび次に記載されたアクションで解決できないエラーについては、Oracleサポート・サービスにお問合せください。

  10. precheck.logファイルのすべての警告とエラーを解決した後に、パラメータを指定しないでアップグレード・スクリプトを実行します。

    UNIXオペレーティング・システムで、次のようにスクリプトを実行します。

    ORACLE_HOME/upgrade/portal/admin/plsql/upgrade
    

    このスクリプトでは、システムの設定に関する情報の入力が求められます。入力した回答はエコーされ、スクリプトの最後の検証に使用されます。ただし、スクリプトの終了前に入力した情報に誤りがあったことが判明した場合は、スクリプトからの最後の質問にnで回答すると、変更を実行せずに終了できます。

    スクリプトから回答を求められる質問は次のとおりです。大カッコ内に、質問に対するデフォルトの回答が示されます。

    • データベースのバックアップを作成していますか (y|n)? [y]:

      データベースのバックアップを作成していない場合は、nで回答し、データベースをバックアップしてからスクリプトを再実行してください。バックアップを作成している場合は、yで回答します。

    • アップグレードするスキーマの名前を入力してください [portal]:()

      スキーマ名が、Oracle Infrastructureインストールのデフォルト・スキーマ名であるPortalでない場合は、そのスキーマ名を入力します。

    • アップグレードするスキーマのパスワードを入力してください [portal]:

      パスワードがスキーマ名と同じでない場合は、そのポータル・スキーマのパスワードを入力します。

    • データベースのSYSユーザーのパスワードを入力してください [change_on_install]:

      このパスワードがchange_on_installでない場合は、データベースSYSのパスワードを入力します。

    • データベースに接続するためのTNS接続文字列を入力してください [orcl]:

      TNS接続文字列を入力します。これはORACLE_INSTANCE/config/tnsnames.oraファイル(UNIXオペレーティング・システムの場合)にあります。

  11. スクリプトが完了したら、現行ディレクトリ内のアップグレード・ログの各ファイルを調べ、末尾にエラーがレポートされていないことを確認します。

  12. 次に、このリポジトリに関連付けられた中間層を起動します。Oracle Portalにアクセスできることを確認します。