Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Server Application Adapter for Siebelユーザーズ・ガイド 11g リリース1(11.1.1.3.0) B61417-01 |
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Siebel XMLを使用してSiebel統合オブジェクトと統合する場合、インタフェースではSiebelワークフローが使用されます。
注意: この付録はOracle Application Adapter for Siebelユーザー向けのドキュメントを補足するためのもので、Siebelのドキュメントにかわるものではありません。Siebelワークフローおよびポリシーに関する完全で最新の情報は、SiebelシステムのSiebel Bookshelfを参照してください。 |
この付録の内容は以下のとおりです。
Siebelワークフローは、Siebel XMLを発行または受信するためにSiebel内で定義されます。どちらの場合も、発行や受信はMQSeries、ファイルまたはHTTP用のSiebelトランスポート・サービスにより処理されます。以降の項では、サポートされているトランスポート・サービスを用いたワークフローの使用と作成について説明します。
Siebelワークフローは、一連のSiebelビジネス・サービスが相互にリンクされて1つのビジネス・タスクを構成したものです。ワークフローは、Siebelクライアントのワークフロー管理用画面を使用して作成します。ワークフローは次のいずれかの方法で起動されます。
次の項では、ポリシー条件を使用してワークフローを起動する方法について簡単に説明します。
関連項目: ポリシーおよびその他の方法の詳細は、Siebel Bookshelfのドキュメントを参照してください。 |
ワークフロー・ポリシーは、一連の定義済アクションを実行する一連の条件により定義されます。Siebelワークフロー・ポリシーは次のもので構成されます。
Siebelデータベースの状態の変化に基づいて状況を定義した条件。
条件が満たされたときに実行される手順を定義したアクション。
ワークフローをアクションとして起動するポリシーを作成するには、次の手順を実行します。
ポリシーのトリガー後に実行されるアクションを定義します。統合プロセスの実行プログラムを使用します。
条件を設定して適切なポリシー・グループとアクションを選択することにより、ポリシーを作成します。
開始日を選択してポリシーをアクティブ化します。
サーバー管理ウィンドウからトリガーの生成サーバー・タスクを実行し、モニターする条件を設定します。
適切なポリシー・グループ(使用するポリシーが属しているグループ)で編集した後、ワークフロー・モニター・エージェントを起動し、アクションを実行するかどうかを評価します。
Siebelポリシー、ランタイムまたはスクリプト(eScriptまたはSiebel VB)イベントに基づいてSiebelワークフローがトリガーされると、その結果として、Siebel XMLドキュメントが生成されSiebelトランスポートの1つに置かれます。たとえばSiebel Call Centerアプリケーションに新規アカウントを追加すると、そのアカウント・トランザクション上でトリガーされるワークフローを設計および構成できます。このワークフローを、新規レコードのデータを取得してSiebel XMLに変換し、MQSeriesメッセージ・キューに入れるように設計できます。
この例では、Siebelワークフローのプロセスで次の一連のSiebelビジネス・サービスが実行されます。
新規更新されたアカウント・レコードを問い合せ、そのレコードの元の内部構造にあったデータをメモリーに入れるSiebel EAI Siebel Adapterをコールします。
新規作成されたXMLメッセージを適切なMQSeriesメッセージ・キューに入れるSiebel EAI MQSeries Transportをコールします
メッセージ・キューに入った後、メッセージはOracle Application Adapter for Siebel 6.3以上により取得されます。次のワークフロー・シーケンス(図A-1)は、前述の手順を示しています。
外部イベントによりトリガーされるSiebelワークフローは、そのトランスポートの1つに置かれたSiebel XMLドキュメントを受信することによって開始されます。その結果、XMLを入力に使用したSiebelレコードが更新される場合があります。たとえば、別のCRMシステムに新規アカウントが追加され、Siebel Call Centerアプリケーションでも更新が必要な場合です。MQSeriesメッセージ・キュー上で受信またはリスニングするようにワークフローを設計および構成できます。XMLメッセージを受信すると、ワークフローはトランザクションを処理してSiebelシステムに移し、レコードを更新します。
この例では、Siebel XMLメッセージをメッセージ・キュー内で受信したときにSiebel MQSeries Receiverサーバー・タスクがSiebelワークフロー・プロセスを開始し、このプロセスが次に示すように一連のSiebelビジネス・サービスを実行します。
Siebel EAI XML Converterをコールし、それによりXMLメッセージをSiebelの内部形式に変換します。
Siebel EAI Siebel Adapterをコールし、それにより、そのサービス内に定義されたメソッドに基づいて新規更新されたアカウント・レコードを適用します。
次にワークフロー・プロセスの例を示します(図A-2)。
以降の項で、Siebelワークフロー管理ウィンドウでSiebelワークフローを作成する手順を示します。
次の手順は、Siebelワークフロー管理ウィンドウに示されたSiebelワークフローの例です。このワークフローは、MQSeriesトランスポートを使用してSiebel Accountレコード情報をエクスポートするために設計されたものです。
次の図(図A-3)は、Siebelワークフロー管理ウィンドウです。
次の手順では、Siebel Call CenterアプリケーションでAccountレコードが更新されたときにSiebel XMLを生成するSiebelワークフローの作成方法を説明します。ワークフローはその後MQSeriesメッセージ・キューに置かれます。
Siebelワークフローを作成する手順:
ワークフロー・プロセス・ウィンドウのプロセス・プロパティ・タブで、AccountメッセージとAccount XMLプロセス・プロパティを定義します。
AccountメッセージにはSiebel Accountデータが階層形式で含まれています。Account XMLは、ワークフローによりXMLに変換されたSiebelのAccountデータを指定します。
図A-4に示すように、ウィンドウが表示され、プロセス・プロパティ・タブがアクティブな状態で表示されます。
Siebelワークフロー管理ウィンドウを使用して、ワークフローを作成します。
Accountデータのインスタンスを受信するためにEAI Siebel Adapterビジネス・サービス・ステップを定義し、Get New Account
という名前を付けます。
このビジネス・サービスは、Queryメソッドを使用してSiebelからAccount情報を取得します。
図A-5に示すように、このビジネス・サービスからの出力は階層形式で生成されます。
EAI XML Converterビジネス・サービス・ステップを定義し、Convert to XML
という名前を付けます。
図A-6に示すように、EAI Siebel Adapterビジネス・サービスからAccountデータを階層形式で受信し、それをXML形式に変換するように定義されています。
図A-7に示すように、EAI MQSeries Server Transportビジネス・サービス・ステップを定義し、Send to Q
という名前を付けます。
EAI XML Converterビジネス・サービスからAccountデータをSiebel XML形式で受信し、Sendメソッドを使用してAccount XMLをMQSeriesに送信するように定義されています。
図A-7 EAI MQ Series Server Transportビジネス・サーバー「Send to Q」
次の手順は、Siebelワークフロー管理ウィンドウに示されたSiebelワークフローの例です。このワークフローは、ファイル・トランスポートを使用してSiebel Accountレコード情報をエクスポートするために設計されたものです。
図A-8に示すように、ウィンドウが表示され、プロセス・デザイナ・タブがアクティブな状態で表示されます。
この手順では、Siebel Call CenterアプリケーションでAccountレコードが更新されたときにSiebel XMLを生成し、Siebel XMLをファイル・システム上に置くSiebelワークフローの作成方法を説明します。
Siebelワークフローを作成する手順:
図A-9に示すように、ワークフロー・プロセス・ウィンドウのプロセス・プロパティ・タブで、AccountメッセージとAccount XMLプロセス・プロパティを定義します。
AccountメッセージにはSiebel Accountデータが階層形式で含まれています。
Account XMLは、ワークフローでXMLに変換されたSiebel Accountデータを指定します。
Siebelワークフロー管理ウィンドウを使用して、ワークフローを作成します。
図A-10は、Siebelワークフロー管理ウィンドウの例です。
Accountデータのインスタンスを受信するためにEAI Siebel Adapterビジネス・サービス・ステップを定義し、Get New Account
という名前を付けます。
このビジネス・サービスは、Queryメソッドを使用してSiebelからAccount情報を取得します。
このビジネス・サービスからの出力は階層形式で生成されます。
図A-11に示すように、EAI XML Converterビジネス・サービス・ステップを定義し、Convert Account Data to XML
という名前を付けます。
このビジネス・サービスは、EAI Siebel Adapterビジネス・サービスからAccountデータを階層形式で受信し、それをXML形式に変換するように定義されています。
図A-12に示すように、EAI File Transportビジネス・サービス・ステップを定義し、Send Account Data
という名前を付けます。
このビジネス・サービスは、EAI XML Converterビジネス・サービスからAccountデータをSiebel XML形式で受信し、Sendメソッドを使用してAccount XMLをファイル・システムの指定されたディレクトリに送信するように定義されています。
次の手順は、Siebelワークフロー管理ウィンドウに示されたSiebelワークフローの例です。このワークフローは、HTTPトランスポートを使用してSiebel Accountレコード情報をエクスポートするために設計されたものです。
この手順では、Siebel Call CenterアプリケーションでAccountレコードが更新されたときにSiebel XMLを生成するSiebelワークフローの作成方法を説明します。
Siebelワークフローを作成する手順:
図A-13に示すように、ワークフロー・プロセス・ウィンドウのプロセス・プロパティ・タブで、AccountメッセージとAccount XMLプロセス・プロパティを定義します。
AccountメッセージにはSiebel Accountデータが階層形式で含まれています。
Account XMLは、ワークフローでXMLに変換されたSiebel Accountデータを指定します。
Siebelワークフロー管理ウィンドウを使用して、ワークフローを作成します。
図A-14に示すように、Accountデータのインスタンスを受信するためにEAI Siebel Adapterビジネス・サービス・ステップを定義し、Get New Account
という名前を付けます。
このビジネス・サービスは、Queryメソッドを使用してSiebelからAccount情報を取得します。
このビジネス・サービスからの出力は階層形式で生成されます。
EAI XML Converterビジネス・サービス・ステップを定義し、Convert to XML
という名前を付けます。
このビジネス・サービスは、EAI Siebel Adapterビジネス・サービスからAccountデータを階層形式で受信し、それをXML形式に変換するように定義されています。
図A-15に示すように、EAI HTTP Transportビジネス・サービス・ステップを定義し、Send - HTTP
という名前を付けます。
このビジネス・サービスは、EAI XML Converterビジネス・サービスからAccountデータをSiebel XML形式で受信し、Sendメソッドを使用してAccount XMLをHTTPに送信するように定義されています。
次の手順は、Siebelワークフロー管理ウィンドウに示されたSiebelワークフローの例です。このワークフローは、MQSeriesトランスポートを使用してSiebel Accountレコード情報をインポートするために設計されたものです。
図A-16に、サンプルのSiebelワークフロー管理ウィンドウを示します。
この手順では、Siebel Call CenterアプリケーションでAccountレコードが更新されたときにSiebel XMLを生成するSiebelワークフローの作成方法を説明します。
Siebelワークフローを作成する手順:
図A-17に示すように、ワークフロー・プロセス・ウィンドウのプロセス・プロパティ・タブで、AccountメッセージとAccount XMLプロセス・プロパティを定義します。
AccountメッセージにはSiebel Accountデータが階層形式で含まれています。
Account XMLは、ワークフローでXMLに変換されたSiebel Accountデータを指定します。
図A-18 EAI MQ Series Server Transportビジネス・サービスの作成
図A-18に示すように、EAI MQSeries Server Transportビジネス・サービス・ステップを定義し、Receive
という名前を付けます。
このビジネス・サービスは、MQSeriesメッセージ・キューからAccountデータを受信するように定義されています。
EAI MQSeries Server Transportビジネス・サービスは、AccountデータをSiebel XML形式で受信してEAI XML Converterビジネス・サービスに送信します。
図A-19に示すように、EAI XML Converterビジネス・サービス・ステップを定義し、Get XML from MQ & Convert to XML
という名前を付けます。
このビジネス・サービスは、EAI MQSeries Server Transportビジネス・サービスからAccountデータをXML形式で受信し、それを階層形式に変換するように定義されています。
図A-20 MQ Seriesトランスポートを使用するEAI XML ConverterのUpdate Account構成
図A-20に示すように、EAI Siebel Adapterビジネス・サービス・ステップを定義し、Update Account
という名前を付けます。
このビジネス・サービスは、EAI XML Converterビジネス・サービスから階層形式でAccountデータのインスタンスを受信するように定義されています。
このビジネス・サービスは、Account情報をInsertまたはUpdateメソッドを使用してSiebelに適用します。
次の手順は、Siebelワークフロー管理ウィンドウに示されたSiebelワークフローの例です。このワークフローは、ファイル・トランスポートを使用してSiebel Accountレコード情報をインポートするために設計されたものです。
この手順では、Siebel Call CenterアプリケーションでAccountレコードが更新されたときにSiebel XMLを生成し、Siebel XMLをファイル・システム上に置くSiebelワークフローの作成方法を説明します。
図A-21は、プロセス・デザイナ・タブがアクティブな状態のSiebelワークフロー管理ウィンドウです。
Siebelワークフローを作成する手順:
図A-22に示すように、ワークフロー・プロセス・ウィンドウのプロセス・プロパティ・タブで、AccountメッセージとAccount XMLプロセス・プロパティを定義します。
AccountメッセージにはSiebel Accountデータが階層形式で含まれています。
Account XMLは、ワークフローでXMLに変換されたSiebel Accountデータを指定します。
図A-23に示すように、EAI FileTransportビジネス・サービス・ステップを定義し、Receive Account Data
という名前を付けます。
このビジネス・サービスは、ファイル・システムからAccountデータを受信するように定義されています。
EAI File Transportビジネス・サービスは、AccountデータをSiebel XML形式で受信してEAI XML Converterビジネス・サービスに送信します。
図A-24に示すように、EAI XML Converterビジネス・サービス・ステップを定義し、Convert from XML
という名前を付けます。
このビジネス・サービスは、EAI File Transportビジネス・サービスからAccountデータをXML形式で受信し、それを階層形式に変換するように定義されています。
図A-25に示すように、EAI Siebel Adapterビジネス・サービス・ステップを定義し、Update
or Insert New Account
という名前を付けます。
このビジネス・サービスは、EAI XML Converterビジネス・サービスから階層形式でAccountデータのインスタンスを受信するように定義されています。
このビジネス・サービスは、Account情報をInsertまたはUpdateメソッドを使用してSiebelに適用します。
次の手順は、図A-26のSiebelワークフロー管理ウィンドウに示されたSiebelワークフローの例です。このワークフローは、HTTPトランスポートを使用してSiebel Accountレコード情報をインポートするために設計されたものです。
次の手順では、Siebel Call CenterアプリケーションでAccountレコードが更新されたときにSiebel XMLを生成し、Siebel XMLをファイル・システム上に置くSiebelワークフローの作成方法を説明します。
Siebelワークフローを作成する手順:
図A-27に示すように、ワークフロー・プロセス・ウィンドウのプロセス・プロパティ・タブで、AccountメッセージとAccount XMLプロセス・プロパティを定義します。
AccountメッセージにはSiebel Accountデータが階層形式で含まれています。
Account XMLは、ワークフローでXMLに変換されたSiebel Accountデータを指定します。
図A-28に示すように、EAI XML Converterビジネス・サービス・ステップを定義し、XML to Property Set
という名前を付けます。
このビジネス・サービスは、EAI HTTP Transportビジネス・サービスからAccountデータをXML形式で受信し、それを階層形式に変換するように定義されています。
図A-29に示すように、EAI Siebel Adapterビジネス・サービス・ステップを定義し、Update Siebel
という名前を付けます。
このビジネス・サービスは、EAI XML Converterビジネス・サービスから階層形式でAccountデータのインスタンスを受信するように定義されています。
このビジネス・サービスは、Account情報をInsertまたはUpdateメソッドを使用してSiebelに適用します。