この付録では、Eclipseを使用してOracle WebLogic Server SIP Containerで使用するSIPサーブレットを開発する方法について説明します。内容は次のとおりです。
このドキュメントでは、Oracle WebLogic Server SIP ContainerでSIPサーブレットを開発してデプロイするためのツールとしてEclipse IDEを使用する方法を詳しく説明します。完全な開発環境を構築するためには次のコンポーネントが必要です。まず、これらを入手してインストールしてください。
Oracle WebLogic Server SIP Container
JDK 1.6.05
Eclipseバージョン3.4またはEclipse 3.3 Europe。CVSクライアントとサーバーが含まれます(バージョン管理にのみ必要)。
SIPサーブレットをビルドすると、最終生成物としてWebアーカイブ(WARファイルまたはディレクトリ)が作成されます。基本的なSIPサーブレットWARファイルには、図B-1に示すサブディレクトリとファイルが含まれます。
以下の手順に従って、新しいSIPサーブレット・プロジェクトのための開発環境を設定してください。
新しいOracle WebLogic Server SIP Containerドメインを作成します。
新しいEclipseプロジェクトを作成します。
以下の項では、各手順について詳しく説明します。
SIPサーブレットをデプロイしてテストするには、必要に応じて再構成と再起動が可能なOracle WebLogic Server SIP Containerドメインにアクセスできる必要があります。『Oracle WebLogic Server SIP Containerインストレーション・ガイド』の説明に従って、構成ウィザードを使用して新しいドメインを作成します。新しいドメインを生成するには、次の作業が必要です。
新しいドメインの起動モードとして開発モードを選択します。
新しいドメインのSDKとしてSun SDK 1.6.05を選択します。
Eclipse 3.4はデフォルトで、必要なバージョンのJava 6(1.6)を使用します。構成されたJVMを検証するには、次の手順に従います。
Eclipseを起動します。
「ウィンドウ」>「プリファレンス」を選択します。
左ペインでJavaカテゴリを展開し、「Installed JREs」を選択します。
Java 6(1.6)が構成されていることを確認します。構成されている場合は、ステップ10に進みます。
正しく構成されていない場合は、「追加」をクリックして新しいJREを追加します。
新しいJREに使用する名前をJRE名フィールドに入力します。
JREホーム・ディレクトリ・フィールドの横にある「参照」ボタンをクリックします。MIDDLEWARE_HOME/jdk160_05
ディレクトリに移動して、「OK」をクリックします。
「OK」をクリックして、新しいJREを追加します。
新しいJREの横にあるチェック・ボックスを選択して、それをデフォルトにします。
「OK」をクリックして、「プリファレンス」ダイアログを終了します。
SIPサーブレットを開発するための新しいEclipseプロジェクトを作成し、アプリケーションのビルドとデプロイに必要なOracle WebLogic Server SIP Containerのライブラリを追加するには、次の手順に従います。
Eclipseを起動します。
「ファイル」>「新規」>「プロジェクト」を選択します。
「Javaプロジェクト」を選択し、「次へ」をクリックします。
「Project Name」フィールドにプロジェクトの名前を入力します。
まだSIPサーブレット・コードを書き始めていなければ、「場所」フィールドでワークスペースにプロジェクトを作成を選択します。利用できるソース・コードが別の場所にある場合は、外部の場所でプロジェクトを作成を選択し、そのディレクトリを指定します。「次へ」をクリックします。
「Libraries」タブをクリックし、以下の手順に従って、必要なJARをプロジェクトに追加します。
外部JARを追加...をクリックします。
JAR選択ダイアログを使用して、MIDDLEWARE_HOME/server/lib/weblogic.jar
ファイルをプロジェクトに追加します。
作業を繰り返して、MIDDLEWARE_HOME/server/lib/wlss/sipservlet.jar
およびMIDDLEWARE_HOME/server/lib/wlss/wlssapi.jar
ファイルをプロジェクトに追加します。
そのプロジェクトに必要と思われるJARファイルが他にもあれば、それらも追加します。
eclipseから直接デプロイできるようにするには、ビルド・フォルダを/src/buildから/src/WebContent/WEB-INF/classesに変更します。これにより、デプロイする前にアプリケーションをパッケージ化する必要がなくなります。
「終了」をクリックして、新しいプロジェクトを作成します。EclipseのPackage Explorerに新しいプロジェクトの名前が表示されます。
プロジェクトの名前を右クリックし、図B-1「SIPサーブレットWARの内容」に示したディレクトリ構造を、「新規」>「フォルダ」コマンドを使用して再作成します。
作成したbuild.xml
ファイルにより、コードがコンパイルされ、WARファイルが作成され、WARファイルが開発ドメインの/applications
サブディレクトリにコピーされます。Oracle WebLogic Server SIP Containerは/applications
サブディレクトリに置かれた有効なアプリケーションを自動的にデプロイします。
SIPサーブレットをデバッグするには、Oracle WebLogic Server SIP Containerの起動時に、いくつかのデバッグ・オプションを有効にする必要があります。次の手順に従って、必要なデバッグ・オプションをOracle WebLogic Server SIP Containerの起動用スクリプトに追加し、Eclipse内部からデバッガをアタッチします。
注意: Linuxでは、開発モードでインストールするとデバッグがデフォルトで有効になります。ただし、ポートは8453に設定されます。 |
開発ドメインのためのStartWebLogic.cmd
スクリプトをテキスト・エディタで開きます。
次のような行を探します。
set JAVA_OPTIONS= Enter the following line: set DEBUG_OPTS=-Xdebug -Xrunjdwp:transport=dt_socket,address=9000,server=y,suspend=n
ファイルの最後のラインの次に示す位置に%DEBUG_OPTS%
変数を追加します。
"%JAVA_HOME%\bin\java" %JAVA_VM% %MEM_ARGS% %JAVA_OPTIONS% %DEBUG_OPTS%
-Dweblogic.Name=%SERVER_NAME% -Dweblogic.management.username=%WLS_USER%
-Dweblogic.management.password=%WLS_PW%
-Dweblogic.management.server=%ADMIN_URL%
-Djava.security.policy="%MIDDLEWARE_HOME%\server\lib\weblogic.policy" weblogic.Server
ファイルを保存し、スクリプトを使用してOracle WebLogic Server SIP Containerを再起動します。
Eclipse内部からデバッガをアタッチするには、「実行」>デバッグをオープンダイアログを選択します。
新しいリモートJavaアプリケーションを作成します。
DEBUG_OPTSに対応するホストとポートを入力します。