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Oracle® Smart Updateパッチおよびメンテナンス・パックのインストール
リリース3.2.1
B61614-01
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7 メンテナンス・パック、およびパッチのアンインストール

場合によっては、メンテナンス・アップグレードのアンインストールが必要になることがあります。Smart Updateを使用すると、これ以降の節で説明する方法で、システムのインストール環境を以前のリリース・バージョンに戻すことができます。

製品のアンインストールに関する重要な注意

製品をアンインストールしても、その製品に適用されているパッチは削除されません。このことが重要になるのは、ミドルウェア・ホーム・ディレクトリにある複数の製品のパッチが同一のパッチ・プロファイルに適用されているときに、1つの製品をアンインストールしても他の製品は引き続き使用する場合です。この状況が発生した場合、使用を継続する製品は、アンインストールされた製品のパッチが適用された状態で実行されます。

単一のミドルウェア・ホーム・ディレクトリに複数の製品をインストールしており、それらの製品のうちの1つのみを排他的に使用するドメインがある場合、そのドメイン用のカスタム・パッチ・プロファイルを使用することが最も推奨される方法です。そうすることで、サーバー・インスタンスは使用する製品に適用されているパッチのみで実行されます。ドメインからカスタム・パッチ・プロファイルを参照する方法の詳細は、第6章「個々のアプリケーション、ドメイン、またはサーバーへのパッチの適用」を参照してください。

パッチまたはパッチ・セットの削除

Smart Updateを使用すると、パッチ・ファイルに適用されているパッチまたはパッチ・セットを簡単に削除できます。


注意:

インストール適用範囲の共有アーカイブ・パッチをカスタム・プロファイルから削除することはできません。デフォルト・プロファイルでのみ削除できます。この場合、インストールと同様に、デフォルト・プロファイル、およびデフォルト・プロファイルが最初に適用されたすべてのカスタム・プロファイルからパッチが削除されます。

パッチまたはパッチ・セットを削除するには、次の手順を実行します:

  1. Smart Updateを起動します。

  2. 「ターゲット・インストール」ペインで、削除するパッチが含まれている製品のインストール環境を選択します。

  3. 「パッチの管理」タブを選択します。

  4. 削除するパッチまたはパッチ・セットを含むパッチ・プロファイルを選択します。

  5. 削除するパッチの右側にある下矢印付きの「削除」ボタンをクリックします。

  6. プロファイルからのパッチの削除ダイアログで、「OK」をクリックします。

    検証のダイアログ・ボックスが表示されます。別のパッチが依存しているパッチを削除しようとすると、削除によって発生する競合が報告されるので、続行する前に解決する必要があります。パッチ削除による競合の解決の詳細は、「パッチの削除時の検証」を参照してください。パッチ削除の進行状況はステータス・ウィンドウに表示されます。削除が完了すると、メッセージが表示されます。

  7. パッチ削除が有効になるように、実行中のWebLogic Serverインスタンスがあればシャットダウンして再起動します。


    注意:

    パッチ・セットに属するパッチを削除した場合、「ダウンロードされたパッチ」パネルに表示されるパッチ・プロファイルの内容の一覧から、そのパッチ・セットのエントリが削除されます。ただし、パッチ・セットの中で削除されていない他のパッチについては、その場所で引き続き一覧に表示されます。

メンテナンス・パックのアンインストール

製品のメンテナンス・パックは元に戻すことができます。つまり、メンテナンス・パックをWebLogic Serverなどの製品にインストールした後で、以前のメンテナンス・パックに戻すことができます。たとえば、最初にWebLogic Platform 9.2をインストールし、その後メンテナンス・パック1をインストールした場合、後で最初のリリースであるWebLogic Platform 9.2に戻すことができます。


注意:

以前のインストールに戻す場合、ユーザーが作成したドメインが動作しなくなる可能性があります。これは、サービス・パックまたはメンテナンス・パック間で各ドメインのconfig.xmlファイルに変更が加えられているためです。以前のメンテナンス・パックで使用した各config.xmlファイルのバックアップ・コピーがある場合は、インストールを元に戻した後、必ずそのコピーを使用してください。

前のバージョンの製品がこれまでシステムにインストールされたことがない場合、そのバージョンに戻すことはできません。

WebLogic Server 10.3.1より、組込みLDAPサーバーに新規の操作属性orclguidが追加されました。したがって、WebLogic Server 10.3.xインストールからWebLogic Server 10.3.0にダウングレードする必要が生じた場合は、ダウングレードを行う前に「組込みLDAPスキーマの更新」を参照してください。


  1. Smart Updateを起動します。

  2. 「ターゲット・インストール」ペインで次の操作を実行します。

    1. ロールバックするメンテナンス・パックが含まれるミドルウェア・ホーム・ディレクトリおよびインストールを選択します。

      アンインストール(またはロールバック)可能なメンテナンス・パックが、ウィンドウの「ダウングレードのオプション」セクションに表示されます。

    2. 「ダウングレードのオプション」ペインで、アンインストールするメンテナンス・パックを選択して「OK」をクリックします。

      Oracleアンインストーラ・プログラムが開き、ようこそウィンドウが表示されます。

  3. 「次へ」をクリックします。

    アンインストール・プロセスの進行状況はステータス・ウィンドウに表示されます。ロールバックまたはアンインストールが完了すると、メッセージが表示されます。

  4. ステータス・ウィンドウで「完了」をクリックします。

    Smart Updateウィンドウが表示されます。これを閉じるには、「ファイル」「終了」を選択します。

組込みLDAPスキーマの更新

WebLogic Server 10.3.1より、組込みLDAPサーバーに新規の操作属性orclguidが追加されました。したがって、WebLogic Server 10.3.xメンテナンス・パック(パッチ・セット)を既存のWebLogic Server 10.3.0にインストールしてバージョン10.3.xにアップグレードした後、10.3.0インストールにダウングレードする必要が生じた場合は、10.3.0インストールの組込みLDAPスキーマを、10.3.xインストールのスキーマ・バージョンにアップグレードすることをお薦めします。これを行わないと、ダウングレード後に、次のLDAPエラーが表示される可能性があります。

LDAPException: error result (65); Missing Attributes: [], NotAllowed Attributes: [orclguid]

組込みLDAPスキーマをアップグレードするには:

  1. 10.3.0インストールにダウングレードする前に、次のスキーマ・ファイルのコピーを一時ディレクトリに保存します。

    WL_HOME\server\lib\schema.core.xml

  2. WebLogic Server 10.3.0インストールにダウングレードした後、WebLogic Server 10.3.0インストールのスキーマ・ファイルを一時ディレクトリに保存したスキーマ・ファイルに置き換えます。